2016.5.28 【岩木山 リフト山行】タッチアンドゴーでお気楽百名山



津軽平野から見る岩木山
珍しく快晴の予報が出ている5月の朝。
H君と私を乗せたJAL141便は、青森・津軽平野の上空にあった。
眼下に見える岩木山
眼下には、今日これから登る予定の岩木山が見える。
まだ、頂上付近には残雪が残っている。綺麗な山である。
飛行機は陸奥湾を回り込み、青森空港への着陸態勢に入る。
すると今度は、今回のメインの目的地である八甲田山もその全貌を現す。
着陸寸前 八甲田の峰々
今回の山行は幸先が良い。

岩木山は青森県にある標高1,625 mの山で、青森県の最高峰である。日本百名山に選定されていて、「津軽富士」とも呼ばれている。
岩木山は円錐形の成層火山で、山頂は三つの峰にわかれており、巌鬼山、鳥海山と三峰の中心にある岩木山は、鐘状型の山頂で一等三角点が設置されている。
古くから山岳信仰の対象の山であり、山頂には岩木山神社の奥宮がある。
写真はすべてクリックで拡大します
今日は、青森空港でレンタカーを借り、一気に岩木山を登ってしまう計画である。
岩木山には多くの登山道があり、どれも3時間以上の歩行時間であるが、今日は時間も無いので、お手軽に9合目まで行ける最短ルートを選択。
時間さえあれば、下から登り詰めることに異存はないのであるが。

9合目までは有料道路とリフトを使う。
有料道路「津軽岩木スカイライン」は、1965年に開通。青森県で最初の有料自動車道だそうである。いやらしくも69ものカーブを登り、8合目まで行くことができる。
8合目の駐車場からは、9合目の鳥海山までは、リフトが運行されている。

ということで、快晴の津軽平野を横断し、途中のローソンで飲料水・昼食などを買い、岩木山スカイラインに。
エゾハルゼミの大合唱の中を8合目駐車場に11時半に到着。
羽田を7:55に飛び立ってから、4時間も掛からずに、本州最北の山の人となったのである。
リフトを使いお気楽岩木山
あっという間に9合目
リフトも空いていて、アッと言う間に9合目に到着。

11時50分登山開始。
天気は快晴、吹く風は涼やか。
気分も軽く歩き始める。
と、いきなり道に迷う。視界も良く山道もはっきりしているのにろくに確認もしないで、とりあえず高いところに登ればいいや。
「○○と煙は高いところに登る」を体現した訳である。
それでも、きっと行ける道があるからと尾根道を進むこと10分。
登山開始。まっすぐ行けば岩木山なの
こんなとこに来ちゃった
戻るまでは突き進む
H君「こりゃだめだね。岩木山への道じゃないね」
後から調べると「百沢コース」と呼ばれる登山道であった。
あのまま進んでいれば、麓まで降りちゃったわけである。
しかし、この尾根道には「ミネザクラ」が満開。
季節外れのお花見が出来たので、ノープロブレム。
満開のミネザクラ
予期せぬお花見に満足
来た道を戻ります
9合目のリフト乗り場まで戻り、仕切り直し。
今度は間違えずに岩木山山頂を目指す。
見上げると結構ハードな登りである。
案内板に岩木山山頂まで25分とある。
山と高原地図のコースタイムは30分となっている。
我々は、結構頑張って登ったのだが、31分掛かった。ヘタレである。
さて、ここを直登だぁい!
山道には、「ミヤマキンバイ」と、「ミチノクコザクラ」が咲き始めていた。
とくに「ミチノクコザクラ」は、ハクサンコザクラの仲間であるが、より大型の特産種。この岩木山だけに咲いているということで、眼福でありました。
ミチノクコザクラ(陸奥小桜)
岩木山の固有種です
ミヤマキンバイ(深山金梅)
シナノキンバイの小型版です
さて、結構きつい直登を終え、頂上に。
結構厳しい登りである
頂上でくつろぐ
八甲田を眺めるH君
岩木山山頂全景
本日は快晴、それはもう絶景であります。
西に見えるは、少し雪の残った白神山地。
津軽平野を睥睨し、東には明日登ってやろうという八甲田山。
北は陸奥湾、恐山、遠く北海道まで臨めようか、という360°大パノラマでありました。
津軽平野を眺めるソロ登山者
白神山地も見えた
八甲田方面も快晴だ
登ってきた山道
山頂には、結構登山客が多く、皆さんお昼を食べていました。
我々も昼食にする。
今回は飛行機を利用したので、燃料が持ち込めないのでストーブは持参せず。
弘前のローソンで買った、冷し中華がメインとなりました。
山頂での冷し中華は旨し
昼飯狙って、でかいテントウムシがやってきた
昼食を終え、写真などを撮っていると、1人のおっさんが「今朝、八甲田登って、今、岩木山に来ました」などと偉そうに言いながら近寄ってくる。
相手にして欲しそうなので、「凄いですね、1日に2山ですか?八甲田は雪ありましたか?」と愛想笑いを加えて聞くと「朝4時に出たけど雪たくさんあったべえ。」だと。
おまけに「アイゼンないと仙人岱のトラバースは危険で行けねえなあ。落ちたら、一巻の終わりだねえ」と薄ら笑いでのたまう。
私とH君は、「ホントかよ。アイゼンなんか持って来てないもんね~~」と顔を見合わせる。
この顛末は「八甲田山行報告」で詳報します。
ヤマガラシ(山芥子)
ミヤマスミレ(深山菫)
帰りも急坂をスルスルと降り、すぐにリフトの人となる。
今回は、2時間ほどの短時間のハイキング登山となったが、快晴の岩木山の山容、展望は素晴らしかった。
しかも、「ミチノクコザクラ」を見ることができるというオマケ付きの満足山行でありました。
8合目駐車場から岩木山を振り返る
津軽平野に降りるも、まだ午後も早いので、弘前城を観光することにする。
石垣補修のため天守閣引越し中の場内を見学し、今日の宿である酸ヶ湯温泉に向かってひた走るのであった。
移動した弘前城

有名な弘前城の桜の名残り
弘前城のお堀
<山行記録>
日程:2016年5月28日(土) 日帰り
同行者:Hさん
天候:快晴

当初計画:岩木山リフト頂上駅(11:50)-岩木山山頂(12:20)-(昼食)-発(13:00)-鳥海山山頂(13:30)-発(13:45)-リフト頂上駅(14:00)

コースレコード:岩木山リフト頂上駅(11:55)-道迷い折り返し(12:05)-リフト頂上駅(12:12)-鳥海山山頂(12:43)-(昼食)-発(13:23)-リフト頂上駅(13:46)

実歩行時間:1時間11分

岩木山山頂より、津軽平野を睥睨する