2016/07/24

2016.7.24 【早池峰山山行 東北遠征3日目】♪岩陰に咲くアルペンブルーメ♪

今回の東北遠征の殿は、早池峰山であります。
長いこと行きたい山の上位にありながら、なかなかチャンスがなかった早池峰にいよいよ登る日が来ました。
もちろん、狙いは日本のエーデルワイス「ハヤチネウスユキソウ」であります。
登山道より山頂方面を見る
早池峰山(はやちねさん)は、「岩手県にある標高1,917mの山。北上山地の最高峰で日本百名山、新日本百名山、花の百名山、新・花の百名山及び一等三角点百名山に選定されている。古くから早池峰ともいい、日本百名山にもその名で収録されている。
全山が超塩基性岩のかんらん岩や蛇紋岩でできているため、ハヤチネウスユキソウやナンブトラノオ、ナンブイヌナズナ、ナンブトウウチソウなどを代表とする、蛇紋岩地帯の植生であり、非常に狭い地域であるにもかかわらず山域の固有種率(亜種、変種を含む)が非常に高い。そのため高山植物の好きな人には憧れの山となっている。」Wikipediaより
写真はすべてクリックで拡大します
秋田駒ケ岳山麓の温泉旅館を8時前に出る。(この時点で既に完全に出遅れているが、でもそんなの関係ねえ!)
旅館の朝食開始時間が、7時なので仕方がないのである。
(真の岳人なら、お弁当作って貰って4時出だろう?その前に温泉旅館に泊まらないだろう?とは言わないで!!)

車を走らすこと1時間40分。
9:40に岳駐車場に到着。
早池峰山への登山口の小田越登山口まで行くシャトルバスを待つ。
日曜日のことでもあり、結構多くの登山者がバスを待っている。

そもそも、早池峰山には「河原の坊コース」と「小田越えコース」の2本のメインルートがあり、往復でルートを替えるのが定番のコース取りである。
だが、今年の5月26日。大雨により河原の坊登山道の一部が崩落し、通行ができない状況。現時点で復旧のめどは立っていない。
ということなので、今回は小田越えコースを往復するしかないのである。

また、2時間近くも車を走らすことになってしまったのは、2日目と3日目の計画を入れ替えたことによる。すべては予定通りにはいかないのである。

午前10時。岳駐車場をシャトルバスは出発。
河原の坊登山口を通り過ぎ、小田越えのバス停に到着。
通常登山開始時刻を大幅に逸脱しているのにも関わらず、結構な混雑ぶりである。
地元花巻市の観光課も係員を多数配置し、登山マナーの徹底を図っている。
多くの登山客で賑わう小田越え登山口
靴の汚れは落として入山してくださいね。
(右の箱は携帯トイレ用のゴミ箱)

10時35分。登山開始。
最初は樹林帯の中の整備された登山道を行くが、しばらくすると樹林帯を抜け視界が開ける。
モミジカラマツ
カニコウモリ


ミネウスユキソウ
これもミネウスユキソウ
分かりにくいがハクサンシャジン
イワオトギリソウ
ウメバチソウ
コバノツメクサ
ナンブトウウチソウ(固有種)
ナンブトウウチソウ
ナンブトウウチソウ
お山は雲の中
ロープで区切られたゴロゴロの火山岩の道を登っていく。
数多くの下山者と出会うが、道が広いので苦にならない。
高山植物のオンパレードで、歩くスピードはなかなか上がらない。
「あとから花名を同定するのに苦戦するなあ。」と思いながらもシャッターを切る。
(実際、これを書いている今、花名同定に苦戦しています)


ナンブトラノオ(固有種)
イブキジャコウソウ
チシマフウロ
チシマフウロ
ミヤマオダマキ
ミヤマオダマキ
ミヤマアズマギク
高山植物を愛でながら、雲の中を往く
ここに咲く、高山植物は数百種と言われている。
100種と900種では相当の差があるのだが、公式発表はあくまでも数百種である。
(全部数えきった人がいるのかいないのか)

その中で最も有名なのが、今回の目玉であるハヤチネウスユキソウである。
早池峰山の固有種で、ヨーロッパアルプスで最も高名な花であるエーデルワイス(高貴な白)の日本における最近似種であります。

ガレ場を登っていくとついに姿を現しました。
ここからしばらくはその高貴な白い花をご覧ください。





実はミネウスユキソウとハヤチネウスユキソウが混在していて、しかも広範囲に群落を作っているので、もうどれがどれだか分からんほどです。
ラッキーなのは、今がちょうど今年の最盛期であることです。
まさに、「♪氷河のほとりを 滑りて行けば 岩陰に咲く アルペンブルーメ 紫匂う都を後に 山に憧れ若人の群れ♪」 (出典;エーデルワイスの歌)
の状態でした。若人じゃないけど。
ミネウスユキソウ
エーデルワイスを堪能しつくし、いよいよ山頂への急峻なのぼりに入る。
天候は、登るにつれますます悪化し、ポツポツと小雨が混じり始めます。
山のマナーも知らない外国人の団体が我が物顔に降りて来たのには閉口したけれど、そんなことは気にもならない爽快な山行が続きます。
ここが唯一の難所かなあ
山頂はもうすぐだ
ヨツバシオガマの群落
ヨツバシオガマ
山頂に近づくにつれ、植物相が変わり、ヨツバシオガマの群落を抜けて、最後に出迎えてくれたのは、みんな大好きチングルマでした。
チングルマが終わるといよいよ頂上に到着です。

みんな大好きチングルマ

12時35分。早池峰山山頂に到着。
途中での寄り道撮影の結果、予定より遅い到着である。
頂上は完全に雲と霧の中であり、眺望は全くない。
早池峰山1,917mに到着した。
小雨そぼ降る山頂
早池峰山 ゲットだぜ!!
山頂から発射されたH君
今日のランチはこんなんです
早池峰山頂上避難小屋
小雨が降る中を避難小屋(中が暗そうなので避けた)にも入らずに元気に昼食。
本来、我々は雨男。
実はこのくらいの小雨など屁の河童なのである。
だが、まったく展望がきかないし、寒くなってきたこともあり、早々に下山することにする。
往路で見逃した花々を楽しみながらのご機嫌下山である。
ミヤマアキノキリンソウ
コバイケイソウ(見かけたのはこれ1本)
みんな大好きチングルマの花穂
ヨツバシオガマ
草原地帯には木道が設置されている
ご機嫌に山を下る
ロープで区切られた登山道
(道迷いでなく自然保護が目的)
イワベンケイ(東北ではここだけに咲くようだ)
タカネナデシコ
ミヤマオダマキ
五合目付近で休憩するが、相変わらず視界は悪い。
どんどん雲が下ってくる。
下り特急券を発動するが、まだまだ花は終わらないのである。
雲が厚くなってきた
霧にまかれる前に帰りましょう
ようやく山頂方面が見えた
キバナコマノツメ
サマニヨモギ
キンロバイ
ウツボグサ
オオダイコンソウ
登る時には無視してしまったが、数カ所に熊よけ用の一斗缶がぶら下げてある。
やはり、この山域も本来は熊さんの領土なのです。
熊さん通らせてくれてありがとう。
熊避け一斗缶
使い方(棒でガンガン叩くだけ)
携帯トイレ用目隠しテント
往路では予定時間をオーバーしていたが、想定どおりに帰路は予定より50分ほど早く登山口まで辿り着きました。
いつも下りだけは人一倍早いんです。
登山口まで戻ってきた
朝は満車だった「岳駐車場」
あいにくと今日の早池峰山は、今回の東北遠征中では、最も天候に恵まれず、展望は、ほぼ全滅でしたが、予想に違わぬ、数多くの高山植物に出会う山行となりました。
また、この報告は、高山植物の図鑑のようになってしまいましたが、これでもまだ全体の十分の一も見ていないのは確実である。なんて言ったって数百種ですから。
季節ごとに高山植物の咲き乱れる早池峰は、やはり超人気のある山であることに納得。

最後に付記しておきたいのは、早池峰山においては、自然保護・安全登山のための登山者へのマナーの要求度も高かったということです。
花巻市観光課の入山の心得に、いろいろ書いてありますが、そのうち特徴的なものとして、携帯トイレの持参、熊避け鈴の持参の推奨などがあります。
自然保護ボランティアの人たちの尽力も欠かせないものです。
H君は登山開始時に「ストックにはゴムストッパーをつけてくださいね。」と言われてました。
登山客を多く迎え入れながらも、自然、とくに高山植物群を守っていくことはなかなか困難なことですが、早池峰山はかなり理想に近い管理状態と考えられました。
携帯トイレ(400円)必携です。
今回の4山連続登山は、梅雨明け前ながら天候も比較的良好で、怪我もトラブルも無く、当初の予定通り完遂しました。
H君の計画の緻密さに感謝!
東北の山々に感謝!
さて、次はどこに行きましょうか?

<山行記録>
日程:2016年7月24日(日) 日帰り
同行者:Hさん
天候:曇り時々小雨

当初計画:岳駐車場バス停(10:00)-(シャトルバス)-小田越登山口(10:24)-発(10:40)-五合目(12:00)-発(12:10)-早池峰山(13:10)-(昼食)-発(13:40)-五合目(14:30)-発(14:40)-小田越登山口(15:40)-発(15:42)-(シャトルバス)-岳駐車場バス停(16:05)

コースレコード:岳駐車場バス停(10:00)-(シャトルバス)-小田越登山口(10:25)-発(10:35)-五合目(11:35)-発(11:45)-早池峰山(12:35)-(昼食)-発(13:15)-五合目(13:53)-一合目(14:25)-発(14:32)-小田越登山口(14:50)-発(15:12)-(シャトルバス)-岳駐車場バス停(15:35)

実歩行時間:3時間28分

岩陰に咲くアルペンブルーメ