それも最初からドイツ最高峰ツークシュピッツェ (Zugspitze)である。
日本ではあまり知られていないが、なんでも頂上までロープウェイで行けるとのこと。
土曜の朝早く、U夫妻と出発。一路アウトバーンを走る。
ここのところミュンヘン近郊は天気が悪かったが、この日は晴れた。
夏も冬も道が混んでいるということで早く出たのが幸いしたのか、渋滞にも出会わず、麓のロープウェイ駅アイブゼー (Eibsee アイブ湖)に1時間ほどで到着。
駐車場にもほとんど車は駐車していない。
今回地図はこれだけ |
麓駅の標高が1,200mであるから、一気に1,700mを16分で上がってしまうのである。
頂上付近まで雲海が広がっており、雲の中をロープウェイは高度を上げる。
ガリガリと不気味な音がする。始発とのことで凍ったロープの氷が砕ける音と分かる。
そして、雲を抜けるとそこには大岩壁が広がっている。
下を見れば、見渡す限りの雲海が広がる。
雲を抜けると大岩壁 |
雲海が果てしなく広がる |
頂上駅に着くと本当にそこは頂上であった。
しかし、このロープウェイどうやってロープを懸けたのか?
それよりもなぜここにロープウェイを作ろうと考えたのか?
ちょっとドイツ人の凄さを垣間みたような気がした。
ドイツ最高峰の頂き |
「観光都市ガルミッシュ=パルテンキルヒェンの南西に位置し、その高さは2,960mから2,970mの範囲にあり、正確な高さは長い間論争の的になっていた。バイエルン州測量事務所が発表した2,962mが広く受け入れられている。カフェ"2962"は、この値に基づいて名付けられた。ちなみにこのカフェはチロル側にある。国境は山の上をまっすぐ通るため、山頂には国境の検問所も存在する。山頂は丁度バイエルン州とチロル州の州境にある。山頂にはバイエルン・ツークシュピッツ鉄道がガルミッシュ・パルテンキルヒェンから、ケーブルカーがドイツ側とオーストリア側からそれぞれ1ヶ所ずつ出ており、多くの登山客が訪れている。」ということである。
ロープウェイなけりゃ来られません |
イタリア方面の山々 |
スイス方面の山々 |
ドロミテ方面の山々 |
しばし、頂上展望台で大展望を堪能。オーストリア、イタリア方面の山々まで望めるが、多すぎてどれがどれだか全く不明。
最後に頂上を仰ぎ見る |
付近を散策する。展望台や教会があり、なかなか良い雰囲気のスキー場である。
我々の他にまだ観光客はほとんどおらず。この壮大な景色を独占。
なんと贅沢な時間だろう。
電車が来るまで時間があったので、円形展望レストランでお茶とする。他に客もおらずのんびりと休め、心地よい。
円形レストランには人影なし |
45分で麓駅アイブゼーに到着。登りに16分。下りに45分である。
電車はほとんどトンネルの中を行くため展望はないが、この雰囲気はなかなかのもの。
誰もいない御召し列車 |
ここからはアイブ湖湖畔のトレッキング。seeとはドイツで湖のことである。多分、海を知らないゲルマン人が間違えたんだと思われます。ということで「アイブ湖」である。
本来のコースタイム(そういうのあるのかな?)は良く分かりませんが、2時間30分掛けて湖を一周。紅葉。山々。湖を楽しんだのである。
日本の景色を思い出させる湖畔だ |
湖畔を一周したところにあるレストランで昼食。私はシュニッツェルを食べたが、日本のトンカツによく似て美味であった。これを使って、カツ丼を作る技が駐在員の間に伝承されているという噂。
ドイツ赴任後、初めての山で救われる思いの一日でありました。連れて行ってくれたU夫妻に大感謝。
<山行記録>
日程:2012年10月13日(土) 日帰り
同行者:Uさん夫妻
天候:雲海のち晴れ
コースレコード:Eibsee(8:30)-(ロープウェイ)-Tugspitze(8:50)-(ロープウェイ)-TugspitzPlatt(9:00)-(休憩)-(10:30)-(登山電車)-Eibsee(11:15)-(湖畔1周昼)-Eibsee(13:45)-(昼食)
実歩行時間:約3時間
日本より緯度が高いため、感覚的にはもう11月の終わりくらいの季節感である。すでに高山は冠雪している。今年の登山シーズンは終了。そして、今年は日本の山には行けないだろうから、来春を待つのである。せっかく、良いロケーションにいるので、来年はいろんな所に行きたいものである。
この週末。日本ではS君が北アルプス縦走、H君が日光白根山ピークハントを単独でやっていたらしい。私も来春のシーズン到来に備え、トレーニングをしなくてはと思いはするのだが。