「武甲山は、埼玉県秩父地方の秩父市と横瀬町の境界に位置する山である。秩父盆地の南側にあり、標高は1,304メートル。日本二百名山の一つ。別名を秩父嶽、妙見山、武光山ともいう。固有種のチチブイワザクラをはじめ石灰岩地の高山植物が群生し、「武甲山石灰岩地特殊植物群落」として国指定の天然記念物となっている。
日本武尊が、自らの甲(かぶと)をこの山の岩室に奉納したという伝説が元禄時代の頃から定着したとされている。
北側斜面が石灰岩質であり、石灰岩の採掘が盛んに行われている。石灰岩採掘により山容の変化が著しく、旧山頂は既に失われている。またこれにより旧山頂にあった縄文時代から近代までにいたる歴史のあった信仰遺跡、巨岩群も消滅している。」Wikipediaより
1980年に旧山頂は、爆破で無くなりました。
現在の標高は1,304mですが、それまでは1,336mで360度の展望がある山だったようです。
今は見る影もありません。
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2月24日早朝。
ノーマルタイヤでギリギリ行けるところ。ということで、何度もその異容は見ているもののこれまで一度も登ったことのない武甲山へ向かう。
天気もギリギリ。北関東以外は雨模様である。
同行者はギリギリ専属歩荷のSM君である。
関越自動車道を降りて、秩父の横瀬町の大セメント工場群の敷地内を抜け、武甲山御嶽神社一の鳥居をくぐる。
武甲山登山口の駐車場である。
ここも秩父一帯の狼信仰を受けて、鳥居を守る狛犬は狼である。
狼狛犬 (横瀬町観光webサイトより拝借) |
渋滞等もあり、ところどころ雪の残る駐車場に車を停めたのは10時前とかなり遅くなってしまった。
平日にもかかわらず、7,8台の車が駐車している。
杉の木の間に駐車し、出発だ。
御嶽神社一の鳥居駐車場に到着 |
なかなか良い駐車場 |
登りはじめは沢沿いの道で、営業していないカフェやらマス釣り場(養殖場?)などを越えていく。
天気も下り坂で、寒いのでとっとと歩く。
これが不動滝らしい |
祠に安全登山祈願 |
沢も凍っている |
しばらくすると杉の植林地帯に突入。
ここからはずっと杉林の中を行く。
頂上に着くまで、杉林をついに出なかった。
眺望も全くない杉林をひたすら歩く。
しばらく行くと先行するSM君が何やら小石を拾っている。
この石を頂上の武甲山御嶽神社に奉納するといいことがあるようだ。
私の分もSM君が拾ってくれる。ありがたいことだ。
小石の集積場 |
石灰岩の小石 |
さらに杉林を進む。
11時22分。大杉の広場に到着。
11時22分。大杉の広場に到着。
杉しかないのである。
さらに杉林を進むと鳥居が見えてきた。
頂上付近に到着したようだ。
最後まで杉林だ |
武甲山御嶽神社に到着だ |
武甲山御嶽神社に参詣後、傍にさっきの小石を奉納するSM君。
なんかちょっと違和感があるし、小石を調べてみると何やら変な字が書いてあるし。
怪しい〜〜〜〜感じ。
帰宅後に調べてみると、実は「千年万年プロジェクト」と名づけられた石積み事業であり、山頂の武甲山御嶽神社でお賽銭を納めると石灰岩の小石が頂けるので、帰りにその石を積む場所があの石積場だったのである。
で、積んで何をするのかというと、何年かかるかわからないが、最後はさざれ石になるように石を積んでいくという意味のわからないプロジェクトだったのである。
SM君は奉納どころか、さざれ石事業を妨害していた不貞の輩であったのだ。
もっとも、近いうちにセメント会社に重機で一掃されることは間違いないのである。
ぷぷぷぷぷ。
本当の山頂は、展望台付近にあるらしいが立ち入り禁止らしい。
神社を中心にして、この辺一体が頂上ということでよいらしい。
もっとも、本来の山頂は発破かけられて、あとかたもないのである。
取り急ぎ頂上展望台に向かう。
途中に鐘撞き堂があり、小石を奉納した専属歩荷は意気揚々とガンガン鐘をつきまくっていた。
鐘撞き堂 |
ガンガン撞きまくるSM君 |
頂上展望台に到着。
天気が悪いこともあるが、北側しか展望はない。
晴れていれば、浅間、赤城、筑波が見えるようである。
雪も残っており、寒い寒い。
柵の向こう側はセメント取りで抉られており、なんともはやである。
頂上展望台 |
金網の向こうに秩父の市街地が見える |
やった〜登頂成功だ〜 |
いろいろ見えるらしい。 |
気温は5度だが寒い寒い |
少し下ったところに、屋根付きの休憩所があり、風も入らず快適なので昼食。
なんかの石 (SM君写) |
だいぶ空模様も悪くなってきた |
登りとは違うルートで下山する。
このルートのが道がいいので、下りは早い。
杉林なのは同じだが。
ぐんぐん降りてあっという間に駐車場まで到着。
2時過ぎには下山完了である。
駐車場に着いた頃にちょうど雨が降り始めたのでラッキー。
杉林を下りていく |
あっという間に分岐に到着 |
最初から最後まで杉林だった |
最後に一本橋を渡る |
駐車場はもうすぐだ |
無事登山終了 |
下りが異常に速かったので、遅い出発にもかかわらず、当初の予定時刻より早く下山でき、雨に降られずに済んだのは幸いであった。
また、この辺りも「クマに注意!」の看板があり、さらには「発破注意!」の立て札もある上に、花粉大量生産中の杉林登山でもあったが、ぬかるみに転ぶこともなく、小石のバチにも当たらず、無事に山行を終えることができ、オオカミ様に感謝である。
ただ、奥武蔵も奥多摩と同様、行くのなら暑くない時季を選ぶ必要があると再確認できた次第でありました。
結論;セメント採掘で全山吹っ飛ばされる前に行くことができて良かった。
<山行記録>
日程:2023年2月24日(金) 日帰り
同行者:SMさん
日程:2023年2月24日(金) 日帰り
同行者:SMさん
天候:曇りのち小雨
当初計画;御嶽神社一の鳥居駐車場(9:45)-持山寺跡コース分岐(10:15)-発(10:20)-武甲山(12:10)-(昼食)-発(12:40)-シラジクボ(13:20)-持山寺跡コース分岐(14:10)-発(14:20)-駐車場(14:45)
コースレコード;御嶽神社一の鳥居駐車場(10:05)-持山寺跡コース分岐(10:27)-不動滝(10:38)-発(10:43)-大杉(11:22)-武甲山(12:10)-(頂上散策・昼食)-発(13:00)-シラジクボ(13:20)-持山寺跡コース分岐10(13:55)-駐車場(14:10)
実歩行時間:3時間10分 (コースタイム:4時間15分)
横瀬町の道路から見る武甲山 |
もう、雨が降り始めている |