2011/09/18

2011.9.17~18 【御嶽山山行】 (剣ヶ峰・魔利支天山・継子岳) 明日晴れるかな?

【お断り】
「この御嶽山山行は2011年に実施されています。もし、不適切な表現があればご容赦願います。2014年9月の御嶽山噴火でお亡くなりになった方々のご冥福を心よりお祈りいたします。」-2015年9月記


今回の山行は御嶽山。同行者はいつものS君とH君である。
御嶽山。どこからでも見える存在感のある山だ。
分類上北アルプスに含まれることもあるようだが、基本的には単独峰である。
役小角により開山したとされ、古くから信仰の対象として畏敬を集めてきた山である。
剣ヶ峰(3,067m)を主峰にして、摩利支天山 (2,959m) 、継子岳 (2,859m) などのピークから成り立っている。
クリックで拡大します。
今回は9月の3連休ということもあり、かなりの混雑が予想されるため、剣が峰近くの二ツ池新館を予約。すでに50名ほどの予約があるとのこと。

心配なのは天気である。
9月の第3週に入るも東京地方は連日猛暑が続く。しかし、週末の天気予報は芳しくない。
御嶽山の土曜日が雨のち曇り、日曜日は曇りの予報である。
この時期、晴れれば夏山だが、ひとたび荒れれば気温も10度以下に下がる。
持参するウェア選びも大変である。

・第1日目 9月17日 「明日晴れるかな?」 
17日未明に都内を出る頃には、なんとか持ちこたえていた天気も八王子ICを過ぎる頃には、雨に変わった。
台風15号が沖縄付近に停滞、16号が関東沖を通過中。秋雨前線南下中ということもあり、まあこんなもんだろうとは思いながらも結構欝な気分。

S君の天気に関する読みは「御嶽山方面は、土曜日は昼間は雨。夕方から曇りで、翌日はうまくいけば晴れか曇り。」
その通りになればいいんだけど、「後立山とかなら今日も降らないじゃないの?」という言葉を飲み込みつつ、ここはS隊長の長年のカンを信じよう。

中央道を伊那ICで降り、御嶽ロープウェイの麓駅「鹿の瀬駅」に向かう。
午前8時40分。鹿の瀬駅駐車場に到着。10台ほどの車が止まっているが、人影も少なく閑散としている。
雨天用装備を整え、乗客がまったくいないロープウェイに乗り込む。
10分ほどで標高2,150mの飯盛高原駅に到着。1,570mの麓の鹿の瀬駅から600mほど高度を稼いだことになる。

今日は、ここ黒澤口登山道をまずは剣が峰まで昇り詰め、二ツ池新館までの4時間ほどの行程である。

雨の中を七合目行場山荘(9月3日にテレビ東京で放送された「天空の宿へ~にっぽん山小屋物語~」で仮面ライダー藤岡弘が休んでいたところ)、八合目女人堂と昔ながらの古式ゆかしき山小屋を通り過ぎる。

昔はここで女性は足止め
ようやく樹林帯を抜け、吹きさらしの山道を急ぐ。
岩室山荘(「天空の宿へ」で藤岡弘が宿泊した山小屋)に到着したのは11時45分。
山工事の人たちが4人ほど休憩している他は登山客の姿はない。
岩室山荘内部 真ん中に登山道
ここで昼食とする。おにぎりと味噌汁を注文し、しばし休憩。
このあたりの小屋は古くからの参詣者用の作りで、北アルプスの小屋のような近代的な作りとはなっていないことを実感する。
結構いいお値段のオニギリセット
いよいよ最後のひと登り。
九合目覚明堂、剣ヶ峰頂上山荘を通り越し、剣が峰への最後の試練となる石段を登る。
御嶽神社頂上奥社本宮の社殿から少し離れたところに「御嶽山 3,067m」の標識。
午後1時に頂上到着である。
最後に階段はきつい~~
とりあえず記念写真を撮るも、風はさらに強まり、耐風姿勢での記念写真となった。
もちろん展望はなし。濃いガスが立ち込める登頂であった。
隊長はVサイン 私は耐風姿勢
社殿をちょっとだけお参りし、すぐに日本一高所にある湖沼とされる二ノ池方面へ転戦。
ガスも濃くなり道も見分けにくい中を歩き続けると、二ノ池らしきものが見えてくる。
この卒塔婆みたいなもんはなんだ~~~
二ノ池らしきものが見えた
そばにあるニノ池本館(すでにシーズンが終わり小屋は閉まっている)を通過し、今日の最終目的地である二ノ池新館への道を急ぐ。

ようやく新館の中に入ると先行者はたった2名。
今日の宿泊予定は30名程度とのこと、予約では50名以上あったので半分の登山者が取りやめた模様。
お陰で2階の10人部屋に3人で個室という連休にしてはとても満足できるスペースを確保できた。
ザックをぶちまけ、適当に布団を敷いてゴロゴロしながら5時半の夕飯を待つ。
小屋内部 乾かし物のオンパレード
このあたりの小屋は、水が比較的豊富な二ノ池から水を引いており、大体の小屋には風呂の設備がある。これも修行場としてのなごりだろうか?

我々はゴロゴロしている間に持参したつまみを出し、ビール、ワイン等を頂いてしまいほろ酔い、また今日は汗もかかなかったので、面倒くさいのでお風呂はパス。

夕方になって止むはずの雨は夜になっても止まず、午後8時の消灯を迎える頃には、小屋全体も静かになる。

私も「明日晴れるかな?」と思っているうちに寝てしまった。

・第2日目 9月18日 「これぞ至福の稜線トレック」
午前4時。
十分に睡眠をとったので、自然に目が覚める。
窓の外は真っ暗。しかも雨音が聞こえる。
H君も同じような時間に起き、「天気は~?」と聞くので不機嫌な声で「雨、雨。」と答える。
ふてくされて二度寝。

5時に起きて、確認のため窓を開け、外を覗く。
東の空が赤くなっている。こりゃあもしかしたら晴れてきたか。

3人で急いで表へ出る。明るくなるに従い、ガスがどんどん取れて行く!
眼前に広がる雲海、遠くに浮かぶ山々。
北アルプス、八ヶ岳、中央アルプス、南アルプスが雲海の上に浮かんでいる。
小屋に泊まっていた人々ほぼ全員が見守る中、八ヶ岳の編笠山のあたりから太陽が顔を出す。
S隊長の予想が当たりました!脱帽です。
新しい朝が来た 
雲海に浮かぶ山々
御来光を拝む登山客
 朝飯を食べ、午前6時30分に小屋を出る。昨日と違って気分は爽快。 しかも、我々は既に稜線上にいる。今日はきつい登りはない。
雲上の快適な縦走が始まる。
今日は一日天気は良さそうだ

サイノ河原を行く 稜線の向こうには北アが見える

多くのケルンが積み上げられた賽の河原の独特の風景(S隊長は昔、ここでガスに巻かれ難渋したとのこと)を楽しみ、魔利支天乗越に到着。
ザックを置いて、カメラだけ持って魔利支天へと道をとる。
7時過ぎに魔利支天山頂上に到着。
雲海の向こうに富士山も見える
頂上で休憩。風は強いが、雲海に浮かぶ山々に見とれる。

突然、H君が「ブロッケンだ!!」と歓声を上げる。
ブロッケン現象は、学術的には「太陽などの光が背後からさしこみ、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。」ということであるが、数十年ぶりに見たブロッケンをしばし堪能。
ブロッケンまで登場
魔利支天乗越まで戻り、五ノ池方面へと降り始めてほどなく、今度は2羽にライチョウに出会う。
まだ夏毛ではあるが、今年生まれた幼鳥らしく「ピヨピヨピヨピヨ」と鳴いている。
しかし、3,000m近い岩場にしか生息しない、アルプスのシンボルともいえるライチョウに今回も出会えたのはラッキー。

ライチョウはアルプスのシンボルだ
さらに快調に稜線歩きを続け、継子岳頂上に到着したのは9時前。
ここの展望は凄い。
乗鞍岳の特徴ある山容の向こうに見えるは前穂高と奥穂高。
吊尾根もはっきり見える。槍ヶ岳もその特徴ある穂先を見せている。

継子岳頂上に到着
乗鞍岳の向こうに槍穂高
今日は、日本中の山が晴天なのだろうな。

十分に景色を楽しみ、継子二峰へ向かう。
途中、コマクサ群落地を通過。ここでなんとこの時期に一輪だけだがコマクサが咲いているのを見っけ。
葉は黄変しているも花が一輪
今日の昼食予定地、三ノ池が見えてくる。
コバルトブルーの湖面が美しい。
この湖の水は決して腐らない神の水といわれ、「御神水」と呼ばれている。
コバルトブルーの三ノ池
三ノ池湖畔の開田頂上に着いたのが10時過ぎ、まだちょっと早いが昼食とする。
ここで、S隊長、何を思ったかいきなり干しものを始める。
靴まで脱いで、濡れた雨具を乾かしはじめた。

ゴミを蹴散らかし裸足で逃げるS隊長のナゾの行動

今日のお昼ご飯 コーヒー付き
この三ノ池では、天気が良いこともあり、多くの登山者と出会う。
これまでの行程でほとんど他の登山者と出会わなかったのが嘘のようだ。
中には三ノ池の湖畔で「ボァ~~~~~~!」とへたくそな法螺貝吹いている山伏見習いみたいなのまで現れ、大賑わい。

そうこうするうち昼食を終え、いよいよ最後の下山コースに入る。

下山コースは、三ノ池から女人堂へのトラバースコース。
昨年、落石による死亡事故があったコースである。
とは言え、それほど危険な個所も無く、どんどん降りていくと、なんと唯一危険と思われる崖が崩れた沢で休憩する二人連れの登山者。
老夫婦らしいが、よくもまあこんなところで休憩してるもんだ。
取りあえずおせっかいにも「そこは危険ですよ。」と注意だけして我々は先を急ぐ。
危険箇所は階段完備

最も危険な場所はここでしょう。
途中、幻の大滝(なぜ「幻」なのかは、よく分かりません)、ナナカマド群生地(実と枝だけ赤いのですが、葉っぱは紅葉してない。なぜだろう)などを通過し、昨日通った女人堂まで戻る。
来し方を振り返る 右には幻の大滝が見える
ここからは登って来た道と同じ道をロープウェイの駅まで。
女人堂から下は、昨日の閑散が嘘のような大賑わい。
大勢の観光客、老若男女、さらには子供たちで山道は大混雑。
ロープウェイ駅から見上げると剣が峰
ロープウェイ駅から、見上げると快晴の空に御嶽山剣ヶ峰が聳えたっていました。

今回の山行は、思い出深い山行となりました。
それはひとえにS隊長の天気の読みが的中したことのお陰です。
暴風雨を耐えた者だけが見ることができる素晴らしい夜明け。
古くからの信仰に支えられた神秘の山で見たコバルトブルーの池、ブロッケン、雲海、ライチョウ、日本アルプス。

この山行で、多くの山を遠望し、またまた行きたい山が増えてしまった充実した山行となりました。

今年も残りは4カ月。
年初に目標とした月1山行はなんとかオンスケジュール。
低い高いには拘りませんが、満足感のある山行をあと3回。なんとか達成したいものです。
<山行記録>
日程:2011年9月17日(土)~18日(日) 1泊2日

同行者:Sさん、Hさん

天候:
17日:雨のち暴風雨
18日:快晴

当初計画:
17日:飯盛高原駅(10:40)-七合目行場山荘(10:50)-八合目女人堂(12:00)(昼食)-九合目覚明堂(14:15)-横手道十字路(14:35)-剣ケ峰(15:00)-二ノ池新館(16:10)
18日:二ノ池新館(6:30)-サイノ河原避難小屋(7:00)-魔利支天乗越(7:20)-魔利支天山(7:40)-魔利支天乗越(8:15)-五ノ池飛騨頂上(8:40)-継子岳(9:15)-四ノ池(10:10)-三ノ池(10:25)-開田頂上(10:45)(昼食)-八合目女人堂(12:55)-七合目行場山荘(13:40)-飯盛高原駅(14:10)

コースレコード:
17日:飯盛高原駅(9:26)-七合目行場山荘(9:41)-八合目女人堂(10:37)-石室山荘(11:46)(昼食)-九合目覚明堂(12:44)-横手道十字路(12:54)-剣ケ峰(13:19)-二ノ池新館(14:05)
18日:二ノ池新館(6:32)-サイノ河原避難小屋(6:49)-魔利支天乗越(7:00)-魔利支天山(7:18)-魔利支天乗越(7:46)-五ノ池飛騨頂上(8:19)-継子岳(8:47)-四ノ池(9:48)-三ノ池(10:02)-開田頂上(10:23)(昼食)-八合目女人堂(12:35)-七合目行場山荘(13:17)-飯盛高原駅(13:26)

実歩行時間:
17日:3時間32分
18日:4時間56分

2011/09/04

2011.9.3 <山行計画> 【北アルプス 表銀座山行計画】 縁が無いのか?燕山荘

大した計画ではない。取りあえず山小屋一番人気の燕山荘。9月3日にテレビ東京で放映された「天空の宿へ~にっぽん山小屋物語~」でも取り上げられており、一度は行きたい山小屋である。

今回計画したルートは、北アルプスでも初心者向きの表銀座。しかも、燕から大天井までというちょっとイージーな感じもするコースを1泊2日でやっつけようという計画である。
南ア縦走後、忙しいリーダーS君とは山行日程が合わないという間隙を衝いて、H君と二人での山行計画だ。
槍ヶ岳展望の旅である。晴れなければ意味がない。
拡大すると計画コースが確認できます。
当初計画は8月の上旬。
相当混んでいるという情報が多かったのと二人の日程がなかなか合わず取りあえず延期。
リスケで決行を決めたのは8月20日~21日。
この日はそれまで北にあった停滞前線が急速に南下し、断念。
しかたなく、安達太良山日帰り山行に切り替えた。
今度こそ、「3度目の正直」ということで9月3日~4日に再度日程変更。
ところがやってきました台風12号。
2日には抜けちゃうと思っていたのだが、空前のノロノロ台風で計画は断念。

3回もコケてしまった山行計画の概要は次の通り。
1日目 しゃくなげ荘P→バス→中房温泉→合戦小屋→燕山荘→燕岳(ピストン)→燕山荘(泊)
2日目 燕山荘→喜作レリーフ→大天井岳→喜作レリーフ→燕山荘→合戦小屋(スイカ)→中房温泉→バス→しゃくなげ荘P
1日目は5時間程度、2日目は7時間程度のコースタイム。

割とお気楽なコースですが、天気が良ければ、ルンルンの稜線歩きだったはずです。

次のチャンスは9月17日~19日の3連休となるが、3回もミソのついた燕山荘泊まりは、一度白紙に戻すこととした。
10月か、さもなければ、来年の夏に再チャレンジすることとなろう。

この3連休の山行は、S君も参加可能で、違う山域を選択することとする。

9月は3連休が2回あるが、そのいずれも槍穂高や表銀座などの人気コースは、相当の混雑も予想される。9月の連休は、海の日3連休に続く登山の特異日です。
また、今年は天候が不順で8月の中旬以降の土日は山に行かれなかった人も多かったと思われ、その反動で、この連休は相当の人が繰り出すだろう。
いよいよ、秋山シーズン到来です。
9月の連休 北アなのか御岳か  はたまたジャンか? 早く決めないと。