今回、訪れたのは小笠原群島の父島と母島の2島。
小笠原諸島の中ではこの二つの島だけが有人島であります。
現地へアクセスする交通手段は、基本的には小笠原海運の運営する「おがさわら丸」しかなく、基本的には週に一往復。
所要時間は、東京竹芝桟橋から父島までちょうど24時間、約1,000kmの航行となります。
このアクセスの悪さから、旅程は最低でも1週間必要となり、気軽に訪問するのを困難にしています。
私も永い間、小笠原訪問を狙っていましたが、なかなか実現せず、ようやく今回訪れることができました。
私も永い間、小笠原訪問を狙っていましたが、なかなか実現せず、ようやく今回訪れることができました。
| 小笠原諸島 |
| 父島map |
| 母島map 写真は全てクリックで拡大します |
父島「ハートロック」と母島「乳房山」のトレッキングについては別途ご案内。
ということで、今回は「山デイ」改め「島デイ」といたします。
<船>
小笠原島デイで、まずご紹介しなくてはいけないのは、「おがさわら丸」でしょう。
地元の人は「おが丸」と呼んでました。
| おが丸、いざ出航 |
| 羽田空港沖を往く |
| 富士山にお別れ |
| 右手に伊豆大島 |
| 久々の島並は聟島列島か |
| ついに父島に到着するのだ |
このような大きい船(11,035トン)は、当然のように課金カースト制が採用されております。
2等雑魚寝部屋から、特等スイートまで6グレード用意されておりますよ。
航行時間が24時間なので、まあ、どのグレードでも我慢はできます。
我々は、特2等という中途半端なグレードにしましたが、これが結構正解でした。
狭いけど2人用の個室になるので、仲悪く無ければ全然OKです。
航路は、行きも帰りも波が高く、かなり揺れましたが、消波スタビライザーが機能しているのか、船酔いはしませんでした。
クルーズ船ではないので、娯楽設備はありませんが、ラウンジや食堂はちゃんとしています。
食堂はメニューもいろいろあり、普通にうまい。
行きも帰りも夕飯は食堂でしたが、朝食・昼食はもっぱら展望ラウンジで。
このラウンジが快適で、綺麗で外も見え、また空いてることもあり長い時間、居座ってました。
「おがさわら丸」は、882名の定員ですが、今回は300名程度の乗船だったようで、食堂もラウンジも混雑は無く、快適でした。
海に出てしまえばもちろん電波はありません。
船内には衛星を使ったWi-Fiが、2025年5月から導入されていますが、料金は24時間で4,000円なり。
船内には衛星を使ったWi-Fiが、2025年5月から導入されていますが、料金は24時間で4,000円なり。
高いのか安いのか判断は難しいところ。もちろん使いませんでした。
手持ちのauのスターリンクを試してみたのですが、うまく作動せず。
もっとも宣伝の割りには、メッセージと位置情報くらいしか使い道はないので、ノープロブレム。
父島行きは、午前11時に竹芝を出港、父島には翌朝11時に到着。
帰りは、父島を15時に出て、翌日の15時に竹芝に到着します。
その間の景色といえば、伊豆諸島の島々が時折見える他は、ほとんどが大海原。
今回は、あいにくと天気が今一で星空もあまり見えませんでした。
壮観だったのは、帰りの父島出港セレモニーであります。
小笠原太鼓が打ち鳴らされ、港から島の人々が手を振って「おが丸」を見送ります。
ガイドさんやホテルのスタッフも総出です。
さらには、数隻の船が二見湾内を追いかけてきて、最後は海に飛び込んでお見送り。
みんな、「いってらっしゃい」と叫んで手を振っている。
毎週、やってるのは偉い! 冬でも飛び込むのは偉い!
| 父島いってらっしゃいセレモニー |
| 多くの船が伴走してくれる |
| そろそろ飛び込むよ〜〜 |
| もう来ないでね〜〜 |
| 海の中から、いってらっしゃーい! |
| さようなら小笠原 たぶんもう来られない |
| 日没間近のおが丸 |
| 月昇る。右上にオリオン座が見える |
| ♪朝だ夜明けだ潮の息吹き〜〜 |
父島から母島への往復は「ははじま丸」が担っています。
500トン200人乗りの「ははじま丸」は、片道59kmの航路を2時間でつないでいます。
別名は「ホエールライナー」
クジラや海鳥の多い航路のため、サンデッキ、展望可能な全周回廊デッキを設けており、ホエールウォッチング、バードウォッチングを考えた設計だそうであります。
| ははじま丸である |
| 母島へ向かう |
| ザトウクジラ乱舞 |
| さすがホエールライナー??? |
| 船内ポスターだった 吠えるライヤー |
船が小さく、波浪も高いので揺れも大きい。
波の飛沫でデッキもびしゃびしゃ。
行きはなんとかトラベルミンのおかげで酔わずに済んだのですが、帰りはさらに揺れが激しく、吐くほどではなかったが、超気も悪となり、座席で寝てました。
海鳥が船の周りを飛び回り、父島のハートロックが見えるなかなか良い航路ですが、ついぞクジラを見ることができなかったのは残念。
| 沖港のお見送りはさびしい |
| さようなら母島 |
| お、あれは! |
| もう母島は見えない |
ここで乗り物話題ついで。
ここの車は、全車品川ナンバーでありましたよ。
後で気づいたのですが、島内観光には、レンタル自転車かレンタル原チャリが正解だったかも。二見港の船着場のそばで普通にレンタルしてました。
| 電動アシスト自転車借りればよかった |
<アクティビティ>
小笠原滞在中は、曇天の日が多く、波も高めであった。
時折、晴れたり、小雨も降ったりしたが、12月にも関わらず、気温は日中で22〜24°C位あり短パン半袖でOK。泳ぐにはちょっと寒いかも。
海でのアクティビティは今回は無しとなりました。
夜は少し気温は下がるが、寒さは感じない。上着はいりません。
アクティビティで、まず計画していたのは、当然ホエールウォッチング。
残念なことに船が出ないとのこと。
悪天候を理由にしていたが、多分、まだクジラが来てないのであろう。
一応、12月から3月がホエールウォッチングシーズンいうことではあったのだが。
⚫︎トレッキング
今回のメインアクティビティは、オプショナルでガイドツアーを依頼したトレッキングです。
これについては、次のリンクでご覧いただけます。
父島到着日、昼食を食べるために二見港周辺の父島の中心市をざっと散策。
ついに小笠原の海に直接アクセスすることができた。
近くには小笠原水産センターがあり、小さな水族館が併設されており、ここがなかなか面白かった。
時間があったので、絶景ポイントとされる長崎展望台まで行く。
往復で徒歩2時間であったが、たしかに絶景でありました。
U君は、きれいな枕状溶岩が見られて嬉しそうであった。
| おが丸と練習船が停泊中 |
| 赤ぽっぽの木 ガジュマル |
| 大村隧道(清瀬隧道) 以前は車が走っていたようだ |
| 長崎展望台より |
| クジラが見えることがあるらしい |
| 夜明道路 右側が枕状溶岩 |
| 夜明道路より二見港を見下ろす おが丸が見える |
| 今日はいい天気だった父島 |
⚫︎父島ナイトツアー
オプションで申し込んでおいたナイトツアーに参加した。
ガイドさんの車に乗って、夜の森の動植物を見に行くツアーだ。
ジャングルの奥でほのかに緑に光るキノコ「グリーンペペ」。
天然記念物に指定されている固有種の「オガサワラオオコウモリ」。
昔、縁日などでよく売っていた「オカヤドカリ」などを見に行った。
なかなかおもしろかった。
ガイドさんの腕の見せ所みたいなツアーであったが、我々のガイドさんは当たりでした。
| ナイトツアー日和 |
| オカヤドカリ |
| 発光するグリーンペペ |
| 本名ヤコウダケ |
飛翔するオガサワラオオコウモリ
⚫︎母島探索
母島ではトレッキング終了後、夜になると大雨となり、朝も小雨が降り続いていたが、とりあえず東京都道の最南端を目指した。
集落を出てひたすら南に向かって歩くこと1時間。
帰りは万年青浜に寄ってみたが、おりからの雨で浜に降りていく道が途中から川に変わっており、そこに落ちてる人もいた。
シュノーケリングのポイントらしいが、小雨に烟っていて、さえなかった。
また、途中、野グソ平に寄ったので、記念に1発かましておいたことを銘記しておこう。
| 東京都道の最南端はこんな感じ |
| これにて道路終点 |
| 万年青浜 |
| シュノーケリングスポットのようだ |
| 島民の憩いの場 ガジュ下 |
| ガジュ下から沖港を見る |
<宿>
父島では「ハートロックヴィレッジ」、母島では「アイランドリゾート母島ナンプー(南風)」
というペンションに泊まった。
U君のお見立てでどちらもとても良いお宿でした。どちらも両島ではトップクラス。
小笠原では観光ホテルは無く、主力の宿のカテゴリーはペンションとなるようだ。
どちらもプチホテルという印象。
とくに父島の「ハートロックヴィレッジ」は、広々とした島一番のお部屋だった。
海が一望できるプライベートテラス付きです。いくらしたのかは知りません。
| ハートロックヴィレッジ全容 |
| 2階のペントハウス |
| なんとスイートルーム |
| テラス付き |
「アイランドリゾート母島ナンプー(南風)」
母島はあまり宿泊する施設がない。
このナンプーは部屋は清潔で綺麗だが、せまかった。
なぜか写真撮るのを忘れた。
| 南風の外観 |
<食べ物>
小笠原諸島の名物料理は、アオウミガメを使った亀刺しや煮込み、サワラやトビウオの「島ずし」、そして島塩を使った料理が代表的とのこと。
また、島で採れるレモンやパッションフルーツ、島野菜などを使った料理も特徴があります。
(父島母島の食事)
| 島ずし 亀のにぎり入り at島寿司 |
| サメバーガー atハートロックヴィレッジ |
| USKコーヒー 1,500円 |
| アメリカンドッグ&カフェオレ at母島農協売店 |
| パッションサワーを添えて at母島農協売店 |
| 夕食 パパイアの煮物等 atハートロック |
| 夕食 いろいろあるが特徴なし at南風 |
| 生姜焼き&つまみ各種 |
| カツカレー |
| なんかの魚のフライ |
| メインディッシュ |
| モーニングセット1 |
| モーニングセット2 |
| カレー&パッションサワー |
| トマトクリームパスタ |
<動植物>
東京の南南東約1,000kmの太平洋上にあり、一度も大陸と地続きになっていないということで、固有種や絶滅危惧種がいろいろいるようです。
調べてみると、小笠原の代表的な動植物(固有種・固有亜種)は次の通り。
鳥類
アカガシラカラスバト (アカポッポ):絶滅危惧種。
ハハジマメグロ: 小笠原固有種。
オガサワラカワラヒワ: 小笠原にしかいない絶滅危惧種。
オガサワラノスリ: 小笠原固有のノスリの亜種。
哺乳類・昆虫・陸産貝類
オガサワラオオコウモリ: 絶滅危惧種。
オガサワラシジミ: 母島などに生息する蝶。非常に希少。
オガサワラハンミョウ: 兄島などに生息。
カタマイマイ(カタツムリ類): 陸産貝類の約94%が固有種。
植物類
ムニンヒメツバキ(小笠原村の花): 島内に広く分布する常緑高木。
タコノキ: 幹からタコの足のような支柱根が出る。
マルハチ: 葉が落ちた跡が「八」の字に見える大型の木生シダです。
ムニンノボタン: 母島などに自生する絶滅危惧種で、美しい紫や白の花を咲かせます。
以上は、代表的なものですが、ここでは実際に見られたものをアップしてみます。
<動物>
| アオウミガメ 食用 |
| ザトウクジラ 剥製 |
| アオサギ 普通種 |
| グリーンアノール 外来種 |
| オガサワラノスリ 固有種 |
| ニワトリ 普通種 |
| ハハジマメグロ 固有種 |
| トラツグミ 普通種 |
| アフリカマイマイ 外来種 |
| カタツムリ特定できず 普通種? |
| オガサワラオカモノアラガイ 固有種 |
| アカガシラカラスバト 固有種 |
| ダイサギ 普通種 |
| クジラの尻尾 新種 |
<植物>
| ムニンビャクダン 固有種 |
| テリハハマボウ 固有種 |
| 午後になるとオレンジに変わる |
| マルハチ 固有種 |
| シマシャリンバイ 固有種 |
| ムニンアオガンピ 固有種 |
| タコノキ 固有種 |
| タコノキの実 |
| ムニンシラガゴケ 固有種 |
| ハイビスカス 外来種 |
| シダ類のジャングル |
| ヒカゲヘゴ ゼンマイのでかいの |
| テングダケ 猛毒種 |
| ガジュマル 巨大種 |
| ムニンシュスラン 固有種 |
<船類>
| 三代目さるびあ丸 |
| 練習船 海王丸 |
| アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦 |
| 焼津水産高等学校の漁業実習船「やいづ」 |
| 外航クルーズ客船「にっぽん丸」 |
| 母島の前浜漁港の漁船 |
| ホエールウォッチング船「ドリーム号」 |
| 「おが丸」を見送る父島の船達 |
| 外航自動車運搬船TRANS FUTURE 10と思われる |
| ははじま丸 |
| ははじま丸 |
| おがさわら丸 |
| おがさわら丸 |
<追記>
小笠原のベストシーズンは、一般的に海を満喫できるのは5〜10月、登山なら2〜4月が最適ということです。
ホエールウォッチング(ザトウクジラ)は、2月〜4月がベストシーズンですが、12月〜5月上旬にかけて見られるとのこと。
夏は、ダイビングやシュノーケリングに最適ですが、台風の時期でもあり、運が必要です。
抜群の透明度と明るくも濃い青の小笠原の海ですが、その美しさを表す『ボニンブルー』。
「ボニン」は小笠原諸島のこと。
江戸時代の発見当初、小笠原は「無人島(ぶにんじま)」と呼ばれ、その後移住した欧米系島民の間で「ブニン」→「ボニン」と転訛していったようです。固有種の名前の頭に「ムニン」と付くのが多いのも同じ語源です。
小笠原諸島は、現在も英語名は”Bonin Islands”です。
父島の約280km南方には硫黄島(いおうとう)。西北西約130kmには新しい火山活動でできた西之島があります。
どちらも一般人の上陸・観光は禁止されています。
不定期ではありますが「おが丸」が、両島へのクルーズを実施しており、上陸はできませんが、島近くまで行くことは可能のようです。
この小笠原ツアーで分かったことは、「おがさわら丸」が、唯一無二の絶対神であるということでした。
欠航があれば即座に島の食卓や経済に影響が及ぶ、文字通りの生命線です。
ライフラインも物流も経済も産業もすべては「おがさわら丸」1隻にかかっています。
調べてみたら、定期点検などで「おがさわら丸」が使えない時は、大きさは半分程度になりますが、「さるびあ丸」が代替するようです。
<追記の追記>
最近知ったのですが、富有層向けには、豪華客船「日本丸」や「飛鳥」による小笠原クルージングも行われているようです。詳細は不明です、
今回は下記の旅程で小笠原を訪れましたが、同行してくれたU君の尽力の甲斐もあり、鯨を見られなかったことを除けば、ほぼ満点のツアーとなりました。
これにて、日本の世界自然遺産は、全て訪問したことになります。
体力の衰えを痛感するこの頃ですが、今後はもしかしたら「山デイ」よりも「島デイ」が多くなるのかも。。。
<小笠原ツアー旅程>
日程:2025年12月3日(水)〜12月8日(月)
同行者:Uさん
同行者:Uさん
1日目;終日おがさわら丸
2日目;父島到着 散策、ホエールウォッチング(中止)、ナイトツアー
3日目;父島滞在 ハートロックトレッキング
4日目;母島到着 乳房山トレッキング
5日目;母島探索 ははじま丸→おがさわら丸
6日目;終日おがさわら丸
| 「おがさわら丸」船上のこの人に感謝します |
