2016.5.7 【戸隠の近く 飯綱山トレッキング】代打山行もまずまず満足

飯綱山から戸隠連山を見る
写真はすべてクリックで拡大します。
前回の会津駒ケ岳山行で、ヘタレを露呈し、そろそろ隠居という声も聞こえてきたが、ゴールデンウィーク10連休を引き篭もりで過ごすのも癪なので、北アルプス・唐松岳への山行を計画した。

連休中に北アルプス方面では遭難が多発。5月2日以降は悪天候が続いていた。
5月6日〜7日で、比較的安全係数が高いと思われる、八方尾根経由での唐松岳(2,696m)への山行を計画する。
無論、最近のヘタレぶりからもこの程度の山行が限度と考えたのである。

おそらく今回の唐松岳が、今年最後の雪山登山となるであろう。
今回も、同行していただけるH君が、白馬村の八方尾根近くの温泉旅館に予約を入れてくれる。

5月6日昼すぎに自宅を出発。

Honda internaviが指示したのは、関越自動車道から上信越自動車道へ抜け、長野から白馬村へと入るルート。
(これまでの経験では、白馬に行くには中央自動車道をひた走るしかない。と思っていたが、ここはナビの指示に従い、徳川秀忠が、関が原の合戦に間に合わなかった上田経由のルートで行くことにする。)

途中、軽井沢SAにて、妙義山の岩峰を眺める頃までは、天気もまずまずであったが、真田の領地に入る頃からポツポツと雨が落ち始める。
軽井沢SAから妙義山を眺める

一応、妻女山、川中島などの旧跡を横目で眺めながら、長野から鬼無里を通り、白馬村へ。
H君情報では、「鬼無里の奥にある奥裾花自然園の水芭蕉は絶景!!」とのこと。
しかし、5月4日に奥裾花自然園へのアクセス道路に巨岩が落下し、全面通行止めとなっている。水芭蕉の最盛期であるのにしょんぼりである。

と、4時間ほどで白馬村の温泉旅館に到着。
雨は本降りに変わってきた。
本日のお宿
この温泉旅館は料理が美味しいので評判だったが、噂にたがわず質量ともに申し分なし。
夕飯を食べながら、冴えない天気予報から判断し、明日の唐松岳登山を断念する。
料理は美味しかった
頼みの綱の八方アルペンラインリフトは、5月2日からこの6日まで悪天候のため、営業を停止していた。
明日7日もあまりパッとしない天気で、特に午前中は風が強いという予報。
8日は天気が恢復する模様なので、1泊追加して8日に唐松岳にアタックすることに決定する。

悪天候の7日の計画は、いろいろ検討したが、唯一「小雨のち晴れ」の天気予報が出ている、戸隠の近くにある飯綱山に登ることで決定。
書くと簡単だが、この決定に至るまでは、例によってグダグダと優柔不断に二人で長時間検討を重ねたのであった。

結論は、
7日;飯綱山登山、下山後に戸隠蕎麦を食う
8日;快晴の八方尾根を登り唐松岳をアタック


さて一夜明け、ようやく5月7日である。

本日目指す飯縄山(飯綱山)は、長野県北部にある標高1,917メートルの山である。
戸隠山、黒姫山、妙高山、斑尾山とともに、北信五岳のひとつに数えられる。
ちゃんと地図は持参しておりました
Wikipediaによれば、
「飯縄山の名称は、「飯砂(いいずな、飯のように食用となる砂の意)」に由来し、信州で局地的に見られる菌類・藻類など微生物の複合体、「テングノムギメシ」(天狗の麦飯)のことを指す。かつては同山中に生息していたが現在は絶滅したともいわれる。凶作の時に飯綱三郎天狗がこの飯砂を配り人々を救ったという伝説がある。
また、山岳信仰の霊山であり、飯縄権現を祀り修験道場が開かれ、足利義満や管領細川氏、上杉謙信、武田信玄、徳川家康など武将の尊崇を得ていた。
また忍術(滋賀県甲賀市の古寺の本尊は飯縄権現像と伝わる)や剣術の修業の地(神道無念流開祖の福井嘉平は飯縄権現への参篭により会得したと伝わる)としても知られる。」

急遽決めた飯綱山登山であるため、こんな云われを知りようもない我々は、旅館のバイキング朝食をバカ食いし、朝風呂などに入り、のんびりと飯綱山登山口のある戸隠を目指したのである。

本日は、いくつかある登山道のうち、最短ルートである西登山道を選択。
戸隠神社、チビッ子忍者村(帰りに見たら駐車場満車、結構人気のパークのようです)を通り越し、5台ほどの駐車スペースがある飯綱山登山口に駐車。
先行車は2台である。やっぱ、代打的な山なのでこんなもんなのね〜。
登山口の表示 ゆっくり2時間50分
10時過ぎに登山を開始。
歩き始めると最初のうちは、唐松、白樺などのなかなか雰囲気の良い林間コース。
林間コースを行く
何やら鳥居があるが、云われを知らない我々は傍をスルー。
のちに知るがこれが萱ノ宮という御社でありました。
鳥居を過ぎて稜線に出ると尾根道となり視界が開ける。
背後に戸隠連峰の岩峰群を背負いながら、出会う人も、殆どない快適な登山となる。
尾根に出る視界が開ける 
振り返ると戸隠連山
高妻山もどうにか見える
山頂近くで、南登山道と合流する。
南登山道がメインの登山道でもあり、かなりの登山者と遭遇する。

しばらくすると双耳峰である飯綱山の南峰(1,909m)に到着。
云われは知らぬが、仏像らしきものが風化してもなお鎮座しているという感じである。
H君が「こっちに神社があるよ」と言い、お参りをしている模様である。

飯縄大権現神社
この御社が、畏れ多くも「飯縄大権現神社」だったのである。
質素ではあるが、由緒正しそうな御社である。
云われは知らないものの、自然とザックから財布を出してお賽銭を上げ、二拝二拍手一拝をしてしまう。ご利益はあるのだろうか。(すぐに見返りを求めるのが悪い癖)
本当は中を撮影しちゃいけないんでしょうが

三角点のある北峰(1,917m)には12時半頃に到着。飯綱山の頂上に立つ。
無事登頂を果たす
360度いろんな山が見えるようである

ここまで、多少小雨に降られはしたが、高曇りから晴天にと天候は恢復して来ており、天気予報は当たりである。これも飯縄大権現のご利益であろう。霊験あらたかなのである。

頂上からは、北西方面の妙高山、高妻山、火打山などが展望できた。
高妻山も晴れてきた
戸隠はずっと晴れている
妙高はまだまだ雪をかぶっている
こちら側の天気・展望はまずまずであった。
北アルプス方面は、2,500m以上は雲に覆われてはいるが、八方尾根や白馬三山などが、時々雲間から伺える。
なんとか見える北アルプス方面
戸隠のうしろに見えるは白馬岳か
結果的には、この代打作戦の飯綱山登山は、まずまず満足のゆく登山であった。

本日は下山後に、本場の戸隠蕎麦を食す予定なので、軽い昼食を摂り下山する。
戸隠連山を正面に見据えながら、一気に下る。
晴れてきて、日差しが痛いくらいに強い稜線を快適に飛ばす。
やしろ構わず飛ばすH君
スミレ 
ショウジョウバカマ
飯綱山を振り返る
最後に云われは知らないものの、萱ノ宮の社にきちんと無事下山できましたとご報告&一礼して、駐車場に無事到着。
午後になり視界はさらに良くなる
日差しも出て天気は恢復
登山口に無事到着
下山後、予定通り、戸隠神社前の蕎麦の名店「うずらや」さんに直行。
人気店なので、15分待ちとのことで、待ち時間にすぐ傍にある戸隠神社を参詣し、明日の唐松岳山行の無事をお願いしたのでした。


まだ桜咲く境内
噂にたがわず美味しいお蕎麦でありました。

本日の反省点;
・朝曇っていたため、日焼け止めを怠り、結構な日焼けにやられ温泉に入るのもひぃひぃであった。
・やっぱ、信仰の山の云われくらいはちゃんと調べてから登るべきである。代打などと失礼な表現をして本当に申し訳ない次第である。

<山行記録>
日程:2016年5月7日(土) 日帰り
同行者:Hさん
天候:曇り時々小雨のち晴れ

当初計画:西登山道駐車場(10:00)-萱ノ宮(10:40)-南登山道分岐(12:10)-飯綱山山頂(12:20)-(昼食)-発(13:00)-南登山道分岐(13:10)-萱ノ宮(14:10)-駐車場(14:40)

コースレコード:西登山道駐車場(10:17)-稜線・休憩(11:17)-発(11:27)-南登山道分岐(12:00)-発(12:05)-飯綱神社(12:13)-発(12:17)-飯綱山山頂(12:26)-(昼食)-発(13:07)-南登山道分岐(13:28)-駐車場(14:32)

実歩行時間:3時間15分

飯綱山稜線より明日の北アルプスの晴天を祈る