2011.9.17~18 【御嶽山山行】 (剣ヶ峰・魔利支天山・継子岳) 明日晴れるかな?

【お断り】
「この御嶽山山行は2011年に実施されています。もし、不適切な表現があればご容赦願います。2014年9月の御嶽山噴火でお亡くなりになった方々のご冥福を心よりお祈りいたします。」-2015年9月記


今回の山行は御嶽山。同行者はいつものS君とH君である。
御嶽山。どこからでも見える存在感のある山だ。
分類上北アルプスに含まれることもあるようだが、基本的には単独峰である。
役小角により開山したとされ、古くから信仰の対象として畏敬を集めてきた山である。
剣ヶ峰(3,067m)を主峰にして、摩利支天山 (2,959m) 、継子岳 (2,859m) などのピークから成り立っている。
クリックで拡大します。
今回は9月の3連休ということもあり、かなりの混雑が予想されるため、剣が峰近くの二ツ池新館を予約。すでに50名ほどの予約があるとのこと。

心配なのは天気である。
9月の第3週に入るも東京地方は連日猛暑が続く。しかし、週末の天気予報は芳しくない。
御嶽山の土曜日が雨のち曇り、日曜日は曇りの予報である。
この時期、晴れれば夏山だが、ひとたび荒れれば気温も10度以下に下がる。
持参するウェア選びも大変である。

・第1日目 9月17日 「明日晴れるかな?」 
17日未明に都内を出る頃には、なんとか持ちこたえていた天気も八王子ICを過ぎる頃には、雨に変わった。
台風15号が沖縄付近に停滞、16号が関東沖を通過中。秋雨前線南下中ということもあり、まあこんなもんだろうとは思いながらも結構欝な気分。

S君の天気に関する読みは「御嶽山方面は、土曜日は昼間は雨。夕方から曇りで、翌日はうまくいけば晴れか曇り。」
その通りになればいいんだけど、「後立山とかなら今日も降らないじゃないの?」という言葉を飲み込みつつ、ここはS隊長の長年のカンを信じよう。

中央道を伊那ICで降り、御嶽ロープウェイの麓駅「鹿の瀬駅」に向かう。
午前8時40分。鹿の瀬駅駐車場に到着。10台ほどの車が止まっているが、人影も少なく閑散としている。
雨天用装備を整え、乗客がまったくいないロープウェイに乗り込む。
10分ほどで標高2,150mの飯盛高原駅に到着。1,570mの麓の鹿の瀬駅から600mほど高度を稼いだことになる。

今日は、ここ黒澤口登山道をまずは剣が峰まで昇り詰め、二ツ池新館までの4時間ほどの行程である。

雨の中を七合目行場山荘(9月3日にテレビ東京で放送された「天空の宿へ~にっぽん山小屋物語~」で仮面ライダー藤岡弘が休んでいたところ)、八合目女人堂と昔ながらの古式ゆかしき山小屋を通り過ぎる。

昔はここで女性は足止め
ようやく樹林帯を抜け、吹きさらしの山道を急ぐ。
岩室山荘(「天空の宿へ」で藤岡弘が宿泊した山小屋)に到着したのは11時45分。
山工事の人たちが4人ほど休憩している他は登山客の姿はない。
岩室山荘内部 真ん中に登山道
ここで昼食とする。おにぎりと味噌汁を注文し、しばし休憩。
このあたりの小屋は古くからの参詣者用の作りで、北アルプスの小屋のような近代的な作りとはなっていないことを実感する。
結構いいお値段のオニギリセット
いよいよ最後のひと登り。
九合目覚明堂、剣ヶ峰頂上山荘を通り越し、剣が峰への最後の試練となる石段を登る。
御嶽神社頂上奥社本宮の社殿から少し離れたところに「御嶽山 3,067m」の標識。
午後1時に頂上到着である。
最後に階段はきつい~~
とりあえず記念写真を撮るも、風はさらに強まり、耐風姿勢での記念写真となった。
もちろん展望はなし。濃いガスが立ち込める登頂であった。
隊長はVサイン 私は耐風姿勢
社殿をちょっとだけお参りし、すぐに日本一高所にある湖沼とされる二ノ池方面へ転戦。
ガスも濃くなり道も見分けにくい中を歩き続けると、二ノ池らしきものが見えてくる。
この卒塔婆みたいなもんはなんだ~~~
二ノ池らしきものが見えた
そばにあるニノ池本館(すでにシーズンが終わり小屋は閉まっている)を通過し、今日の最終目的地である二ノ池新館への道を急ぐ。

ようやく新館の中に入ると先行者はたった2名。
今日の宿泊予定は30名程度とのこと、予約では50名以上あったので半分の登山者が取りやめた模様。
お陰で2階の10人部屋に3人で個室という連休にしてはとても満足できるスペースを確保できた。
ザックをぶちまけ、適当に布団を敷いてゴロゴロしながら5時半の夕飯を待つ。
小屋内部 乾かし物のオンパレード
このあたりの小屋は、水が比較的豊富な二ノ池から水を引いており、大体の小屋には風呂の設備がある。これも修行場としてのなごりだろうか?

我々はゴロゴロしている間に持参したつまみを出し、ビール、ワイン等を頂いてしまいほろ酔い、また今日は汗もかかなかったので、面倒くさいのでお風呂はパス。

夕方になって止むはずの雨は夜になっても止まず、午後8時の消灯を迎える頃には、小屋全体も静かになる。

私も「明日晴れるかな?」と思っているうちに寝てしまった。

・第2日目 9月18日 「これぞ至福の稜線トレック」
午前4時。
十分に睡眠をとったので、自然に目が覚める。
窓の外は真っ暗。しかも雨音が聞こえる。
H君も同じような時間に起き、「天気は~?」と聞くので不機嫌な声で「雨、雨。」と答える。
ふてくされて二度寝。

5時に起きて、確認のため窓を開け、外を覗く。
東の空が赤くなっている。こりゃあもしかしたら晴れてきたか。

3人で急いで表へ出る。明るくなるに従い、ガスがどんどん取れて行く!
眼前に広がる雲海、遠くに浮かぶ山々。
北アルプス、八ヶ岳、中央アルプス、南アルプスが雲海の上に浮かんでいる。
小屋に泊まっていた人々ほぼ全員が見守る中、八ヶ岳の編笠山のあたりから太陽が顔を出す。
S隊長の予想が当たりました!脱帽です。
新しい朝が来た 
雲海に浮かぶ山々
御来光を拝む登山客
 朝飯を食べ、午前6時30分に小屋を出る。昨日と違って気分は爽快。 しかも、我々は既に稜線上にいる。今日はきつい登りはない。
雲上の快適な縦走が始まる。
今日は一日天気は良さそうだ

サイノ河原を行く 稜線の向こうには北アが見える

多くのケルンが積み上げられた賽の河原の独特の風景(S隊長は昔、ここでガスに巻かれ難渋したとのこと)を楽しみ、魔利支天乗越に到着。
ザックを置いて、カメラだけ持って魔利支天へと道をとる。
7時過ぎに魔利支天山頂上に到着。
雲海の向こうに富士山も見える
頂上で休憩。風は強いが、雲海に浮かぶ山々に見とれる。

突然、H君が「ブロッケンだ!!」と歓声を上げる。
ブロッケン現象は、学術的には「太陽などの光が背後からさしこみ、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。」ということであるが、数十年ぶりに見たブロッケンをしばし堪能。
ブロッケンまで登場
魔利支天乗越まで戻り、五ノ池方面へと降り始めてほどなく、今度は2羽にライチョウに出会う。
まだ夏毛ではあるが、今年生まれた幼鳥らしく「ピヨピヨピヨピヨ」と鳴いている。
しかし、3,000m近い岩場にしか生息しない、アルプスのシンボルともいえるライチョウに今回も出会えたのはラッキー。

ライチョウはアルプスのシンボルだ
さらに快調に稜線歩きを続け、継子岳頂上に到着したのは9時前。
ここの展望は凄い。
乗鞍岳の特徴ある山容の向こうに見えるは前穂高と奥穂高。
吊尾根もはっきり見える。槍ヶ岳もその特徴ある穂先を見せている。

継子岳頂上に到着
乗鞍岳の向こうに槍穂高
今日は、日本中の山が晴天なのだろうな。

十分に景色を楽しみ、継子二峰へ向かう。
途中、コマクサ群落地を通過。ここでなんとこの時期に一輪だけだがコマクサが咲いているのを見っけ。
葉は黄変しているも花が一輪
今日の昼食予定地、三ノ池が見えてくる。
コバルトブルーの湖面が美しい。
この湖の水は決して腐らない神の水といわれ、「御神水」と呼ばれている。
コバルトブルーの三ノ池
三ノ池湖畔の開田頂上に着いたのが10時過ぎ、まだちょっと早いが昼食とする。
ここで、S隊長、何を思ったかいきなり干しものを始める。
靴まで脱いで、濡れた雨具を乾かしはじめた。

ゴミを蹴散らかし裸足で逃げるS隊長のナゾの行動

今日のお昼ご飯 コーヒー付き
この三ノ池では、天気が良いこともあり、多くの登山者と出会う。
これまでの行程でほとんど他の登山者と出会わなかったのが嘘のようだ。
中には三ノ池の湖畔で「ボァ~~~~~~!」とへたくそな法螺貝吹いている山伏見習いみたいなのまで現れ、大賑わい。

そうこうするうち昼食を終え、いよいよ最後の下山コースに入る。

下山コースは、三ノ池から女人堂へのトラバースコース。
昨年、落石による死亡事故があったコースである。
とは言え、それほど危険な個所も無く、どんどん降りていくと、なんと唯一危険と思われる崖が崩れた沢で休憩する二人連れの登山者。
老夫婦らしいが、よくもまあこんなところで休憩してるもんだ。
取りあえずおせっかいにも「そこは危険ですよ。」と注意だけして我々は先を急ぐ。
危険箇所は階段完備

最も危険な場所はここでしょう。
途中、幻の大滝(なぜ「幻」なのかは、よく分かりません)、ナナカマド群生地(実と枝だけ赤いのですが、葉っぱは紅葉してない。なぜだろう)などを通過し、昨日通った女人堂まで戻る。
来し方を振り返る 右には幻の大滝が見える
ここからは登って来た道と同じ道をロープウェイの駅まで。
女人堂から下は、昨日の閑散が嘘のような大賑わい。
大勢の観光客、老若男女、さらには子供たちで山道は大混雑。
ロープウェイ駅から見上げると剣が峰
ロープウェイ駅から、見上げると快晴の空に御嶽山剣ヶ峰が聳えたっていました。

今回の山行は、思い出深い山行となりました。
それはひとえにS隊長の天気の読みが的中したことのお陰です。
暴風雨を耐えた者だけが見ることができる素晴らしい夜明け。
古くからの信仰に支えられた神秘の山で見たコバルトブルーの池、ブロッケン、雲海、ライチョウ、日本アルプス。

この山行で、多くの山を遠望し、またまた行きたい山が増えてしまった充実した山行となりました。

今年も残りは4カ月。
年初に目標とした月1山行はなんとかオンスケジュール。
低い高いには拘りませんが、満足感のある山行をあと3回。なんとか達成したいものです。
<山行記録>
日程:2011年9月17日(土)~18日(日) 1泊2日

同行者:Sさん、Hさん

天候:
17日:雨のち暴風雨
18日:快晴

当初計画:
17日:飯盛高原駅(10:40)-七合目行場山荘(10:50)-八合目女人堂(12:00)(昼食)-九合目覚明堂(14:15)-横手道十字路(14:35)-剣ケ峰(15:00)-二ノ池新館(16:10)
18日:二ノ池新館(6:30)-サイノ河原避難小屋(7:00)-魔利支天乗越(7:20)-魔利支天山(7:40)-魔利支天乗越(8:15)-五ノ池飛騨頂上(8:40)-継子岳(9:15)-四ノ池(10:10)-三ノ池(10:25)-開田頂上(10:45)(昼食)-八合目女人堂(12:55)-七合目行場山荘(13:40)-飯盛高原駅(14:10)

コースレコード:
17日:飯盛高原駅(9:26)-七合目行場山荘(9:41)-八合目女人堂(10:37)-石室山荘(11:46)(昼食)-九合目覚明堂(12:44)-横手道十字路(12:54)-剣ケ峰(13:19)-二ノ池新館(14:05)
18日:二ノ池新館(6:32)-サイノ河原避難小屋(6:49)-魔利支天乗越(7:00)-魔利支天山(7:18)-魔利支天乗越(7:46)-五ノ池飛騨頂上(8:19)-継子岳(8:47)-四ノ池(9:48)-三ノ池(10:02)-開田頂上(10:23)(昼食)-八合目女人堂(12:35)-七合目行場山荘(13:17)-飯盛高原駅(13:26)

実歩行時間:
17日:3時間32分
18日:4時間56分

2011.8.20 【安達太良山山行】 前線を逃れ北へ

当初は、8月20日の週末に1日休暇を加えて、北ア表銀座をやるつもりだった。
この8月の猛暑と晴天はもう少し続くと思っていた。
しかし、8月第3週になり、長い間北方にあり、S君の北海道1周旅行を邪魔していた停滞前線がいきなり南下。(8月初旬から、S君は長期夏季休暇を利用し、北海道ほぼ1周旅行に出掛けている)
20日の週末は、しばらくぶりの荒天が予想された。

まず、小屋泊の山行を断念し、前線南下後の北側を狙う日帰り山行に切り替える。
一番天気の良さそうな日を狙う作戦だ。
次に長野方面の天気は思わしくないので、行き先を新潟方面に変更。
この時点での有力候補は同行のH君の提案で八海山とした。

19日になり、新潟方面の天候も悪化する。
これでもまだ週末の山行をあきらめきれず、天気の良さそうな地域を模索。
日程を比較的天候の良さそうな20日と決め、とりあえず、思い切って北上することとする。

ということで、高速道路からのアプローチがスムーズな安達太良山にターゲットを絞り込む。
しかしながら、表銀座、八海山の山行計画は作ってあったが、安達太良山については「山と高原地図11」は持っているものの、全く計画なし。地図すら見ていない。
ひさびさの無計画登山となったのである。
午前5時。低く雨雲の垂れこめる自宅をH君とともに出発。
とりあえずナビは「あだたら高原スキー場」にセット。
東北道をひたすら北へ向かう。
二人の期待通り、北へ向かうほど天候は回復し、前線から離れて行くことを実感する。

東北道あだたらSAから見上げると安達太良連峰の稜線がクリアに見える。雲は多いが稜線上の視界は良好と想定。
東京から270km余り北上してきて大正解。

9時前にあだたら高原スキー場の駐車場に着く。
予想に反し、多くの車が止まっている。大型バスも2台。いずれも安達太良山登山のようである。
大型バスはともかく、自家用車の人達は我々と同じような考えの人が多かったのであろうか?
あだたらエキスプレスで雲上に出るはず?
登山準備を整え、「あだたらエキスプレス」と名付けられたゴンドラリフトに乗る。片道900円なり。
麓の駅で貰った「安達太良連峰登山地図」を眺めながら、ゴンドラの中で初めて今日の登山コースを相談する。

今日のコース(予定)
山頂駅→安達太良山→牛の背→船明神山→鉄山→箕輪山→鉄山→牛の背→くろがね小屋→駐車場
コースタイムは6~7時間か?

ゴンドラリフトは雲の中をあっという間に標高1,350mの薬師岳山頂駅に到着。
山頂駅には、「夏の思い出。誰でも行ける絶景のあだたら山トレッキングツアー」参加者の団体さんでごった返していた。(ツアー名は適当です。)
この団体の後ろについてはいろいろと大変なので、休憩とか準備体操とかをはしょり、すぐさま登山開始。
雲は低いがまだ雨は降ってこない
樹林帯の中を整備された「ベタ貼り木道」を昇っていく。
樹林帯を抜けるとようやく普通の山道となり、勾配も急になっていく。
1,600mあたりで森林限界を超える。これは高度が上がったと言うよりも、火山灰しかないので植物も育たないということで森林が限界となったと推定。
安達太良山 山頂の乳首と呼ばれる岩峰
山頂の札は結構低い所にあります
と思っているうちに安達太良山山頂にあっけなく到着。
時刻は10:45分。1時間余りの登りであった。
乳首と呼ばれる岩を登り、標高1,700mの最高地点に到達。
ガスが掛かっており遠くまでの展望はのぞめないが、それなりの高度感を楽しめる。
岩峰には立派な「八紘一宇 紀元2600年」の石碑が。。。(解説省略)
山頂に立つ!
しばらく休んでいると地元高校生の団体が次々に昇ってきて、俄然にぎやかに。
我々は次の峰へ移るとしよう。

ゴンドラの中で知ったのだが、最高峰は安達太良山頂でなく箕輪山(1,728m)。
その最高峰箕輪山と、今しがたチラッと姿の見えた船明神山へ向かうことにした。
まずは船明神山へ。
船明神山への道は主稜線を離れ、爆裂火口の外輪山を廻る。
稜線上に人が見える
この行程は終始ガスっていて、絶壁以外は眺望なし。さらにクマの糞なども落ちていて、結構スリリング。
登山道の端は結構 キレキレ
おそらく小型のツキノワグマのかも
分岐から20分ほどで船明神山と思しきあたりに到着。周囲を探索するも明確な頂上を示す印がない。濃いガスのため視界もないので、勝手にここが頂上と決めて退散。(後でガスが晴れ、全景が見える。真の頂上は我々が頂上と決めた地点から50mほど北西だった模様。細かいことは気にしない。)
船明神山山頂付近を迷う登山者
主稜線に戻り、箕輪山方面へ向かう。
途中、1,673mのピークや鉄山を越していく。
鉄山(1,709m)でしばし休憩した後、下に見える避難小屋へ向かう途中で雨が降り出す。
♪求むる小屋の在りか♪  は あそこだ
稜線に立つ避難小屋
もう昼過ぎだし、この後の天候回復も望めそうにないこともあり、このあたりで引き返すことを検討。
ただし、H君の提案で避難小屋にて昼食を摂ることに決定。
後から考えれば、実はこれが大正解であった。
小屋の前に咲く ヤマハハコとハクサンフウロ
鉄山避難小屋に着いたのは1時ちょっと前。稜線上に立つきれいな小屋である。周りには種々の高山植物が咲いている。
冬は積雪のためドアが開かないとのこと。
小屋の中も避難小屋としては、文句のないレベルの清潔さである。
先客がいるが、雨が強くなって来たので雨具を着込むために寄ったとのこと。
彼が雨の中を出て行った後、雨脚は一段と強くなり、小屋の屋根を叩く音が激しくなってきた。
H君持参の新兵器SOTOのバーナーが文字通り火を噴く。噴きすぎてガソリン噴出。こわ~~!
なにはともあれ、暖かいコーヒー付き昼食が頂けた。感謝。
きれいな小屋の内部
昼食を済ませ、この後の行程を検討する。
雨が強くなってきたこと、展望が望めないことを踏まえ、箕輪山は断念。ここから引き返し、くろがね小屋経由で下山することとする。

1時半過ぎに雨具を着込み完全装備で小屋を出る。
私が「大体、雨具着ると止むんだよな~」と言うとH君も同意。
予想通り、しばらく歩くと雨は小降りになり視界も明るくなってくる。
安達太良山 爆裂火口全景

雨もやみ 鉄山もきれいに見える

くろがね小屋方面 福島市も遠くに見える

安達太良山を背景に
鉄山、1,673mのピークなどで景色を楽しみながら、牛の背分岐まで戻る。
この頃には、ガスもかなり晴れてきて、雨も止む。
昼食休憩を鉄山避難小屋で1時間近く取ったため、その間に天候が回復。あのまま歩き続けなくて大正解。

雨具を脱いで、登山口までの下りに突入。
安達太良山に別れを告げ 下降に

こっちに行くと「岳」が居るんだよ きっと
往復ともゴンドラ利用という手段もあったのだが、下りくらいは自分の足でと考えたのがいけなかったか。標高差にして700m程度の下山であるがこの下りは結構シビアであった。
後で「山と高原地図」で確認すると「このコースは雨天時は滑りやすいので林道を歩いたほうがよい」と記載されていた。
コバキボウシの大群落がそこここに

どろどろの山道からようやく林道に入る
火山灰が粘土化した下り道は、ひとたび雨が降れば完全に川となり、どろどろで極めて滑りやすく、下山は難航苦行であった。
時間を稼ぐために、くろがね小屋を経由しない山道を選択したのも苦戦の要因であった。
この下山道は結構時間を取られ、結局、麓の駐車場にたどり着いたの16時を過ぎてしまった。
ようやくあだたら高原スキー場に到着


ゴンドラ駅に到着 これにて本日の登山終了
今回は恒例となっている帰りの温泉もパスし、東北自動車道に乗り、帰りを急ぐ。
あだたらSA付近で見上げると安達太良連峰に雲は掛かっておらず、くっきりと稜線が見えていたのであった。
SAから見ると晴れてるぞ 安達太良山
今回の山行は、当初の計画をあきらめての無計画な山行となってしまったが、山容がアルプス的だったこと、また風景が特殊だったこと、ガスの中の歩行もなかなか面白かったこともあり、まずは成功と言えるであろう。
連峰の最高峰を逃したことだけが、ちょっとだけ残念ではあるが・・・

帰りの車の中でH君と「次は西穂からジャンか、雲の平か、剱の早月尾根じゃねえの?」とまあ勝手な話で盛り上がりながら、渋滞もなくスムーズな東北道を南下したのであった。

<山行記録>
日程:2011年8月20日(日) 日帰り

同行者:Hさん

天候:曇り時々雨と霧

当初計画:なし

コースレコード:あだたら高原スキー場P(9:10)-安達太良高原駅(9:13)-あだたらエキスプレス(9:16)-薬師岳山頂駅(9:24)-表登山口分岐(9:59)-安達太良山山頂(10:45)-船明神山分岐(11:12)-船明神山ニセピーク(10:10)-船明神山分岐(10:20)-鉄山(11:50)-鉄山避難小屋-昼食(12:00)-1,673mのピーク(12:10)-牛の背分岐-(12:40)-峰の辻(12:00)-馬車道分岐(12:10)-あだたら高原スキー場P(12:40)

実歩行時間:5時間5分

2011.8.10~11 【鬼怒沼トレッキング】 ゆっくりのんびり静かなトレック

難航苦行の南アルプス山行から3週間経過。
結構、フィジカルなダメージが大きかったこともあり、今回はリハビリトレッキング。
目指すは、奥鬼怒温泉郷にある鬼怒沼。
今回の同行者は古くからの友人のSS君。彼は登山経験はないが、なぜか奥鬼怒温泉郷には何度も訪れており、鬼怒沼までトレッキングをしたいとの要望があり、同行することとした。
クリックで拡大します。
8月10日。トレッキングのベースとなる加仁湯温泉まで入る。
川俣湖の奥にある女夫淵の駐車場に車を止め、加仁湯温泉までは送迎バスを利用するか、1時間余り歩くしかアクセス方法がない。
女夫淵駐車場 ここでバスに乗り換え
我々は当然、送迎バスの利用を選択。一般車は通行禁止の奥鬼怒スーパー林道を走る。
約20分の乗車だが、その道の凄いこと凄いこと。結構なスピードで登って行くが、未舗装の悪路でお尻がバウンドを繰り返す。
もう勘弁してと思う頃にちょっと見「千と千尋の神隠し」に出てくるような外観の加仁湯温泉に到着。
加仁湯温泉ホテル
加仁湯温泉は、源泉かけ流しの混浴を中心とした秘湯であった。湯温はかなり熱いが白濁したいい温泉である。
夕食も朝食も高級素材ではないもののおいしい料理で、また従業員も皆さん親切で、全体的に大変結構なお宿でありました。
翌11日。宿で作ってもらったお弁当(おにぎり2個+佃煮中心のおかずが付いて525円)を持って、8時過ぎにトレッキング開始。トレッキングなので8時発でいいのである。
今日の行程は、鬼怒沼までの往復。余裕があれば鬼怒沼山でもピークハントでもするかという計画。
登りが約2時間半、下りが約2時間。歩行時間は4時間半程度の予定である。
ただし、標高差は約700m(1,320m→2,030m)としっかりとある。
天気は昨日と打って変ってかなり雲が多い。鬼怒沼方面に掛る雲は黒い。
宿の人の言。「昨日行ってきましたが、珍しく良い天気でした。燧ヶ岳と日光白根の両方とも見えました。いつもどっちかは曇っていて両方見えることはそうはないです。両方見えたら100点満点、片っポでも見えたら合格でしょう」 とのこと。

本日の天気は、雲量は多いが晴れ。上空は相当の風が吹いており、雲の流れが速い。目指す方向は完全に雲に覆われている。
まずは、日光沢温泉、オロオソロシの滝展望台を経由し、鬼怒沼に向かう。鬼怒沼に着くまでは、一貫して樹林帯の中である。時折現れる滝や白樺の林、一見白谷雲水峡?と思わせるような場所もあるが、ごくごく普通の山道である。

白谷雲水峡のような登山道を登る
前半はかなりの急こう配の部分もあるが後半はなだらかとも言える登山道で700mの標高差を感じさせない。 しかし、樹林帯だけの山道ってのは結構滅入るもんである。
天気も曇ったままで時折小雨が降る。
快晴で暑いよりはましだが、沼に着いた時には晴れて欲しいものだ。
鬼怒沼に到着する
下山してくる人に上の天気を聞いてみると「ガスっていて、展望なし」とのこと。
すれ違った下山者は3パーティのみ。
整備された山道の割には、静かなトレッキングを楽しむことができた。
コースタイムよりだいぶゆっくりとしたペースで3時間余りでようやく樹林帯を抜ける。
と思ったら、鬼怒沼の南端に到着。
その光景はまさに尾瀬。高層湿原の中に池塘が点在し、木道が南北に延びる。
面積は尾瀬ヶ原の600分の1ほどの大きさであり、こじんまりと「尾瀬してる!」って感じです。
雰囲気はまさに尾瀬ヶ原
雲がかなりのスピードで流れているが、幸い上空は晴れている。
鬼怒沼中央近くのベンチで昼食を摂る。
この頃になると、天気も大分回復し、南側には日光白根山が見えてくる。
東電の避難小屋
沼の北端まで移動し、東電の避難小屋などを覗いてみる。
当初、計画していた鬼怒沼山のピークハントは、眺望が全くないということと同行者の疲労度を考え取り止めとする。
大嵐山と根名草山 雲多し
天候は完全に回復し、素晴らしい高層湿原をしばし堪能する。
尾瀬と比べ訪れる人も少ない鬼怒沼。その分静かでのんびりした雰囲気を楽しめた。
遠く日光白根山が見えてくる
日光白根山も山頂付近の雲も取れ、全貌が見える。
尾瀬方面は薄曇り。燧ヶ岳は6合目あたりまでしか見えることが出来なかったが、まずまずの天気。
尾瀬燧ケ岳は雲に覆われ頂上は見えない
しばらく、鬼怒沼散策を楽しみ、下山開始。
帰路も同じ登山道をゆっくりと降りる。

加仁湯温泉には午後4時前に到着。往復で6時間半のトレッキングとなりました。
日光沢温泉までたどり着く
当初、あまり期待していなかったコースではあったが、
あまり他の登山客とも会わず、とても静かな山行ができたこと。
天候も登りの時が曇りで、目的地ではまずまず晴れたこと。
一人の怪我もなく無事目的地まで行けたこと。
標高差700m、歩行時間6時間超でも疲労度0。筋肉痛すら発症しなかったこと。
等により、 ゆっくりのんびりのトレッキングでしたが、満足度の高い山行となりました。
木道と日光白根

空高く 秋近し
鬼怒沼へのこのコースは、ピークハントの満足感は得られないものの温泉好き&高層湿原好きにはお勧めのコースであります。
ただ、尾瀬と決定的に違うのは、見るところが鬼怒沼しかないので、天気が良くないと、ただただ樹林帯を登るだけのアルバイトとなりますので、天候の見極めはしっかりとしてください。

<山行記録>
日程:2011年8月11日(木) 日帰り(前泊)

同行者:SSさん、Mさん、Mさん、Nさん

天候:曇り時々晴れ一時雨

当初計画:
可仁湯温泉(8:00)-鉄橋(8:15)-オロオソロシの滝展望台(8:50)-鬼怒沼湿原南端(10:40)-鬼怒沼湿原北端(11:20)(-鬼怒沼山ピストン)-鬼怒沼湿原北端(昼食)(12:20)-鬼怒沼湿原南端(12:40)-オロオソロシの滝展望台(14:00)-鉄橋(14:30)-加仁湯温泉(14:50)

コースレコード:
可仁湯温泉(8:20)-鉄橋(8:35)-オロオソロシの滝展望台(9:25)-鬼怒沼湿原南端(11:25)-鬼怒沼湿原ベンチ(昼食)-鬼怒沼湿原北端(12:40)-鬼怒沼湿原南端(12:55)-オロオソロシの滝展望台(14:38)-鉄橋(15:35)-加仁湯温泉(15:50)

実歩行時間:6時間27分