2025.12.6 【小笠原群島② 母島 乳房山】小笠原最高峰を登る!

母島が近づく。中央のいちばん高い山が乳房山。
小笠原群島3日目。
今日は、朝のうちに父島から母島に渡り、小笠原最高峰の乳房山を目指す予定である。 
朝7時半出港の「ははじま丸」
小笠原諸島の最高峰は南硫黄島の916mであるが、もちろん立ち入り禁止。
一般人が登れる最高峰は、母島の乳房山で(標高463m)である。
名前の由来は、女性の乳房のような丸みを帯びた形状からきているとのこと。
この母島の乳房山といい、父島の朝立岩といい、令和のコンプラにはそぐわないのだが、そもそも、父島、母島はともかく、聟島、嫁島、兄島、弟島、姉島、妹島、北の島、南島等々、相当いいかげんなネーミングの小笠原である。
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午前7時30分に、父島の二見港を出港した「ははじま丸」は、9時30分に母島の沖港に到着。
「ははじま丸」は、別名ホエールライナーと呼ばれ、鯨が見られることでも有名である。
残念ながら、今回は鯨には出会いませんでしたが。まだ来てないのかも。

下船すると、看板を掲げた人が多数待っており、今晩宿泊するホテル「アイランドリゾート母島南風」のスタッフを見つけ荷物を預ける。
トレッキングガイドのTさんもやってきて、「すぐに出発しましょう」
今回のコースは、ガイドがいなくても入れるルートではあるが、オプションで申し込んでおいたのだ。
父島よりも、固有種の植物や動物に出会うチャンスは多そうなので、ガイドさん同行は正解。
事前にルート調べも何もしていない、ガイドについて行くだけの楽ちんトレッキングなのだ。
ハートロックのようなハードコースではないが、登山装備が推奨されている。ほんとか。
港でいきなりザックを背負って、徒歩で登山口へ向かう。
集落を抜け、10分ほどで乳房山登山口に到着。

ガイドのTさんの説明で初めて知ったのだが、本来このルートはコースタイム4時間ほどの周回コースだが、11月に大雨が降り土砂崩れでコースの一部が通行止めとなっており、今日は乳房山ピストンのルートになるとのこと。
お任せトレッキングに甘えてしまってる私は、そんなことも知らずに登山開始である。

ここでもハートロックと同様の厳しめの消毒等を済ませ、10時10分出発。
乳房山で見るべきものは、景色の他は、ここでしか見られない固有種。
ハハジマメグロとアカガシラカラスバトと固有種のカタツムリはぜひ見たいものである。
乳房山登山口 消毒消毒!
道標も完備されている
このルートは、完璧に整備され非常に歩きやすい。道標もきれいだ。
天候は曇り。気温もちょうど良い。
本日は、ガイドTさんと我々2人のパーティなので、お気楽である。
ガジュマル 固有種ではない
ムニンシラガゴケ 固有種
もうすぐ着くぞ
ガイドさんのガイドを聞きながら、歩いていくといろいろな固有種や珍しい在来種に出会う。

実は固有種にあまり興味はないし、外来種と在来種もまあどうでもいい。
侵略的外来種はちょっとどうかなと思うが、小笠原ではマツすら侵略的外来種認定である。
ちなみに日本本土においても、シロツメクサ、鯉、ハトも外来種ですよん。
良い悪いでは判断ができないので、あまり深く考えないことにしよう。
ハハジマメグロ 母島にしかいない固有種
 
アフリカマイマイ 外来種 食用に輸入したもの
普通のカタツムリだと思われ
オガサワラオカモノアラガイ 固有種
トラツグミ 準絶滅危惧種
タコノキの実
登山道は樹林帯の中を行くので眺望はほとんどないが、母島固有種の絶滅危惧種メグロや各種のカタツムリ、南洋樹などの自然観察をしながら、タラタラ歩いて行くと、いとも簡単に乳房山山頂に到着する。
ガイドツアーにして正解であった。多分ガイドのTさんがいなかったら、おそらく何も気づかず、何も見ずに通り過ぎていた可能性大。

12時20分。小笠原最高峰乳房山462.6mに到着。
偽ピークハンターごときには到達できない山頂である。
乳房山に到着



山頂にある展望台からは東側が開けており、大崩湾を一望できる。
この辺りでは運が良ければ、鯨の遊泳も見ることができるそうである。
もちろん、今日は運が悪い。
父島方面であるようだが。。。
運が良ければ鯨の遊泳も見れるそうだ
周回コースは通行禁止で、「行けるところまでは行きますか?」とガイドTさん。
行きます行きます。

行って大正解。
ここからは木道が整備され、南国ムード漂うジャングルトレッキングでした。
20分ほどで、通行禁止の柵に到着。あとは来た道を引き返すだけ。
テリハハマボウ 固有種
ジャングルに突入
マルハチ 固有種
ジュラシックパークっぽい登山道
ヒカゲヘゴ
でかい!
帰路は、往路で見過ごした、戦時中の食器やら、ウルトラマンの顔の実やらを冷やかしながらゆっくりと下山。
今日の乳房山入山者は、我々3名の他、同様にガイドさん付きのハイカーが2人、ソロの登山者が1人、調査のために来たらしい都の調査員の一団7人。
そのいずれともすれ違っただけなので、終始静かな山行を楽しむことができました。
ここにも戦時中の遺物
ウルトラマンの顔の実
元祖は沖縄のサキシマスオウのはず
沖港方面の集落
父島に帰ってしまう「ははじま丸」
アカガシラカラスバト 固有種
最後には父島でも見ることのできた固有種のアカガシラカラスバトもかなり近くで見ることができ、大変結構なトレッキングとなりました。
登山口まで降りてきました
登山終了して、集落方面に歩いて行くとすぐに本日のホテルに到着。
ガイドさんの家もすぐそこのようでした。
この小笠原ツアーでは、2つのガイド付きトレッキングをオプションで選んだが、どちらも大正解でした。
だいたい見るべきものは見られましたし。
ピークハントを目的とした登山とはちょっと違う、自然観察散歩を十分に楽しめた小笠原トレッキングでした。

<山行記録>
日程:2025年12月6日(土) 日帰り
同行者:Uさん (ガイドT氏)
天候:曇り一時小雨

当初計画;ガイドツアーのため不明 周回コースは途中通行止めのため、乳房山ピストン
一般的なコースタイム;乳房山登山口-(120分)-乳房山-(100分)-乳房山登山口

コースレコード;乳房山登山口(10:10)-休憩所282m地点(11:30)-(昼食)-発(11:50)-乳房山(12:20)-発(12:30)-折返し地点(12:50)-乳房山(13:10)-発(13:15)-登山口(14:40)

実歩行時間:小休止含み3時間半くらいか (コースタイム:3時間40分)

沖港および向島方面 乳房山の休憩所展望台より








2025.12.5 【小笠原群島① 父島 衝立山&ハートロックへ】ガイドツアーで楽々トレッキング

ハートロックより母島方面を望む
父島到着2日目。
本日は、父島の南端に近いハートロック(千尋岩)を目的地とした父島屈指のトレッキングコースを征く。
所要時間は6時間程度だそうである。
ガイドさんの説明に寄れば、午後3時頃には登山口に戻って来れるとのこと。
おいおい、標高差400m、往復でも8kmほどの行程だよねー。
亜熱帯のジャングルトレッキングなので時間がかかるのかな。

そもそも、このルートは、ガイドさんが同行しなければ入山できないルートである。
HISのオプショナルの現地アクティビティのお知らせには、トレッキング1日ツアー(ハードコース)として設定されており、その留意事項として、くるぶしを覆う登山靴、登山の服装、雨具必携、水2リットル以上は持参とある。
すいません。舐めてはいけないのである。
ガイドツアーは、だいぶ前に白神山のマザーツリーを見に行くのに参加したことがあったが、それ以来となる。
詳細なマップ無し
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宿泊している二見港そばにあるホテル(ホテルの名前はハートロックヴィレッジ)の前で待っていると、ガイドさんがミニバンでお迎えに来てくれた。
15分程のドライブで登山口のある小港駐車場に到着。

本日のメンバーは、ガイドのK氏、ゲンゴロウお宅の若者とその相棒、単独参加のカメラ小僧そしてU君と私の6名のパーティである。
ガイドのK氏は、前夜もナイトツアーに同行してくれた人なので、安心である。
小港駐車場を出て登山口へ向かう

立派な登山口である。いろいろ書いてある
小港駐車場から川沿いの車道を少し歩くと、登山口となる。
森林生台家保護地域ということで注意事項もいろいろあり、山靴の消毒、衣服のゴミ取りなどを行い、入山する。
登山届はちょっと変わっていて、人数分の小石を缶に入れ、下山したら缶を空ける方式。
ガイド同行が原則なので、こんな方法で良いのであろう。
賽の河原に石を積む。のとは違うのであろう。

いよいよトレッキング開始。
登山道は整備されており、運動靴でも大丈夫そうである。
しかし、ハードコースである。舐めてはいけない。
かつての集落跡地。いろんな樹木が野生化して生えている
戦時中の掩体壕か
戦前の集落の跡地だそうだ。
かなり人は住んでいたようだ。
常世の滝を通過。
滝としては大したことはないが、貴重な水源であったようだ。

大型のヘゴ 通称マルハチ 固有種です
躑躅山 山頂付近に固有種ムニンツツジの原木があるらしい
枕状溶岩 これは固有種ではなかろう、
鹿が躑躅山の絶壁頂上付近にいる。
鹿は、戦後、アメリカ人が持ち込んで、野生化して繁殖したとのこと。
自然遺産にとっては天敵なので、駆除対象。
駆除対象と言えば、特定外来種のグリーンアノールもいた。
グリーンアノール君
鳴き方が本土と違うウグイス
典型的なテングタケ 食べちゃダメよ
アオガンピ これも食べちゃダメよ
タコノキの実 これは食べられそう
タコノキでかい!
朝立岩 なんじゃ?
ビンは戦前のものとのこと
振り返れば朝立岩
コンプライアンス違反のひでえ名前の小ピークをすぎる頃から、太平洋戦争時の遺構がそこここに現れる。
この島全体が、日本軍の監視基地であったようで、トーチカ、レーダー基地等が整備されたそうだ。奇しくも硫黄島が陥落し、日本本土へB29が無着陸で往復できるようになり、父島は戦略的価値を失い、戦場とはならなかったのである。
ただし、硫黄島へ帰投するB29の余った爆弾が投下されたこともあり、被害はあったようである。
戦時中のエンジンの残骸
これはTOYOTA製
これは今は無き日産製
ガジュマルの森は壮観であり、島民の遊び場でもあったようだが、このガジュマルとて外来種であり、先人が持ち込んだものであるそうだ。
南の島には欠かせないガジュマルではある。
お猿(外来種)が生息している
ガジュマルの森を抜け、11時50分に衝立山に到着。ここが本日の最高地点298mのピークだ。
父島の最高峰は、中央山の319mであり、名前の通り島の中央部にある山だ。
整備されたルートがあり、往復30~40分程度で登頂可能だが、あまりにもお手軽なので今回はパス。
衝立山298m 眺望はない
衝立山を越え、しばらく歩くとようやく南側の海が見えてくる。
あいにくの曇天で、ボニンブルーとはいかないが、壮観だ。
我々が目指すハートロックも見えてくる。
ハートロックにはすでにかなりの人が到着しているようだ。
衝立山中腹よりロックハート方面
12時30分、本日の目的地であるハートロックに到着。
ハートロックに到着
岩の上に置かれたHeartRock
3パーティ10人ほどの先着者がいる。
我々とは異なる衝立山をショートカットするルートで来たようだ。
復路に衝立山経由のルートを取るのであろう。

さて、ハートロックであるが、ただの断崖絶壁の最上部である。
そもそも岩の上が広く千尋岩という正式名称があり、赤い火山灰が露出した広場である。
標識も何もないが、ガイドさんが作成したという山頂標識HeartRock 250mという板が置かれていた。
下の写真は、母島へ行った帰りに、ははじま丸から撮影したハートロックである。
真正面ではないため、かなり歪んでいるが、真ん中の赤い部分がハートの形に見えますか?
このハートの右上のあたりに我々はいるのである。
ははじま丸から見たハートロック全貌
相変わらずの曇り空ではあるが、絶景を楽しみつつ昼食。
断崖絶壁を見下ろす
うっすらと見える母島
ハートロックに立つ
昼食を終える頃には、先行パーティは帰路に付き、我々だけのハートロックとなる。
13時20分。我々も帰路に付く。

復路は基本は往路と同じ道を戻るが、衝立山を迂回するルートである。
ハートロックよ。さようなら
帰路は大分ジャングルトレックの勝手も分かってきたので、余裕である。
今日は曇り空であるが、気温も22°C前後で、暑くもなく快適。
ガイドさんの説明も多岐に亘り、結構勉強になった。
快適なガイドツアーであった。
なんだっけ?コケでできたイルカだっけ
これはゾウさんか
これはもしやコダマでは?まさかなー
分岐点に到着
綺麗なサルオガセ
固有種のテリハハマボウ
ガイドK氏の言った通り、15時すぎには登山口に到着。見事である。
駐車場近辺で、固有種のアカガシラカラスバトをガイドさんが見つけて教えてくれる。
このカラスバト。小笠原では赤ぽっぽと呼ばれている。
一時は30〜40羽に減少してしまい絶滅危惧種となっていたが、最近は天敵の野ネコ、野ネズミの駆除を徹底し、600羽程度まで増えてきているそうである。

ちょっと頭が赤いのまでは確認できない
1杯1,500円也
USK Coffee入口
駐車場近くのジャングルの中に、ポツンと一軒家のUSK Coffeeというコーヒー豆を栽培し、カフェを営んでいる店に寄る。
いろいろメニューはあったが、ここは自家製コーヒー一択でしょ。
コーヒーは、1杯1,500円なり。

コーヒーを飲みながら、当初のハードコースの留意事項を思い出す。
2リットル持って来いと指示された水も500ccも飲んでないし、ハイカットの山靴を履いてこいと言われたがローカットのトレッキングシューズで済んだし、高低差があまりなく、登山道も整備されていたので疲労感も全くないし、あの指示は一体誰に向けた留意事項だったのだろうか。
ちょっと肩透かし。

いずれにせよ、今回のハートロックトレッキングは、天候も上々、ルートも良く、景色も絶景、同行者もユニークで面白く、ガイドもパーフェクトという、奇跡的なツアーであった。

<山行記録>
日程:2025年12月5日(金) 日帰り
同行者:Uさん (ガイドK氏、ゲンゴロウお宅と相棒、カメラ小僧)
天候:曇り

当初計画;ガイドツアーのため不明
一般的なコースタイム;小港駐車場登山口-(140分)-衝立山-(25分)-ハートロック-(120分)-小港駐車場

コースレコード;小港駐車場登山口(8:45)-わらび沢(9:40)-衝立山(11:45)-ハートロック(12:30)-(昼食)-発(13:20)-登山口(15:20)

実歩行時間:小休止・見学多く4時間半くらいか (コースタイム:4時間45分)
アオサギ 中に菅田将暉は入っていない