2019.3.23 【那須 茶臼岳・朝日岳 お気楽ハイクのハズだった】想定外の極寒にブルブル!

那須 朝日岳 一見天気は良さそうだが。。。
天気はまずまず。これからますます回復する予定。
視界は良く、東北自動車道から眺める日光の山並みは、やけにくっきりと見えている。
その向こうには、我々が目指す那須連山も見えてきた。
冠雪した安達太良、吾妻連峰も遠望できる。

本日は、H君と那須連山で雪山ハイキングを楽しむ予定である。
写真はすべてクリックで拡大します
那須SA高速を降り、登山口のある那須温泉郷・大丸温泉の駐車場へ向かう。
直近の「山を愛するすべての人へ、山専用のコミュニティサイト~山レコ~」の登山情報では、大丸登山口から登山開始する人が多いのである。
普通に考えれば、その先にある那須ロープウェイの方が利便性は高いのだが。
あまり、下調べをしてなかったので、
「もしかしたらロープウェイは休止中なの?」
「ロープウェイに乗車しないと駐車場は使えないの?」
「最悪、大丸の先は通行禁止?」などと疑念が湧く。

大丸に到着。
確かに駐車している車もあり、数人の登山客は、今まさに登山を開始しようとしている。
しかし、前を見ると車道には雪も無く、通行禁止の予兆もない。
駐車出来なかったら、戻ってきましょう。ってことで、けなげな大丸登山者を横目にロープウェイ駐車場を目指す。
ほどなく(車だとほどないが、徒歩だと20分のコース)ロープウェイの駐車場に到着。
結構、車止まってるじゃん。駐車無料じゃん。登山道すぐそこにあるじゃん。
なぜ、大丸から君らは登るのか?
「きっとMなんだな。」もしくは、「山レコしか見ないで来たんだな」と結論は二択。
那須ロープウェイ駐車場
駐車場付近も風強く、天候は曇り。回復の兆しは無くなってきた。
その時、悪魔のアナウンスが風に乗って聞こえてくる。
「8時30分発のロープウェイの改札は締め切りましたよ~」
「ロープウェイは20分間隔で今日も元気に運行しておりますよ~~」
「そこのお兄さん、ロープウェイ乗った方が楽ですよ~~」
おお、動いてるんね、ロープウェイ。
動くものにはやはり乗らねばならん。とめてくれるな妙心殿!
がらがらぽんの待合室
やはりこんな日に上まで行く人は少ない。
乗り場は閑散としている。
観光客も乗っている
なぜかアンバーになっちゃう変更ガラス
一般観光客7名、ソロ登山客1名に混じった私とH君を乗せ、120人乗りのロープウェイは粛々としかし素早く登っていく。
あっと言う間に終点の山頂駅に到着である。
標高差300mを5分で950円なり。武士の情けで見逃しちくり~~

ロープウェイ山頂駅(トイレあり)を出て、茶臼岳への登山道を登り始める。
登山道に雪はない
振り返ると那須高原


凍てつく道標
茶臼岳の東南稜は、常時風が強く、雪が付かないようだ。
岩と氷の登山道を登る。
下を見るとロープウェイに乗っていた一般観光客とソロ登山者もぞろぞろ登ってくるのが見える。
ソロ登山者はともかく、一般観光客は、那須サファリパークに行くような格好である。
「え~~あの格好で登りますか~~!!」
夏なら40分ほどで頂上だが、今日はやめておいた方がいいんじゃない。
その後、彼らには会わなかったので、どうなったのかは知らんが。

山頂に到着。
風は止まない、展望もきかない。
那須岳神社にお参りして、次の目的地の朝日岳に向かうことにする。
極寒の茶臼岳山頂
温度計。実は読み取れない
頂上やしろ
展望はほとんどありません
山頂に積雪はない
一度、峰の茶屋跡避難小屋まで下り、そこから朝日岳に登り返すコースである。
この下りは結構積雪があるため、頂上から少し下ったところでアイゼンを装着することにする。
アイゼン装着後は、ガシガシ下る。
これから行く朝日岳方面
積雪が多くなってきた
風が無い場所は雪が積もる
峰の茶屋跡避難小屋はもうすぐだ
冬季も開いてる避難小屋
行く手を見る。右奥が朝日岳
峰の茶屋跡避難小屋で数人が休憩していたが、寒いので、我々はすぐに朝日岳に向かう。
今回最大の難所と思われた、トラバース地帯に入る。
まあ、斜度はそこそこあるものの、「落ちても止まるっしょ」と言いながら、トラバース。
無論、トラバースは、別に元阪神のバースとはなんの関係もない。
トラバース中
見た目ほど危険はない
谷底を覗く。スキーあれば降りられそう
無積雪期は、結構難所のハシゴ、くさり地帯も積雪のため、登り易い。
朝日岳分岐(右に行くと朝日岳、左に行くと三本槍方面)でも立ち止まらず、朝日岳に到着。
ほぼ、夏時間通りのコースタイムであった。
極寒の朝日岳山頂
朝日岳から三本槍ヶ岳方面
朝日岳から茶臼岳方面
朝日への登山道 凍っている
完全な厳冬期の雪山である
朝日岳山頂では、昼飯どころでなく2分で撤収。
とにかく強風で寒い。
気温-10℃。風速20mくらいなので、体感は??? うっそ~~~!-35℃かいな。
まあ、最近では一番寒かったのは事実ですが。
写真をちょっと撮ってすぐに降りる。
朝日岳分岐まで降りて、今後の行動を検討。
当初は三本槍ヶ岳まで足をのばすことも考えていたが、三本槍ヶ岳まで行くのは、展望はない上に、なにより寒すぎるので、取り止めとする。
時間も体力も十分あるのだが。
朝日岳分岐
シッコ中ではなく、寒くて上着のジッパーが上がらないのだ
寒くて、凍える今日の装備品
あまりの寒さにポカリも凍る
ここまで、ろくに休憩もとっていないため、峰の茶屋跡まで降りて、昼食タイムにしよう。
ガシガシ降る
トラバース地帯を無事通過
強風地帯は雪付かず
峰の茶屋跡避難小屋前でガスコンを出し、ランチとする。
避難小屋の中に入っている人も、ちらほらいるが、我々は避難小屋に入るのが面倒(アイゼンを外さないと小屋には入れません。当たり前か)なので、風の来ない小屋の陰で、ガスコンを炊く。
しかし、全く火力が出ない。
これまで、強風に苦戦したことはあるが、寒さで火力が出ないのは初めてだ。
最初はガス欠かと思ったが、5分経ってもぬるま湯にしかならない。
「小屋に入るか、下に降りて再チャレンジするか?」
面倒くさがりの我々は当然のごとく、後者を選び、下山開始。
しかし、ガスコンも役立たず、膝などの節々も寒さのためか痛む。
今回、ここまで寒くなるとは想定せず、中途半端な冬山装備で来たのが失敗の元。
2,000m級でもやるときは、やるのである。
今日のランチ
青空は久しぶりだ
朝日岳 晴れているように見えますが
朝日岳の稜線
1,600m地点の無風樹林地帯まで降る。
ここまで降りて来れば大丈夫。
山道脇の雪原にてランチとする。
天候もここまで降りれば回復傾向。
ただし、見上げると山頂付近は相変わらず雲の中である。
珈琲などを飲み、しばらくその辺を探索して下山。
駐車場まで、アイゼンで降れたので楽チンであった。
雪の稜線をガシガシ下る
登山口近くの山ノ神
来た道を振り仰ぐ
帰路、那須高原は、観光客で混んでおり、鹿の湯などの温泉も賑わっていた。
皆さん、いったい何をしに来ているのだろうか。謎である。

今回、コース自体は雪山ハイキングのレベルであったが、寒さは半端なかった。
まあ、無理をせず、早期撤収を図ったのは、正解でありましたな。

<山行記録>
日程:2019年3月23日(土) 日帰り
同行者:Hさん
天候:曇り

当初計画:那須ロープウェイ山麓駅駐車場(8:30)-山麓駅(8:45)-(ロープウェイ)-山頂駅(8:50)-発(9:00)-茶臼岳(9:40)-発(10:00)-峰の茶屋跡避難小屋(10:20)-朝日岳分岐(11:00)-朝日岳(11:05)-(昼食)-発(12:00)-朝日岳分岐(12:05)-峰の茶屋跡避難小屋(12:35)-山麓駅駐車場(13:20)<無積雪期コースタイム>

コースレコード:那須ロープウェイ山麓駅駐車場(8:30)-山麓駅(8:45)-(ロープウェイ)-山頂駅(8:50)-発(8:50)-茶臼岳(9:22)-発(9:40)-峰の茶屋跡避難小屋(10:13)-発(10:17)-朝日岳分岐(10:55)-朝日岳(11:05)-発(11:07)-朝日岳分岐(11:17)-峰の茶屋跡避難小屋(12:00)-発(12:28)-1600m地点(12:50)-(昼食)-発(13:30)-山麓駅駐車場(13:49)

実歩行時間:3時間27分 (コースタイム:3時間00分)
朝日岳から三本槍ヶ岳方面を望む