今回は、最近比較的天気が安定して来たため、捲土重来を期した。
目指すは東チロルの登山基地であるキッツビュール (Kitsbuhel)。
前回、周辺のいくつかの街々を偵察し、この街を起点に動くのが最も効率的であることは確認している。
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最近は、天候は好転して来ているもののこの週末は天候が定まらず、朝起きてから「チロルは昼までは天気が保つ」と確認してから行動を起こしたのがちょっと失敗でした。
前回の調査で、ハーネンカム (Hahnenkamm 1,670m)までゴンドラで登り、周辺のトレッキングコースを堪能するという計画を立てていたのだが、来てみるとなんとゴンドラは6月14日オープンとのこと。10本以上あるゴンドラで動いているのは4本のみ。
まだ、山の冬は終わっていなかったのである。
ハーネンカムまでの標高差は約900m。
登れないことはない。登れないことはないが、「なんちゃって登山隊の掟・第4条 1日の登高標高差は1,000mを限度とすすべし」に、ギリギリである。
また、今年初めてのトレッキングでもあり無理することはない。と早々と断念。
7月にH君が来た時には、ここをトレッキングする予定である。(ゴンドラは使いますよ)
では動いているゴンドラは?と見ると、なんと周辺でも一番高いキッツビューラーホルン (Kitzbuheler Horn 2,000m)の頂上まで行くゴンドラが動いているではないか?
一気に1,200mも登ってしまうのだ。
ためらい無くゴンドラ駅に車を廻す。
代金19.2ユーロを払いゴンドラへ。
途中の中継駅を経て20分ほどで頂上駅に到着。一気に2,000mの雲上の人となる。
頂上には大きな通信設備が立っているが、あたりはまだ雪に覆われている。
付近一帯は雪解け直後のお花畑である。
雲は多めだが、バイエルンアルプス、スイス、イタリア方面の高山にぐるっと囲まれている。
3,000m以上の山々は、まだまだ厳冬期の様相を呈している。
しばし、ヨーロッパの山々に見とれる。
付近を散策し、昼食とする。
つい先日までスキー場としてオープンしていたのであろうが、わざわざスキー板を壁に打ち付けなくてよかろうに。
天気も良いので、多くの人がアウトデッキで食事を楽しんでいました。
せっかくなので、アルペンハウス (Alpenhaus)までトレッキング。とは言えほとんど下りなんですけど。
途中に高山植物園 (Alpenblumengarten)を発見。
遂に本場のアルペンブリューメン。
思わず口ずさむ「♩氷河のほとりを滑りて行け〜ば 岩陰にさくアルペンブリューメン♩」(某大学山岳部部歌より引用)
日本のそういうのと違い、ひとっところに集めてあるという感じではなく、かなりの広さに適当に植えられているところがなかなか良い。
植物園と分かるのは、時折花の名札が付けられていることくらいか。
咲き誇る高山植物を楽しむ。
日本と似たもの非なるものいろいろとあり、存分に楽しむことができた。
本場のエーデルワイス (Edelweiss)を探したんだけど、ここにはありませんでした。残念。
しばし高山植物に囲まれたトレッキングを楽しむ。
下るにつれて高い柵が目につくようになる。
まるで砦のような感じである。
これは鹿よけ用の柵らしい。日本と同様に鹿が高山植物を食べに登って来るのでしょうね。
日本と違って、ここらの人は鹿肉大好きなのにね〜
アルペンハウス (1,670m)で小休止。
午後になり、天候が崩れ始める。帰りのゴンドラではポツポツと雨が降り始めた。
キッツビュールの街に別れを告げ、ミュンへンの街に入った頃には、雷雨が車窓をたたいていた。
今回のハイキングは、歩行時間は少なかったが、今年初のトレッキングということで登録。
6月も中旬に入り、ようやくバイエルンにも夏の気配が。
家から1〜2時間で手軽に2,000m級の山々を訪れることができる。
日本にいる時には名前すら聞いたことの無い山々。
それでもその1峰1峰のスケールは北アルプス並である。
しばらくは、バイエルンアルプスと東チロルを堪能できそうだ。
<山行記録>
日程:2013年6月9日(日) 日帰り
天候:晴れ時々曇り
コースレコード:キッツビュール(11:10)-ロープウェイ麓駅(11:40)-ロープウェイ乗車(11:48)-頂上駅(12:10)-周辺散策-頂上レストラン12:35(昼食)-頂上発(13:20)-アルペンハウス着(14:05)-アルペンハウス駅(14:10)-ロープウェイ麓駅(14:33)
実歩行時間:約1.5時間