関東近郊では、雪の残っている手頃な山は少なくなってしまった。
しかも、春のこととて天候は非常に不順である。
雪崩にも注意が必要な時期である。
快晴の会津駒ケ岳山頂にて。なぜか走る二人の登山者 |
写真はすべてクリックで拡大します |
実は、2011年の6月にも、一度登っているが、この年は雪が多く、また天候も不順であった。
登山当日は、1日中雨。一応ピークは踏んでいるものの展望は皆無。
ほとんど写真も撮れなかったのであった。
(参考)2011.6.25 【会津駒ケ岳山行】豪雨・雪山・視界無し
本日は、快晴の山頂で大展望を眺めながらのコーヒー付きランチを大いに期待して、元気に出発。
今回は久しぶりにHT君、H君と3名での山行となった。
早朝、HT君の運転で都内を出る。
東北道・西那須野塩原ICを経て、桧枝岐村に向かう。
9時前に会津駒ケ岳の登山口に着くも、予想した通りすでに登山口の駐車スペースは満車。
少し下にある村営グラウンドの駐車場に駐車する。
すでに12、3台の車に先行されている。
(我々がこの日の最後の登山者であったことは、後ほど知ることとなる)
会津駒ケ岳登山口 尾瀬である |
本日の行程を考えるとかなり遅い出発となってしまった。
「山と高原地図」によるコースタイムは、無積雪期で登り3時間50分、下り2時間55分の長丁場である。
標高差は、単純計算で1,200m程か。
このコースタイム通りに登っても駒ケ岳山頂到着時刻は、13時を廻ることになる。
常々、「1日の歩行時間は5時間が限度、標高差は1,000m以内、昼食休憩は1時間は必要。」
というルールを主張していたはずなのに、「大丈夫、大丈夫。」というHT君とH君に騙されたのである。
ここまで来てしまっては仕方が無いので、まずは夏場の登山口である滝沢登山口まで林道を歩く。
まずは林道を行く |
もう雪がないので、ただの谷沿いのブッシュの急坂である。
情けないことに、この最初の登りで私はすでにへたれてしまったのであった。
HT君を先頭にH君も楽々と登っていくが、私は休み休み遅れ遅れでやっとのことで付いて行く。
夏の登山開始地点の「滝沢登山口」に着くころには、息も絶え絶えだったのである。
滝沢登山口から登山開始 |
しばらくは積雪のない山道が続くが、15分ほどで雪道に変わる。
この時期、例年であれば、登山口からずっと雪道であろうが、やはり今年は雪は少ない。
雪の樹林帯を時折、雪を踏み抜きながら、勝手にちょこちょこ休憩しながら、マイペースで登る。
夏のランドマークである「水場」あたり(積雪期、水場はどこだかよくわかりません)に着くころには、さらに疲労困憊となり、「もう、ここで待っています。二人で行ってきてください」と言いそうになる。
最初は雪のない山道だった |
すぐに雪道に変わる |
雪の樹林帯を行く |
ようやく尾根を抜ける。
朝のうちは雲が多かったが、今は快晴である。
視界は開け、多くの山々が見える。「日光白根が見えるよ」とか「ヒウチすごい~~」とか上のほうで声を掛けてくれるが、わたしゃ、いまはそれどころじゃないんだよ。
ようやく稜線に出る |
天気はまずまずだ |
目的地の会津駒ケ岳山頂 |
先行する2人は、もう遠くに行ってしまった。
申し訳ないが、勝手にお昼休みにしてしまおう。
オニギリを食べて、20分くらい勝手に休憩して、ちょっと元気が出て後を追うことにする。
結構歩きやすいかも |
最後の登り中の2人 |
私がグズグズしているので、時間短縮を図ったものとみえる。
ここまでに出合った登山者は14名。全員下山途中であった。
山スキーで下っていく人、結構へばって降りていく人もいる。
「辛いのはもう終わりですよ、上に出れば凄い景色が待ってますよ。」などと激励してくれるおじさんもいた。私がよほど疲労しているように見えたのであろう。
このおじさんを最後に、以降は一人の登山者とも会わず、我々だけで会津駒ケ岳独占である。
私が駒ケ岳の最後の登りに取り掛かる頃には、もう2人とも頂上付近で撮影大会をしている。
彼らに遅れること20分余り。私が山頂に到着したのは2時45分であった。
なんとか山頂に到着 |
かなり元気なH君 |
コーヒー沸かす暇も無く、ドーナツなどを素早く食べて、すぐに下山準備である。
昼食と休憩で、ちょっと元気が出てきたので、ようやく山々を眺める余裕が出てきた。
たしかに当初の目論見通り「頂上からは、南東に田代山、帝釈山、女峰山、男体山。南に日光白根山。南西に燧ヶ岳、至仏山、平ヶ岳。西に中ノ岳、越後駒ヶ岳。北に丸山岳、会津朝日岳」が見渡せたのである。
が、「素晴らしい眺めに疲れも吹き飛んだ」というのは完全な美辞麗句であるが。。。
山頂から尾瀬方面のパノラマ |
中門岳から越後三山方面 |
男体山 日光方面 |
平 ケ岳方面 |
燧ケ岳、至仏山方面 |
駒の小屋方面 |
こんな良い山だったとは全く想像もできなかった。のは事実である。
燧ケ岳の勇姿 |
ぐずぐず遅れの私には、もう持ち時間は残されていない。
本日の日没時刻は、福島県標準で18時8分。
コースタイム通りに下ったとしても登山口に到着するのは6時半。日没後である。
久々のヘッドランプ下山になっちゃうなあ。
H君と私はひそかにヘッドランプをすぐ取り出せるように用意する。
ひとりHT君は「大丈夫、大丈夫、間に合いますよ」とか、のんきである。
さすがは、孤高の単独行者である。暗い夜道など屁でもないのであろう。
たぶん雪庇に向かってシッコしてる |
駒ケ岳を振り返る |
冬眠中の駒の小屋 HT君写す |
孤高の単独行者 |
駒ケ岳への美しい雪の稜線 |
まあ、滑りたくなりますね。この直後に転ぶんだけど |
下りも来た道を戻る。
私は古傷の右膝に負担の掛からないように、遅れ遅れになりながらも、まずまずの速さで降りることができた。
登山口まで2時間ちょいで、まだ明るい6時前には下山を終了する。
HT君の言うとおりヘッドランプは不要でありました。
下りは走る走る |
道標はほぼ埋まっていた。まだゴールまで3kmもある |
林道を下る |
最後の谷通過 ここまでくればゴールはすぐそこ |
ここが本日の終点です。 |
1.季節柄、花粉が多く、外に出られずトレーニング不足であった。
2.風邪気味で鼻づまり気味で呼吸が苦しかった。
3.なかなか昼飯にならないので、腹ペコすぎた。
4.老齢化により体力がなくなって来た。
素直に、主たる原因は4.であると認めることにした。
また、翌週になり、疲労から風邪の悪化したため、会社を休み一日寝込むことになってしまったのである。
いずれにせよ、HT君とH君には大きな迷惑を掛けてしまった。
この「会津駒ケ岳山行」を最後に登山から引退することにしようかな。と考えている今日この頃である。
もう、だめポ。
<山行記録>
日程:2016年4月9日(土) 日帰り
同行者:Hさん、HTさん
天候:ほぼ晴れ
当初計画:無積雪期のコースタイム
駒ヶ岳登山口バス停(9:20)-会津駒ケ岳滝沢登山口(9:50)-水場(11:20)-駒の小屋(12:50)-会津駒ケ岳(13:10)-発(14:00)-駒の小屋(14:15)-水場(15:25)-会津駒ケ岳滝沢登山口(16:35)-会津駒ケ岳登山口バス停(16:55)
歩行時間:6時間55分
コースレコード:駒ヶ岳登山口バス停(9:20)-会津駒ケ岳滝沢登山口(9:48)-発(9:52)-水場(11:50)-発(11:57)-会津駒ケ岳(14:45)-発(15:20)-駒の小屋下(15:37)-水場(16:16)-発(16:22)ー会津駒ケ岳滝沢登山口(17:20)-会津駒ケ岳登山口バス停(17:51)
実歩行時間:7時間8分
綺麗な雪庇 HT君写 |