2019.8.3 【白山山行2 夏よ。これが花の山だ!】夏合宿2019

白山山頂より北アルプス方面を望む
2019年夏合宿2日目。
写真はすべてクリックで拡大します
午前4:00。
白山最高峰の御前峰山頂(2,702m)での御来光登拝のために蚕棚ベッドを出る。
ヘッドランプの帯が頂上へ続いている。
もうすでに多くの人が登山道をぞろぞろ登っている。
山頂で御来光が拝めた場合は、白山神社の神主が祝詞をあげ、万歳三唱を行うとのこと。
40分ほど掛けて頂上にたどり着く。
朝だ、夜明けだ、潮の息吹き~♪
夜明けが迫るが雲多し
日の出を待つ人々
ビジターセンターを見下ろす
山頂にはすでに数百人の登山者が、集結。
日の出を待っている。
笑っちゃうことに、全天晴れているが、日の出の方角だけ雲が掛かっている。
5時になっても一向に雲は晴れず。もうこりゃあ、今日は出ないでしょ。。
さらに20分も待つと、もうイヤになってきたので下山することにする。
暗闇の中でH君とは、はぐれてしまった。
私もしかたなく、下山をしようとすると、神主が「ちょっと見えたので御来光と認定しちゃいましょ う」だと。
登山者全員で万歳三唱をする。
私もここで万歳実施要領に則った正しい万歳を行い、御来光を寿ぐ。

ちなみに万歳の実施要領であるが、今更ではあるが、掲載しておく。
1.直立不動で両手は指をまっすぐ下方に伸ばし体の側面にしっかり付ける。
2.万歳の発声とともに右足を半歩踏み出し、同時に両腕を垂直に高々と挙げる。
 その際、両手の指をまっすぐに伸ばし両掌を内側に向けておく。
3.万歳の発声終了と同時に素早く元の直立不動の姿勢に戻す。
4.以上の動作を三度、節度を持ちかつ気迫を込めて行う。
遅くなったが、なんとか太陽らしきもんが
一応、御来光と認定 この後「万歳三唱」
かしこみかしこみもうす~~
なんとも神々しい朝空
そろそろ、朝食の時間なので、山を下り、ビジターセンターに向かう。
あれ、そう言えば、H君はどうしたろうか?万歳三唱してたんかな。

室堂平まで降りて、なんか怒ってるっぽいH君と出会い、ビジターセンターで朝食。
ビジターセンターは既に多くの登山者で賑わう
まだ午前7時。
今日は熱く長い1日になりそうだ。
予定通り、白山山頂めぐりに出発する。
まずは大汝峰(2,684m)を目指す。
大汝峰に向け、出発する
ヨツバシオガマ
アオノツガザクラ
クルマユリ群落
イワツメクサ
ハクサンイチゲ
大汝峰を目指す
振り返ると室堂平
天気はよし、山もよし、暑いけど
大汝の分岐で一休み
ビジターセンターを出てからずっと、雲上のお花畑である。
大汝峰も前方に見えており、サクサクと進む。
雪渓を超えていく

これを越えれば稜線に出る
岩場の稜線に出る
チシマギキョウ
みんな大好きチングルマ
ミヤマダイコンソウ
今年は小さめだという雪渓を眺め、ゴーロの稜線を超え、山頂に到着。
今日も暑いわ。
あまりの暑さのためか、H君はまたどっかに飛んでいってしまった。知らんけど。
サヨ〜〜ナラ〜〜
日本海方面に飛んで行ったのか
北アルプスに還ったのか
絶景を背景に寛ぐ岳人
白山は火山であるなあ
頂上から、御前峰方面を見る。
真ん中に火口湖が見える、翠ヶ池であろう。
白山が火山であることがよく分かる景色である。
鋭い岩峰の剣ヶ峰(2,677m)は、登るルートがなく断念。
いくつかの池を巡り、御前峰に歩を向け、今日2回目の登頂を目指すこととする。
翠ヶ池 まさに蒼いのである
翠ヶ池と剣ヶ峰(2,677m)
先行カップルが作成した雪だるま



イワギキョウ(白バージョン)

快適に稜線を翔ける

9:40。
今日2回目の御前峰登頂に成功。
快晴の頂きに立つ。
白山神社 奥宮 朝祈祷してたとこ
再び室堂平に降りる
チシマギキョウの群落
再び、ビジターセンターに降りる。
まだ11時前だが、早めの昼食とする。
私がだらだらと休憩している間に、H君は下山ルートを確認しにビジターセンターを冷やかしに行く。
「一番、花を見られるルートはどこですか〜?一番長いルートはどこですか〜?」と聞くと、
「ちょっと、お時間かかりますけど、おすすめはテンポーホドあるよ」
一番東側にある「展望歩道」を薦められたらしい。

まあ、駐車場に車は置いてあるし、今日は遅くなっても大丈夫。
当初、下山道に選んでいた最速下山路の「エコーライン」をとり止め、「展望歩道」を降りることにする。

アサギマダラ にたかられるH君
イブキトラノオにたかるアサギマダラ 
11時25分。
今回の山行のベース基地となった室堂平を後にし、下山開始。
コバイケイソウ

クロユリ

カライトソウ

アルプス展望台にて
快適に高山植物帯を駆け抜け、中間地点のアルプス展望台に到着。
北アルプスの絶景を期待したが、夏の山はあいにくと雲が沸いて来ており、大した展望は得られず。残念だんねん。
ハクサンフウロ
タカネマツムシソウ
タカネナデシコ
尾瀬もどきの木道を往く
ニッコウキスゲ
南竜山荘が見えてきた
ところで展望歩道を選んで大正解。
花々はもちろん多いが、道も結構空いてます。
おそらく、エコーラインや登ってきた観光新道は、登りの登山者が延々と続いているはず。
「山では登り優先」のマナーを重んじる我々は、きっと降りるのに難儀しただろう。

事実、多くの山道が合流する南竜小屋を過ぎてからは、多くの登山者に
「こんにちわ〜〜! 你好! Hello! アニョハセヨ! オラ〜! アッチョンブリッケ! カメハメは〜〜!」をしなければならなかったのである。(無論ウソである)
H君の下山道選択。クリーンヒットである。

ニッコウキスゲの群落で山の花旅も終了
あとは、登山口まで降りるだけである。
南竜山荘を出て、南竜道から砂防新道に入り、別当出合を目指す。
しかし、標高が下がると下りでも、汗がだらだら出てくる。灼熱地獄である。
センジュガンピ?
エゾシオガマ
ウバユリ
吊橋を渡り登山終了
 
吊橋を渡ると、昨日出発した登山口に15時半に到着。
持っていた水も飲み尽くし、もうヘロヘロである。
別当出合の自販機で、ウヒョヒョヒョコーラを飲み干して、登山終了である。
朝の4時から休憩を除いて、8時間あまりの行動時間であった。
幸いに怪我もなく無事に白山登山を楽しめました。
白山神社に感謝である。
安全登山をありがとうございました
登山口に到着
ヘロヘロで別当出合に到着
明日は、荒島岳(1,523m)を登る予定であったが、2,400mの室堂平でも灼熱地獄。
二人とも2,000m以下の山は、ちょっと勘弁!という気持ちになっていた。
ということで、
ヘタレの「オサルシ山行5原則」の第4条「悪天候の場合は、即登山中止」を拡大解釈し、適用する。我々に迷いはなかった。
最終日の登山は中止とし、賢明にも越前大野城、永平寺、一乗谷観光に切り替えたのであった。

白山は、昔から憧れていた山であり、ようやく登ることができた。
山の姿も綺麗だし、流石に花も多く、素晴らしい山であった。
しかも今のところ、外国人の姿もあまり見かけず、清々しい登山ができたことを付記しておく。

<~白山山行1日目はこちらから~>

<山行記録>
日程:2019年8月2日(金)~3日(土) 1泊2日
同行者:Hさん
天候:両日とも午前快晴、午後一時曇り 気温高し

当初計画
2日目;
室堂ビジターセンター(7:00)-白山御前峰(7:40)-発(8:00)-室堂ビジターセンター(8:30)-発(9:00)-<エコーライン>-甚之助避難小屋(10:40)-発(11:00)-中飯場(11:50)-発(12:00)-別当出合駐車場(12:30)

変更計画
2日目;
☆御前峰御来光登拝(1時間30分)
室堂ビジターセンター(7:00)-千蛇ヶ池(7:50)-発(8:00)-大汝峰(8:20)-発(8:40)-白山御前峰(9:40)-発(10:10)-室堂ビジターセンター(10:40)-(軽食)-発(11:30)-<展望歩道>-南竜山荘(13:00)-発(13:10)-エコーライン分岐(13:30)-甚之助避難小屋(14:10)-発(14:20)-中飯場(15:10)-発(15:20)-別当出合駐車場(15:50)

コースレコード
2日目;
☆御前峰御来光登拝(4:00-5:45)
室堂ビジターセンター(6:45)-千蛇ヶ池(7:30)-大汝峰分岐(7:35)-発(7:48)-大汝峰(8:05)-発(8:30)-大汝峰分岐(8:40)-油ヶ池(9:08)-発(9:18)-白山御前峰(9:48)-発(10:10)-室堂ビジターセンター(10:39)-(軽食)-発(11:25)-<展望歩道>-アルプス展望台(12:13)-発(12:25)-南竜山荘(12:58)-発(13:08)-エコーライン分岐(13:19)-甚之助避難小屋(13:48)-中飯場(14:37)-発(14:50)-白山登山口(15:21)-発(15:32)-別当出合駐車場(15:42)

実歩行時間
1日目;4時間12分(コースタイム:4時間20分)+花見散策 1時間25分+自然観察 45分
2日目;6時間15分(コースタイム:6時間30分)+御来光登拝 1時間45分
2日間合計;10時間27分(コースタイム:10時間50分)+4時間5分

越前大野城
天空の城( 似非)として売り出すらしい
永平寺
天井が圧巻
大晦日にここで鐘をつくようだ
一乗谷の遺構
安宅の関近くの日本海
白山核心部から北アルプス方面