2016.5.29 【八甲田大岳 山行】今日も晴れたぜ!夏山解禁!

毛無岱より八甲田連峰を望む
「八甲田山は、青森市の南側にそびえる複数火山の総称で日本百名山の一つである。「八甲田山」と名がついた単独峰は存在せず、18の成層火山や溶岩円頂丘で構成される火山群である。東北日本の脊梁である奥羽山脈の北端である。周辺は世界でも有数の豪雪地帯である。」Wikipediaより抜粋。

明治35年に青森歩兵第五連隊が、雪中行軍演習中に記録的な寒波と吹雪に遭遇し、210名中199名が遭難した世界でも類を見ない山岳遭難事故(北八甲田山系の北側が現場)でも有名である。
なお、現在も陸上自衛隊第5普通科連隊は、毎年厳冬期に八甲田山系での冬季雪中戦技演習を行なっている。
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八甲田山系は、大きく北八甲田と南八甲田に分類されるが、今回目指すのは、北八甲田山系の盟主で、一番標高の高い「大岳」1,584mである。
我々は、最もポピュラーなコースである「酸ヶ湯温泉から大岳を周回」するコースを選択。
酸ヶ湯温泉を出て、仙人岱経由で八甲田大岳、帰りは毛無岱を経て酸ヶ湯まで戻ってくる周回コースだ。

まずは、毎年の大雪で有名になった「酸ヶ湯温泉」である。
今回初めて訪れたが、まさに「これが日本の温泉旅館です」という風情である。
湯はその名の通り強い酸性。
元の温泉名は鹿湯で、すかゆは読みが訛ったものらしい。
昔はシシ神様が温泉主だったのである。
酸ヶ湯温泉 湯治場棟
酸ヶ湯温泉旅館正面玄関
客室前の廊下
夕餉の料理
酸ヶ湯温泉では、「千人風呂」「玉の湯」などと云う曰くありげな名前の温泉を楽しみ、夕食も部屋出しなどと贅沢三昧。
登山は朝早いほうが良いとは知りつつも、朝食が6時45分開始とのことで、早朝出発は端からあきらめる。
朝食をたらふく頂き、なんとか7時45分に旅館を出る。
快晴の酸ヶ湯温泉を出発
大岳登山口
ここが日本山脈縦走の起点です。
5分ほど歩くと、正式な八甲田大岳登山口がある。
大きな碑が立っており、日本山脈縦走起点と書いてあるではないか。
なんと、ここから秋吉台まで5,000kmの大縦走が楽しめるのである。
しかし、どこをどのようなルートで誰が縦走するのかはまったく不明なのである。
調べても分かりませんでした。

まずは、仙人岱(せんにんたい)という高層湿原を目指す。
岱(たい)とは、山岳地用語で山の上にある湿原のことを示す。
仙人岱は、昔からの登山により、荒廃が激しく裸地化している場所が多く、現在植生の復活が図られているとのことである。
地獄湯ノ沢に入る。ガスでフラフラ?
一本橋を渉る。ガスでハイ?
硫化水素ガスでの事故もあったらしい
こんな道を登ってきた
こんな道を登っていく
ムラサキヤシオ
オオカメノキ
ミツバオウレン
これを越えると仙人岱
仙人岱に着いた
途中、地獄湯ノ沢という谷沿いの道を通っていくが、火山性ガスの匂いが強い。
長居は無用である。
谷を詰めきり、残雪地帯を抜けると仙人岱に到着する。
仙人岱の湿原は全体にもう積雪はなく、荒廃が進んでいる。
高層湿原だが荒廃が進む

雪解けの登山道
ジャブジャブ行くしかないんだよなあ
大岳の丸い頂上が見えた
いよいよ、大岳頂上に向かう大雪渓に取り掛かる。
これが、昨日、岩木山山頂でおっさんがしたり顔で「アイゼン必須。落ちると最後のトラバース」と言っていた雪渓であろう。
大岳へ続く大雪渓
雪見て元気になってる人
女性のソロもノーアイゼンで行く
雪渓の途中で休憩中
こんなところを登ってきました
結論。
どこにもトラバースはなかった。ただの雪渓の登山道である。
アイゼンは不要。あっても邪魔なだけである。
万が一、滑っても落ちるところなどない。

我々が、おっさんの話を聞き違ったのか、おっさんは違うルートのことを説明していたのかも知れない。
いずれにせよ、これなら夏山の雪渓歩きの範疇である。夏用山靴で全く問題なし。

アイゼンなんか持ってこなくて正解!
頂上直下にある鏡沼
雪渓を踏破し、大岳への最後の登りとなる。
30分ほどであるが、かなりの急登を登りきると山頂に到着。
ようやく午前10時を廻ったところである。
頂上への最後の急登
桜の向こうには南八甲田連峰

頂上は広く、全く雪は無い。
晴れて爽快な風が吹き抜ける。
おそらく本日は、この八甲田の雪が消えてから、最初の晴れた休日。
多くの登山者で山頂は賑わう。
まさに、今年の夏山の解禁日である!
八甲田大岳山頂の全景
杭引っこ抜いちゃった。
左腕のFitBitが仲間の印だ!
わっかるかな~~?
北八甲田 田茂萢岳(たもやちだけ)方面
南八甲田 櫛ヶ岳方面
北八甲田 高田大岳と小岳
北八甲田 井戸岳と赤倉岳
我々が、おなかが空いた顔をしていたのであろうか。
秋田から来たというご夫婦から大福をいただく。
秋田の大福は美味しいよ。ということであったが、確かに大変おいしく頂きました。
ご馳走様。
中央が大福をくれたご夫妻
本日も快晴ではあるが、霞んでいて視界は昨日より悪い。
昨日は岩木山から八甲田が見えたが、今日は八甲田から岩木山は霞んで見えませんでした。
八甲田大岳からの南八甲田の全景 右でH君が邪魔してる
まだ、昼を食べるにはちょっと早いので下山を開始する。
大岳避難小屋から毛無岱を経由するルートを下降する。
整備された登山道を抜け、雪渓を滑り、大岳避難小屋に到着。
ベンチも多く、居心地が良さそうなので、計画通りここで昼食とする。
赤倉岳を正面に雪渓を下る
雪渓のところどころにまだ標識あり
大岳避難小屋に到着
いきなり、ヘリコプターが飛来し、こちらに向かってくる。
「お、誰か遭難したのか。アイゼンしないで雪渓落ちたのか」と邪推するも、そのまま遠ざかっていく。熊さん出現の偵察飛行をしていたのかも。
後で知ったが、青森県内では5月29日~30日は山岳遭難の発生と救助が相次いだ。
また、クマの目撃情報は、5月30日現在で昨年同時期より32件も多い70件のハイペースだそうだ。
今日のランチはこんなんです。
実は大福持参でした
ベンチ独占
ヘリコプターが飛んできた
上毛無岱への道を急ぐ
大岳避難小屋から、ところどころ残雪が残る登山道を下っていく。
30分ほど下ると、いよいよ今回のハイライトでもある毛無岱(ケナシタイと読みます。ケムタイでもいいかも)の広大な高層湿原に入る。
尾瀬ヶ原と似たような高層湿原であり、振り返ると八甲田山の景色もまた素晴らしい。
尾瀬ヶ原と違うのは、上毛無岱、毛無岱、下毛無岱と大きく分けて標高差の異なる3層の湿地帯から構成されていることである。
雪解け時期でもあり、ちょっと花々の満開時期には早いが、水芭蕉をはじめとする花々が点在し、大満足の下山路である。

毛無岱から八甲田連山を眺む
水芭蕉の群落
ショウジョウバカマ
チングルマも咲いていた
みんな大好きチングルマ
まるで尾瀬ヶ原
池塘にはまだ雪が残る
♪水芭蕉の花がさ い て い た♪


ショウジョウバカマ 赤いの
普通のショウジョウバカマ
惜しむらくは、Radio GaGaオヤジの出現。
安っぽいラジオをガンガン鳴らして、我々に付いて来るのだ。
向こう側のベンチに座っているのがラジオオヤジ
やり過ごしたり、足を速めたりしながら、時間差休憩などを取りながら、なんとかラジオオヤジをかわす努力をするものの、なかなか離れてくれない。
このラジオオヤジ。熊が怖いのか、我々が逃げると他のパーティに寄り添ってる。
これだけ視界が良くて、登山者も多けりゃ、熊さんも寄ってこないよ。
このほか、熊鈴ババア達もうるさかったが、まだこっちのが登山風情がありマシでした。
八甲田の山々 さようなら
水芭蕉にも別れを告げる
高層湿原から離脱
ミツバオウレン
ミヤマキスミレ
 まあ、それだけ、このあたりは熊目撃情報が多かったらしいのだが、そんなこととは知らずに「うるせえなあ!」と思いながら、「森のクマさん」を歌いながら歩いていた我々のほうが不心得者なのかも知れない。

楽しかった高層湿原も終わり、ラジオオヤジも振り切り、熊さんにも会わず、暑い森林の中の道を下る。
計画した時刻より2時間ほども早く、酸ヶ湯温泉に帰り着いたのでありました。

このコースは、雪渓あり、湿原あり、大展望ありのゴージャスな登山コースで、人気が高いのも納得できました。
また、今回は訪れた時期も天候もバッチリ、体調も良くコースタイムをブッチギれたこともあり、大変満足度の高い山行となりました。

今回の「岩木山・八甲田山タッチアンドゴー作戦」は、日ごろから多忙なH君の発案であり、飛行機・レンタカー・温泉・リフトを駆使する山行となった訳ですが、1泊2日の短期決戦にもかかわらず、充実した山旅となりました。
また、このようなロケーションの良い山々を見つけていこうと思っています。
まだまだ、たくさんありそうだ。
H君ありがとう!

<山行記録>
日程:2016年5月29日(日) 日帰り
同行者:Hさん
天候:快晴

当初計画:酸ヶ湯温泉(8:30)-仙人岱避難小屋(9:50)-発(10:00)-八甲田大岳(10:55)-発(11:15)-大岳避難小屋(11:45)-(昼食)-発(12:15)-上毛無岱(12:45)-発(12:55)-毛無岱(13:35)-発(13:45)-城ヶ倉温泉分岐(14:15)-発(14:20)-酸ヶ湯温泉(14:40)

コースレコード:酸ヶ湯温泉(7:45)-大岳登山口(7:50)-仙人岱避難小屋(9:10)-鏡池下の雪渓(9:20)-発(9:30)-八甲田大岳(10:03)-発(10:26)-大岳避難小屋(10:42)-(昼食)-発(11:00)-上毛無岱(11:39)-毛無岱(11:53)-城ヶ倉温泉分岐(12:20)-発(12:30)-酸ヶ湯温泉(12:43)

実歩行時間:3時間57分
雪渓から望む八甲田の山々

2016.5.28 【岩木山 リフト山行】タッチアンドゴーでお気楽百名山



津軽平野から見る岩木山
珍しく快晴の予報が出ている5月の朝。
H君と私を乗せたJAL141便は、青森・津軽平野の上空にあった。
眼下に見える岩木山
眼下には、今日これから登る予定の岩木山が見える。
まだ、頂上付近には残雪が残っている。綺麗な山である。
飛行機は陸奥湾を回り込み、青森空港への着陸態勢に入る。
すると今度は、今回のメインの目的地である八甲田山もその全貌を現す。
着陸寸前 八甲田の峰々
今回の山行は幸先が良い。

岩木山は青森県にある標高1,625 mの山で、青森県の最高峰である。日本百名山に選定されていて、「津軽富士」とも呼ばれている。
岩木山は円錐形の成層火山で、山頂は三つの峰にわかれており、巌鬼山、鳥海山と三峰の中心にある岩木山は、鐘状型の山頂で一等三角点が設置されている。
古くから山岳信仰の対象の山であり、山頂には岩木山神社の奥宮がある。
写真はすべてクリックで拡大します
今日は、青森空港でレンタカーを借り、一気に岩木山を登ってしまう計画である。
岩木山には多くの登山道があり、どれも3時間以上の歩行時間であるが、今日は時間も無いので、お手軽に9合目まで行ける最短ルートを選択。
時間さえあれば、下から登り詰めることに異存はないのであるが。

9合目までは有料道路とリフトを使う。
有料道路「津軽岩木スカイライン」は、1965年に開通。青森県で最初の有料自動車道だそうである。いやらしくも69ものカーブを登り、8合目まで行くことができる。
8合目の駐車場からは、9合目の鳥海山までは、リフトが運行されている。

ということで、快晴の津軽平野を横断し、途中のローソンで飲料水・昼食などを買い、岩木山スカイラインに。
エゾハルゼミの大合唱の中を8合目駐車場に11時半に到着。
羽田を7:55に飛び立ってから、4時間も掛からずに、本州最北の山の人となったのである。
リフトを使いお気楽岩木山
あっという間に9合目
リフトも空いていて、アッと言う間に9合目に到着。

11時50分登山開始。
天気は快晴、吹く風は涼やか。
気分も軽く歩き始める。
と、いきなり道に迷う。視界も良く山道もはっきりしているのにろくに確認もしないで、とりあえず高いところに登ればいいや。
「○○と煙は高いところに登る」を体現した訳である。
それでも、きっと行ける道があるからと尾根道を進むこと10分。
登山開始。まっすぐ行けば岩木山なの
こんなとこに来ちゃった
戻るまでは突き進む
H君「こりゃだめだね。岩木山への道じゃないね」
後から調べると「百沢コース」と呼ばれる登山道であった。
あのまま進んでいれば、麓まで降りちゃったわけである。
しかし、この尾根道には「ミネザクラ」が満開。
季節外れのお花見が出来たので、ノープロブレム。
満開のミネザクラ
予期せぬお花見に満足
来た道を戻ります
9合目のリフト乗り場まで戻り、仕切り直し。
今度は間違えずに岩木山山頂を目指す。
見上げると結構ハードな登りである。
案内板に岩木山山頂まで25分とある。
山と高原地図のコースタイムは30分となっている。
我々は、結構頑張って登ったのだが、31分掛かった。ヘタレである。
さて、ここを直登だぁい!
山道には、「ミヤマキンバイ」と、「ミチノクコザクラ」が咲き始めていた。
とくに「ミチノクコザクラ」は、ハクサンコザクラの仲間であるが、より大型の特産種。この岩木山だけに咲いているということで、眼福でありました。
ミチノクコザクラ(陸奥小桜)
岩木山の固有種です
ミヤマキンバイ(深山金梅)
シナノキンバイの小型版です
さて、結構きつい直登を終え、頂上に。
結構厳しい登りである
頂上でくつろぐ
八甲田を眺めるH君
岩木山山頂全景
本日は快晴、それはもう絶景であります。
西に見えるは、少し雪の残った白神山地。
津軽平野を睥睨し、東には明日登ってやろうという八甲田山。
北は陸奥湾、恐山、遠く北海道まで臨めようか、という360°大パノラマでありました。
津軽平野を眺めるソロ登山者
白神山地も見えた
八甲田方面も快晴だ
登ってきた山道
山頂には、結構登山客が多く、皆さんお昼を食べていました。
我々も昼食にする。
今回は飛行機を利用したので、燃料が持ち込めないのでストーブは持参せず。
弘前のローソンで買った、冷し中華がメインとなりました。
山頂での冷し中華は旨し
昼飯狙って、でかいテントウムシがやってきた
昼食を終え、写真などを撮っていると、1人のおっさんが「今朝、八甲田登って、今、岩木山に来ました」などと偉そうに言いながら近寄ってくる。
相手にして欲しそうなので、「凄いですね、1日に2山ですか?八甲田は雪ありましたか?」と愛想笑いを加えて聞くと「朝4時に出たけど雪たくさんあったべえ。」だと。
おまけに「アイゼンないと仙人岱のトラバースは危険で行けねえなあ。落ちたら、一巻の終わりだねえ」と薄ら笑いでのたまう。
私とH君は、「ホントかよ。アイゼンなんか持って来てないもんね~~」と顔を見合わせる。
この顛末は「八甲田山行報告」で詳報します。
ヤマガラシ(山芥子)
ミヤマスミレ(深山菫)
帰りも急坂をスルスルと降り、すぐにリフトの人となる。
今回は、2時間ほどの短時間のハイキング登山となったが、快晴の岩木山の山容、展望は素晴らしかった。
しかも、「ミチノクコザクラ」を見ることができるというオマケ付きの満足山行でありました。
8合目駐車場から岩木山を振り返る
津軽平野に降りるも、まだ午後も早いので、弘前城を観光することにする。
石垣補修のため天守閣引越し中の場内を見学し、今日の宿である酸ヶ湯温泉に向かってひた走るのであった。
移動した弘前城

有名な弘前城の桜の名残り
弘前城のお堀
<山行記録>
日程:2016年5月28日(土) 日帰り
同行者:Hさん
天候:快晴

当初計画:岩木山リフト頂上駅(11:50)-岩木山山頂(12:20)-(昼食)-発(13:00)-鳥海山山頂(13:30)-発(13:45)-リフト頂上駅(14:00)

コースレコード:岩木山リフト頂上駅(11:55)-道迷い折り返し(12:05)-リフト頂上駅(12:12)-鳥海山山頂(12:43)-(昼食)-発(13:23)-リフト頂上駅(13:46)

実歩行時間:1時間11分

岩木山山頂より、津軽平野を睥睨する