2015.7.30 【那須岳 山行】雨男復活か!頂上直下で雷雨襲来!

友人のSA夫妻が、那須連山の三本槍岳を登りたいというので同行した。
峰の茶屋より茶臼岳を望む
那須岳は、通常、那須連山の茶臼岳(1,915m)、朝日岳(1,896m)、三本槍岳(1,917m)の三山を呼ぶが、標高は2,000mに満たないものの森林限界を超えており、快適な稜線の縦走を楽しめる人気の百名山である。
今回の山行は、平日でもあり混雑は避けられそうだが、行程の長さと最近の天候不順は要注意である。
ただ、計画した縦走はそれほどの登りも無く、稜線に乗ってしまえば快適な山行になると感じていた。
一応、計画では、那須の主峰三山を一気に縦走してしまおうと考えたわけだが、最終的なコース選択は、同行者の意向もあるので、現地に行ってからすることにしよう。
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当日の天気を仔細に検討した結果、雨をまぬがれる時間帯は「朝6時から正午まで」と判断。午前中に片をつけるのが得策である。

SA君の運転する車で6時半過ぎに那須山麓・峠の茶屋駐車場に到着。
峠の茶屋駐車場 朝日岳が見えている
那須山麓はすでに小雨が降っていた。
好転の兆しがあるので、雨具を着て出発。
山の神に挨拶して登山開始である。
小雨降る中であるが、整備された登山道は快適である。
登山道を彩る花々も多彩である。(高山植物系はもう終わってました)
オトギリソウ
オオカメノキ
トリアシショウマ
ギボウシ
シラネニンジン
オオカメノキ
ウラジロタデ
今回の同行者SAさん夫妻は、尾瀬などでのハイキングはかなりやっているが、本格的な登山は初心者ということで、ゆっくりとしたペースで歩をすすめていく。
峰の茶屋に着く、この頃になると雨は止み天気は回復しつつある。
展望はなかなか良く、煙を上げる茶臼岳は圧巻である。
ただし、その山容と登山道を見て、あっさりと茶臼岳をあきらめる二人。「そんなに大変でもない」と思うが言わない。
早くも三山縦走を断念。
峰の茶屋避難所(1,720m)に到着
峰の茶屋避難所と主峰茶臼岳
剣ヶ峰(1,799m)登山道は右側を巻く
ターゲットを朝日岳と三本槍岳に絞る。
時折、薄日が差す絶好の登山日和となる。尾根を渉る風も涼しく快適な縦走が始まる。
那須名物 ヒメシャジン(終わりかけ)
朝日岳の稜線
振り返ると茶臼岳
結構な岩場ルートです
鎖の掛かった岩場等、少々難所はあったものの、朝日岳の肩に到着。

肩より見る朝日岳
ここまでは順調である。
空身で朝日岳山頂(1,896m)を踏む。
ガスが多く、展望はあまり良くないが、まずは本日の最初の目的は達成。
ここまで登ってきた(南側)
これから行く稜線(北側)
とりあえず朝日岳
本日の最終目的地である三本槍岳は、途中の尾根(1900m峰あたり)の陰に隠れ見えないが、天候はまずまず。と、この時は思った。
引き続き縦走を続行し、熊見曽根、清水平へと向かう。
清水平への急勾配の下りは帰路が思いやられるが、途中から見る景色はまさに絶景である。
綺麗な大倉尾根
遠くに三本槍岳が見えてきた
薄雲が拡がってくるがまだまだ登山日和
清水平に到着したのは午前10時。

予定より大分遅れているものの、行けるところまで行くことにする。
北温泉分岐。同行者2人はここで三本槍岳を断念。
私は、単独で三本槍岳のピークを目指すことにした。
清水平で待ち合わせることにして、2人と別れ、登り始めること20分。
おそらく、地形からみても三本槍の頂上直下まで来ていたが、突如、周囲は暗くなり、いきなり滝のような雨が降り始める。悪いことに、遠雷がなり始めた。
前回の山行に引き続き、登山道が川に変わる。
かなりガスってきましたよ〜

三本槍方面を見るが見えない
すでに登山道は川に変わりつつある
正直なところ、この程度の雨は想定の範囲内であったが、雷はちょっとヤバイ。
別れた2人が気がかりなこともあり、即撤退を決断。
雨具を装着し、下山を開始する。
2人は、清水平から、すでに撤退を開始しておりホッとする。
熊見曽根のあたりで追いつく。
帰りは、濡れて辛い朝日岳の下り
また天気は回復傾向にあり
峰の茶屋への下り(見た目は凄いでしょ)
朝日岳の肩からは一部鎖場のある岩場の急勾配である。雨で濡れていて、ちょっとした難所となった。
さらには、那須ロープウェイのアナウンスが聞こえてくる。
「那須ロープウェイは雷のため運行を一時中止します。2時間ほどは運行を見合わせます」

ほうほうの体で、峰の峠避難小屋まで降りる。
と、天候はふたたび回復。当面、雨の気配はなく、地面も乾いている。
ようやく昼食とする。
コーヒーを沸かし(私の山ご飯アイテムである)、カップヌードル(SA君の山ご飯アイテムである)を食べる。
しかし、食べ終わるや否やまたしても天候悪化。
あわただしい下山準備となった。
急いで降りる。ガスの中の撤退となったが、幸い雨にやられることはなかった。
雲の合間から、最後に朝日岳、茶臼岳が顔を覗かせてくれたのはラッキー。
幽玄な朝日岳の稜線
茶臼岳もちょろ見え
駐車場まで降りてきて、本日の山行終了である。

地蔵の代わりに狛犬が我々を待っていた
この後、那須湯元の「鹿の湯」で汗を流し、まだ陽のあるうちに無事に自宅に着いたのであった。
鹿の湯(外観)
鹿の湯(待合室)
今回は、当初計画していた那須岳三山踏破(後から考えるとちょっと無謀な計画であったかも)については、朝日岳一峰のみの踏破となってしまったが、SA夫妻からは、「天気の移り変わりも含めて初めての経験が多くて、とても楽しかった」という感想を頂いたので、同行した私も安堵したのであった。

このところ、連続して雨にやられている。
日帰り山行の利点は、好天を選べるということであり、最近の山行は天気にはまずまず恵まれていたのであった。
しかし、この連日の猛暑が続く中で、連続して雨にやられてしまった。
かつての私の代名詞「雨男」の復活でないことを祈り、本報告を終える。

この次に来る時は三山縦走やらなくちゃ。。。
まあ、こんな感じ
<山行記録>
日程:2015年7月30日(木) 日帰り
同行者:SAさん夫妻
天候:曇り時々晴れ時々雷雨

当初計画:峠の茶屋駐車場(6:25)-峰の茶屋避難小屋(7:05)-発(7:10)-朝日岳肩(7:40)-朝日岳(7:45)-発(7:55)-朝日岳肩(8:00)-熊見曽根(8:15)-北温泉分岐(8:40)-三本槍岳(9:10)-(昼食)-発(10:00)-北温泉分岐(10:25)-熊見曽根(10:55)-朝日岳肩(11:10)-峰の茶屋避難小屋(11:40)-発(11:45)-茶臼岳(12:35)-発(12:50)-那須ロープウェイ山頂駅(13:30)-発(13:40)-ロープウェイ麓駅(13:50)-発(14:00)-峠の茶屋駐車場(14:20)

コースレコード:峠の茶屋駐車場(7:00)-休憩(7:20)-発(7:25)-峰の茶屋避難小屋(8:05)-発(8:15)-恵比寿大黒(8:28)-朝日岳肩(9:00)-発(9:03)-朝日岳(9:08)-発(9:10)-朝日岳肩(9:14)-発(9:20)-熊見曽根(9:30)-1900m峰(9:40)-清水平(10:00)-北温泉分岐(10:10)-三本槍岳手前撤退(10:33)-北温泉分岐(10:44)-清水平(10:49)-1900m峰(11:00)-熊見曽根(11:10)-朝日岳肩(11:20)-恵比寿大黒(12:00)-峰の茶屋避難小屋(12:20)-(昼食)-発(13:00)-峠の茶屋駐車場(13:55)

実歩行時間:5時間49分(ただし、雷雨退避等を含む)