2015.1.17 【日光 雲竜渓谷山行】今年1発目は今大人気の氷瀑見学!

2015年山行の第一弾は、日光東照宮新春参拝ではなくて、東照宮の横を通り抜け、稲荷川渓谷を遡り、最近、人気の雲竜瀑の氷瀑を見に行くことにした。
氷瀑と化した雲竜瀑
今回は「孤高の単独行者HT君」から、誘われての山行であるが、正直な話、恥ずかしながら私は彼に教えられるまで、この雲竜瀑(雲竜渓谷)を知らなかったのである。
最近、人気のスポットで、「林道をちょこっと歩くと氷瀑に着きますよ。」とのことなのであった。

この雲竜瀑へのルート、無積雪期は結構な沢登りを強いられそうなコースであるが、冬なら沢も滝も凍っていて快適とのこと。
最近は氷瀑を見に行くツアーも数多く出ているとのことであった。
一説によると「アナ雪」の影響もあるらしいのであるが、これはウソだろう。たいして面白くもないアニメであった。
写真はすべてクリックで拡大します
17日午前1時。HT君が迎えに来てくれる。
当初はもう少し遅く出発する計画であったが、登山口付近の駐車場は3、4台分しかスペースがない。そこに駐車できない場合はかなり下の方の駐車場に止めることになるとのことなので、思い切って真夜中に出発することにした。

東北道を爆進し、一番乗りで午前4時前には登山口の駐車場に到着。
他に車は1台も来ていなかった。
日の出まで約3時間。
車中で休憩を取るが車窓から見上げると満天の星空。月齢26日の月が鋭く光っている。

日の出を徒歩1時間ほどの展望台から見ようということで、5時半に出発。
この頃ようやく我々の横に1台、後続車が到着した。
気温が高く(この時点で丁度零度)、ちょっと嫌な感じがするが、天気は相変わらずの快晴!
素晴らしい日の出が見られるであろう。
ヘッデンで雪の林道を歩く
うっすらと夜が明けてくる
二日前に降った新雪が積もる林道をヘッドランプを頼りに登っていく。
本来、林道歩きは嫌なものだが、数センチ林道の上に積もった雪がサクサクとここち良い。だんだんとあたりも明るくなってくる。
しかし、展望台にもうまもなく到着しようかという頃になり、天候急変。
吹雪となり、もちろん日の出どころではなくなる。

展望台に到着し、10分ほど様子を見るも好転する気配がないので、しかたなく出発。
雪の降る林道を登り始める。と5分ほどで天候は元どおりの好天に。
振り返ると日の出の方角がモルゲンロートが広がっている。
ここでHT君「展望台まで戻って写真撮ってきます」とダッシュで戻っていった。
若さゆえの暴挙である。
こんな道を2時間あまり
私は体力温存のためにひとりせこせこと林道歩きを続ける。
途中でいい具合に日の出を撮ることができたので正解!


ほどなくHT君も「まあまあのが撮れました」と言いながら戻ってくる。
さすがに綺麗である! (HT君撮影)
その後も快適な林道歩きを続ける。
途中、車両乗り入れ禁止にもかかわらず数台の車に追い越される。
ちょっとムッとするが山岳パトロールか遭対協であろうと推測し歩を進める。

雲竜渓谷登山口手前の工事車両用駐車場で林道を離れ谷沿いの登山道に入る。
このまま林道を行っても、入り口には着くのだが、我々はバリエーションを求め渓谷沿いの道をとる。
谷に降り、雪と岩のミックスの稲荷川渓谷を遡行する。
途中何箇所か渡渉点があり、結構難儀する。
稲荷川を遡行する
私も何回か水面下の岩に足を滑らせ、踝あたりまで水に浸かる。
ゴアの山履とゴアのスパッツはやはりすごい。一滴の水も浸みて来ない。
だけど、こりゃあ、かなり注意が必要だな。と思っているところで、HT君が水の中を転がっている。
落ちたのである。
彼もまたゴアに包まれているのでそれほどのダメージがなかったのが幸いであった。
こんなところで落ちたらたまらん
両岸が氷結し始める

氷柱の回廊を行く

洞門岩を過ぎた頃から、両側に氷瀑が連なる。

なかなかの景観である。
氷瀑の裏からの景色は「山渓」の表紙にも使われているほどである。
このでか氷柱の裏に回る 



ついに最後の谷に到着。
この上に最終目的地の雲竜瀑がある。
雲竜瀑へ続く谷のF1
ここは我々には直登は無理
ここで我々はようやくアイゼンを装着。
後続の登山者達は、ほとんどすでにアイゼンを装着していた。
先ほど車で来た遭対協らしきグループは、氷瀑のF1を登っていくが、我々は当然F1を高巻く。
高巻きとはいえこれが結構な難所。
「林道をちょっと行けば」の話と大違い。雪に埋もれた崖を攀じる。

ヘトヘトになりながら、ようやく雲竜瀑の滝壺へ。
ようやく雲竜瀑に到着
今年は凍結が遅く、まだ完全に凍ってはいないが壮観である。
雲竜瀑に到着 


先行者1組(我々が写真を撮りまくったり、アイゼン装着している間に抜かれたのである)が対岸の崖の上で休憩している。
先行者が崖の上で休憩している
我々も同じ場所まで登り休憩と昼食。しばらくすると沢沿いに直登してきた遭対協らしきグループや高巻き道を通ってきた登山者が続々とやってくる。

登山者がわらわらと参集
遭対協?が雲竜瀑の横の壁でアイスクライミングのトレーニングをはじめる。


それを眺めながら我々は昼食。
滝つぼ周辺もかなり賑やかになってきたので我々は退散することにした。
孤高の単独行者
谷の奥にはさらに氷瀑(黒岩滝?)が見える
帰りも往路と同じ谷沿いの道をを下る。
アイゼンは快適に効く。もっと早くからアイゼンを装着したほうが良かったと痛感。
行きは苦労した沢の渡渉もアイゼンの爪の前にはなんてことなかったのである。

途中で私がアイゼンの片っぽを雪の中に忘れるというアクシデントはありながらも雲竜渓谷登山口に到着。
ここからは来た時とは違う林道に道をとる。
帰りの展望台でようやく見えた赤薙 山の稜線
快適な林道歩きを再開し、午後1時過ぎには駐車場に無事に到着したのであった。
林道の入り口
入山カードはたくさん入っていました
今回はひさびさの山行であり、また完全雪山装備。
さらには昨年の焼岳ヘタレ山行のトラウマから林道を「ちょこっと歩く」というプランに乗ってしまったわけであったが、極度の睡眠不足にもかかわらず、かなり快調に行程をこなせた。
また、雪に覆われた林道、季節ハズレの渓谷遡行、そして氷瀑見学とかなりバリエーションに富んだ山行となり、2015年最初の山行は大満足なものとなりました。
連れて行ってくれたHT君に大感謝であります。

~ 林道も 雪を被りて また楽し ~

<山行記録>
日程:2015年1月17日(日) 夜行日帰り
同行者:HTさん
天候:晴れ時々曇り時々雪

当初計画:雲竜渓谷登山口駐車場(7:00)-稲荷川展望台(8:00)-雲竜渓谷入口(9:10)-雲竜瀑(10:00)-(昼食)-発(11:00)-雲竜渓谷入口(11:30)-駐車場(13:30)

コースレコード:雲竜渓谷登山口駐車場(5:33)-稲荷川展望台(6:35)-発(6:50)-雲竜渓谷入口(8:00)-雲竜瀑(9:05)-(昼食)-発(10:22)-雲竜渓谷入口(11:05)-稲荷川展望台(12:07)-発(12:15)-駐車場(13:05)

実歩行時間:往路3:17 復路2:35 合計5:52