夕暮れの火打山を眺める |
以前から計画していた頸城山塊(くびきさんかい)の登山であるが、ここを訪れるのは紅葉の季節と決めていた。
頸城山塊の主稜線には、頸城三山として妙高山、火打山、焼山の3つの名山があるが、今回は日程と体力を考慮し、妙高山と火打山の2山を目標とした。
頸城山塊の主稜線には、頸城三山として妙高山、火打山、焼山の3つの名山があるが、今回は日程と体力を考慮し、妙高山と火打山の2山を目標とした。
以下はWikipediaより抜粋。
頸城山塊は、新潟県と長野県との境に連なる山域の総称。
「頸城アルプス」あるいは「妙高連峰」と呼ばれることもある。
主要な火打山、妙高山、焼山は「頸城三山」と呼ばれる。
火打山(ひうちやま)は、妙高戸隠連山国立公園内の新潟県糸魚川市と妙高市にまたがる標高2,462mの頸城山塊の最高峰である。日本百名山及び花の百名山に選定されている。
東西に緩やかな稜線を持つ山で、頂上付近は傾斜がさほど急でないため冬期には雪がべったりとついて真っ白な姿を見せる。主峰の他、西側にやや低い影火打(かげひうち)の峰がある。山容が火打石に似ていることが、山名の由来であるとする説がある。
高谷池付近には天狗の庭を始めとする池塘の湿原があり、登山シーズンには多くの登山者が訪れる。山頂付近はハイマツ帯で、その南南東稜線上には雷鳥広場(雷鳥平)と呼ばれる場所があり、付近はライチョウの生息地となっている。ライチョウは新潟県のレッドリストの絶滅危惧I類の指定を受けており、周辺の山域は日本の生息地の北限となっている。
妙高山(みょうこうさん)は、新潟県妙高市にある標高2,454mの成層火山で、北信五岳の一つであり、その中では最高峰。日本百名山に選定されており、妙高戸隠連山国立公園に属している。
馬蹄形をした爆発カルデラの外輪山と、中央火口丘となる最高峰の溶岩ドームから構成される火山。活火山のランクCに指定されている。
新潟県を代表する山の1つであり、越後富士(えちごふじ)の異名を持つ。北信五岳のひとつとして親しまれる。
山名は、古くは「越の中山」(こしのなかやま)と呼ばれていたものが、好字二字令により「名香山」と当て字され、それが「みょうこうざん」と読まれるようになり、「妙高山」の字が宛てられたものである。
最高地点は南峰の「妙高大神」にある。昭和期までは、およそ500m離れた一等三角点のある北峰の2,446mを妙高山の標高としていた。
写真はすべてクリックで拡大します |
HT君が考えてくれた計画では1日目は、笹ヶ峰から火打山を登り、高谷池ヒュッテ泊。2日目に妙高山を登って笹ヶ峰に戻ってくるという結構シビアな計画だ。とくに2日目が超ハードだ。
HT君はこの計画を『晩秋のまったり山行』と名付け、今回は初参加の人もいるのでまったりです。と言い切っている。
では、ここで今回の参加メンバーを紹介しておくと、
リーダーはHT君。今回は『まったり山行』なので、荷物になるものの何やら新兵器を持ち込んでいるようだ。本来はソロ登山を本業とする山屋である。
自称ピークハンターのSM君。今回の山行のための事前トレーニングにも付き合ってくれたので、今回はあまりいじるのはやめておこう。いずれにせよツインピークス保安官事務所のアンディ保安官代理みたいなポジションの人である。
初参加のTM君は登山はしないキャンパーである。本格的な山は初めてとのこと。初めての登山で火打、妙高とはなんという贅沢。でも大丈夫かいな。
この3人に私を加えた4人が今回のメンバーである。
4人パーテイでの山行は、久しぶりである。
10月25日の未明にHT君の車で都内を出発。
関越道、上信越道を延々と走り、野尻湖畔へ。
関越道、上信越道を延々と走り、野尻湖畔へ。
車窓からナウマンゾウの親子が見える。
ただし、思ったより天気は悪く、低い雲に覆われている。
陽が高くなれば雲は飛びそうだが。。。
笹ヶ峰へ向かう県道38号 |
雲が低い 多分雲海になっている |
午前9時。笹ヶ峰駐車場に到着。ほぼ予定通りである。HT君ご苦労様。
ここから登山を開始し、まずは高谷池ヒュッテを目指す。
登山口の標高は1,300m。ヒュッテは2,100mにあるので、標高差は800m、3時間半ほどの行程となる。途中には急登箇所もあり結構えぐい。
すでに入山届けはHT君が出してくれている。真のピークハンターは頼りになるなあ。紅葉最盛期のブナ林をひたすら登る。
30分ほど登ると雲は無くなり、快晴となる。気温はさほど高くないので、登りではあるが快適である。
急登が終わると富士見平だ。ここで昼休憩となる。
この地名は富士山が見える場所であるはずだが、富士山は見えなかった。と思う。
15時15分。火打山山頂(2,462m) に無事到着。
快晴。360度展望である。
すぐ横にある焼山2,400mは山頂付近から煙がたなびいている。
妙高山もよく見える北峰南峰がまるでツインピークスだ。
そう言えば、アンディ保安官代理こと自称ピークハンターもうれしそうだ。
北アルプス方面もよく見える。とくに白馬三山と槍ヶ岳はその姿をくっきり見せている。
30分ほど登ると雲は無くなり、快晴となる。気温はさほど高くないので、登りではあるが快適である。
紅葉の中を登山開始 |
ブナ林を進む |
黒沢橋を渡る |
見上げると雲は消えていた |
黒沢橋を渡り、難所とされる十二曲りの急登となる。
本当にコーナーが12もあるが、慣性ドリフトも溝落としも使えず、地道に登るしかないのである。
十二曲りが終わるとハチに注意!の看板があった。、クマに注意!はよく見かけるが、この辺りはハチの宝庫なのだろうか。
十二曲りの急登 |
結構な急勾配だ |
蜂の巣があるのかしらん |
この地名は富士山が見える場所であるはずだが、富士山は見えなかった。と思う。
富士見平を出発し、視界が開けるといよいよ頸城山塊本領発揮。
素晴らしい景色が広がる。
これから登る火打山も全貌を現し、北アルプス後立山連峰も見えてきた。
素晴らしい景色が広がる。
これから登る火打山も全貌を現し、北アルプス後立山連峰も見えてきた。
後立山連峰が見える |
ほどなく第一目的地の高谷池ヒュッテに到着。13時20分。
高谷池という高層湿原のほとりに立つかっこいい山小屋だ。
チェックインを済ませ、ヒュッテの人に個室に案内される。個室だぜ〜〜ひゃっほー!
夕食は5時半だの8時消灯だのいろいろと注意事項を聞かされ、「これから火打山へ行くのは無理ですよ。夕食に間に合いませんよ。」と親切に忠告してくれるが、「でも、そんなの関係ねー!」と、自称ピークハンター。ザックも下ろさず、すぐにでも出発する勢いだ。
夕食は5時半だの8時消灯だのいろいろと注意事項を聞かされ、「これから火打山へ行くのは無理ですよ。夕食に間に合いませんよ。」と親切に忠告してくれるが、「でも、そんなの関係ねー!」と、自称ピークハンター。ザックも下ろさず、すぐにでも出発する勢いだ。
私は、アタックザックに必要なものだけを入れ軽量化に努める。
HT君が何やら準備をしている間隙を突き、自称ピークハンターとともに勝手に出発しちゃう。
キャンパーTM君は初登山で流石に疲れたらしく、個室死守の大役をリーダーから仰せつかり、休憩。
HT君が何やら準備をしている間隙を突き、自称ピークハンターとともに勝手に出発しちゃう。
キャンパーTM君は初登山で流石に疲れたらしく、個室死守の大役をリーダーから仰せつかり、休憩。
高谷池ヒュッテ |
日没まで3時間半。コースタイムは往復2時間半である。大丈夫大丈夫。
結局、ザックを下ろさないまま突っ立っていた自称ピークハンターSM君は火打山を目指し出発。
私も続く。
私も続く。
私はと言えば、火打山も行きたいけど、途中の雷鳥平の辺りで、ライチョウを見られたら最高なのです。アルプス以外では、ライチョウはここにしか、もう生息していないのです。
尾瀬のような景観の高層湿原である天狗の庭から見る火打山が素晴らしい。
自称ピークハンターは尾瀬が嫌いと公言し、尾瀬を蔑んでいる。情けないことである。
尾瀬にはピークがないからだそうだが、景鶴山はさておき、至仏山も燧ヶ岳も登ってないのをオイラは知ってるぞ。尾瀬を語るな!ってんだ。
自称ピークハンターは尾瀬が嫌いと公言し、尾瀬を蔑んでいる。情けないことである。
尾瀬にはピークがないからだそうだが、景鶴山はさておき、至仏山も燧ヶ岳も登ってないのをオイラは知ってるぞ。尾瀬を語るな!ってんだ。
HTリーダーが追いついてきた。
HT君はここでザックを置き、何やら取り出している。
天狗の庭 |
火打山はまだ遠い |
陽が少し傾いてきた |
雷鳥平に到着し休憩。
しばしライチョウを探すも、これだけピーカンだと出てこないよねえ。
しばしライチョウを探すも、これだけピーカンだと出てこないよねえ。
結局、見つからず再び山頂を目指す。
天狗の庭付近で何か怪しいことをしていたHT君も追いついてくる。何をしていたんだろうか。
双耳峰の妙高山 |
ライチョウ生息地雷鳥平 |
この階段を登り切れば山頂だ |
ピークに祈りを捧げる?ピークハンター |
快晴。360度展望である。
すぐ横にある焼山2,400mは山頂付近から煙がたなびいている。
妙高山もよく見える北峰南峰がまるでツインピークスだ。
そう言えば、アンディ保安官代理こと自称ピークハンターもうれしそうだ。
北アルプス方面もよく見える。とくに白馬三山と槍ヶ岳はその姿をくっきり見せている。
火打山山頂は結構広い |
ツインピークス。明日はあそこまで行くのか |
隣の焼山 噴煙が上がっている |
槍ヶ岳のシルエット |
白馬岳のシルエット |
いつまでも見ていても飽きない景色だが、日もだいぶ傾いてきているので、15分ほどで下山することにする。夕飯逃したら大変だ。
帰り道もライチョウを探しながら歩いたが、ついぞ見つかりませんでした。
こんな日は岩の陰にでも隠れているのだろうなあ。
こんな日は岩の陰にでも隠れているのだろうなあ。
火打山残影 |
北アルプスに日が沈んでいく |
天狗の庭まで降りてきました |
ヒュッテには4時40分に戻りました。
まあ、コースタイム通りであります。
日が落ちる頃、外に出てみると明日の晴天を確約する夕焼けでした。
幕営している人たちも何組かいて、皆さん夕陽を眺めて嬉しそうでした。
幕営している人たちも何組かいて、皆さん夕陽を眺めて嬉しそうでした。
かなり冷え込んできたので、寒空に幕営者を残し、数分で部屋に戻りました。
高谷池の夕焼け |
夕飯は質素。カレーとハヤシの合い盛り |
明日の行程を検討する面々 |
高谷池ヒュッテは、設備は比較的新しく綺麗です。
個室も寝具も綺麗、トイレには暖房便座までついてます。
個室も寝具も綺麗、トイレには暖房便座までついてます。
若干の難点は、水が乏しいこと。食事が簡素なことくらいでしょうか。
いずれも我慢できるレベルです。
小屋の人たちも元気で礼儀正しく好感が持てました。
いずれも我慢できるレベルです。
小屋の人たちも元気で礼儀正しく好感が持てました。
我々は10月25日の宿泊ですが、今年度の営業は28日までとのこと。
例年であればこの時期ヒュッテ付近は20cmくらいの積雪となることもあるので10月で小屋閉めとなるそうです.
消灯は20時なので、明日の行程を検討し、すぐにおやすみなさい。となりました。
さあ、明日はツインピークス妙高山が待ってるぞ、アンディ保安官代理。
<山行記録>
日程:2024年10月25日(金)~26日(土) 1泊2日
同行者:HTさん、SMさん、TMさん
天候:1日目曇りのち快晴、2日目曇り時々晴れ
当初計画
1日目;
笹ヶ峰(9:00)-黒沢(10:00)-発(10:05)-高谷池ヒュッテ(12:40)-発(13:00)-火打山(14:30)-発(15:00)-高谷池ヒュッテ(16:05)
歩行時間:6時間10分
<高谷池ヒュッテ泊>
2日目;
高谷池ヒュッテ(6:00)-長助池分岐(7:50)-発(8:00)-妙高山(9:30)-発(10:00)-黒沢池ヒュッテ(12:00)-発(12:10)-黒沢(14:00)-発(14:05)-笹ヶ峰(14:55)
歩行時間:7時間40分
変更計画
1日目;
笹ヶ峰(9:00)-黒沢(10:00)-発(10:05)-高谷池ヒュッテ(12:40)-発(13:00)-火打山(14:30)-発(15:00)-高谷池ヒュッテ(16:05)
歩行時間:6時間10分
<高谷池ヒュッテ泊>
2日目;
高谷池ヒュッテ(6:00)-長助池分岐(7:50)-発(8:00)-妙高山(9:30)-発(10:30)-天狗堂(11:50)-発(11:55)-大谷ヒュッテ(12:15)-妙高高原スカイケーブル頂上駅(13:35)
歩行時間:6時間20分
コースレコード
1日目;
笹ヶ峰(9:15)-黒沢橋(10:10)-十二曲り下(10:25)-発(10:35)-十二曲り上(10:55)-発(11:00)-4/9ポスト(11:55)-発(12:00)-富士見平(12:10)-<昼食>-発(12:35)-高谷池ヒュッテ(13:20)-発(13:45)-雷鳥平(14:35)-発(14:40)-火打山(15:15)-発(15:30)-雷鳥平(15:55)-高谷池ヒュッテ(16:40)
実歩行時間:5時間55分
<高谷池ヒュッテ泊>
2日目;
高谷池ヒュッテ(6:05)-黒沢池ヒュッテ(7:00)-発(7:05)-大倉乗越(7:30)-発(7:35)-長助池分岐(8:15)-発(8:25)-妙高山山頂(9:55)-<昼食>-発(11:15)-休憩(12:25)-発(12:35)-光善寺池(12:50)--天狗堂分岐(13:00)-発(13:10)-大谷ヒュッテ(13:30)-妙高高原スカイケーブル頂上駅(15:00)
実歩行時間:6時55分
火打山山頂より妙高山方面を望む |