2014.9.6 【北アルプス 焼岳山行】天気快晴、絶景なれどヘタレ確定

朝起きると快晴であった。
旅館から前穂高のゴジラの背中が見えた
早朝から焼岳を登り、続けて乗鞍岳をやるか?
今回は焼岳だけをゆっくり登るか?
写真は全てクリックで拡大します。
答えは、旅館のフロントの説明にあった。
「朝食は7時からですが早朝出発の場合は、朝食用におにぎり弁当を用意します。お昼もおにぎり弁当を用意しております。」
夕飯がなかなか美味しかったので、朝7時からの朝食を頂くことに決定。2食連続おにぎりを回避した。
中の湯温泉旅館の朝食
この時点で今日は焼岳をゆっくり楽しむことに決定!
朝食をゆっくりと食べ、いよいよ出発である。
旅館脇の道をまずは登山口まで登る。
その後はブナの樹林帯の中をひたすら登るだけである。
旅館で貰った焼岳へのルートマップを見ながら、順調に高度を上げていく。
焼岳ルートマップ 新中の湯ルート
ブナの大木の樹林帯を行く
下堀沢との出合まで着くと今度は谷沿いの道を登る。
しばらく登ると視界が開ける。
昨日の豪雨一過。本日は快晴。アルプスの稜線も展望できる快適なルートである。
樹林帯を抜けると前穂高方面の視界が開けた
早くも紅葉が始まっていた
焼岳の南 峰(左側)と北峰が見えてくる
もう頂上はすごそこだ!
北峰の頂上も溶岩の塊だ
しかし、大小の岩石を攀じるように登っていくのでかなり疲労する。
H君は快調のようでなかなか追いつくのも大変である。
この辺りから、、あまり足に踏ん張りが効かない状態となるも、なんとか焼岳南峰と北峰の鞍部まで到着。
南峰と北峰の鞍部にて
後ろの煙は火山性ガス。くさ〜〜
火山湖・正賀池を間近に見る。
南峰は2,455m、北峰は2,399mと南峰のが高いが、南峰は立ち入り禁止となっている。
溶岩が固まった大きな岩峰であり確かに登るルートは見当たらない。
とは言え、落石と崩落さえ注意すれば、なんとか登れそうには見えるのだが。

噴煙のすぐ下に登山道がある。人が歩いています。
側を通り抜けると臭いし暑い
ここでかなりの時間休憩を取り、いよいよ北峰への最後の登攀となる。
北峰も溶岩の岩峰であり、所々ガスが噴出している。

この焼岳は1915年に爆発し、梓川を堰き止め大正池を作ったのが、最近では一番大きな噴火であるが、その後1924年、1962年にも噴火している。
1965年から1992年までは入山規制が取られ、1992年から北峰のみ登山が許可されている状態である。

頂上に出る。
すごい人である。
我々の登ってきた「新中の湯ルート」より、「上高地から焼岳小屋を経由して登ってくる」登山者の方が圧倒的に多いようである。
頂上は登山者でコミコミ
結構広い頂上であるにもかかわらず、座る場所もないほどの混みようである。
穂高の吊り尾根、左奥には槍ヶ岳が見えます。
笠ヶ岳(左)から穂高連峰
山頂から見る正賀池
景色はすごいことになっている。
北アルプスの主稜線(槍穂といわゆるダイアモンドコース)が一望できる。
乗鞍岳や笠ヶ岳も間近に迫る。

ちょうど空いた、「笠ヶ岳絶景ポイント」に座り、しばし景色を堪能。
ここで昼食とする。
中の湯温泉旅館謹製おにぎり弁当
天気も良いし景色も良いし、しかも今回はゆっくり登山と決めたので、1時間以上頂上に留まる。
焼岳山頂にて
十分に北アルプスの景色を楽しみ下山を開始。
実はここからが大変であった。

まずは稜線直下の岩場を下る時に、足に違和感が走る。
時折、発症する膝の痛みではなく、踏ん張りが効かないのである。
トッレキングポールで支えながらの下山となってしまう。
当然スピードは出ない。

樹林帯に入れば、なんとかなるだろうと思っていたが、全くだめである。
H君にしばしば待ってもらうという情けない状態に陥る。
要するに脹脛の筋肉が弱っていて踏ん張れないのである。
トレーニング不足はおろかこれは完全にヘタレである。
ポールに頼りながら、なんとか一歩づつ歩をすすめるしかない。
とくに階段が最悪。降りられない。
秋の野草が咲いているが楽しむ余裕もない。
振り返ると焼岳
アキノキリンソウ
ハハコグサ
ミヤマリンドウ?
たぶん毒キノコ?
ノアザミ
それでも、なんとかかんとか登山口まで到着。
残りは山道を10分下れば中の湯温泉である。
しかし、もう山道を歩く体力も気力もなし。遠回りになるが車道をテクテク降りることにした。

疲労困憊で中の湯温泉旅館に到着。
宿泊者は帰りも無料で温泉に入れてくれるのがありがたい。
ただいま、中の湯温泉
温泉に入るとなんとか人心地がついた。
他に入湯者もおらず快適である。
露天風呂は気持ちいいいなあ
今回の山行では完全にヘタレを露呈してしまった。
ちゃんとリハビリ→トレーニングをしないともうどこにも行けないぞ!と自分を戒めながらも露天風呂から穂高の稜線を眺める頃には、「乗鞍岳を登り返す」という計画などはもうすっかり忘れてしまっていた。

山行記録
日程:2014年9月6日(土) 

同行者:Hさん

天候:晴れ

当初計画:
中の湯温泉(8:00)-焼岳登山口(8:15)-下堀沢出合(9:40)-南峰北峰鞍部(11:10)-焼岳山頂(11:15)-(昼食)-発(12:15)-南峰北峰鞍部(12:20)-下堀沢出合(13:20)-焼岳登山口(14:20)-中の湯温泉(14:30)

コースレコード:
中の湯温泉(7:45)-焼岳登山口(7:55)-休憩(8:30)-発(8:40)-出合上部(9:40)-発(9:50)-休憩(10:15)-発(10:25)-南峰北峰鞍部(11:15)-発(11:30)-焼岳山頂(11:40)-(昼食)-発(12:50)-休憩(13:45)-発(13:55)-休憩(14:25)-発(14:35)-焼岳登山口(15:15)-中の湯温泉(15:30)

実歩行時間:登り3時間10分 下り2時間20分 合計 5時間30分
焼岳山頂より北アルプス主稜線を望む