2020.8.5 【想定外 鷲ヶ峰(霧ヶ峰)トレッキング】まさかの大弛峠通行止めにやられる

鷲ヶ峰から北アルプスは見えなかった
本来であれば、2020東京オリンピックが佳境である8月5日。
想定外の2020コロナ自粛が佳境となってしまっていた。
「梅雨明け10日」とはよく言ったもので、毎日晴天が続いているが、東京都民には、旅行帰省、夜の会食、遠出の自粛が求められ、ステイホームはいまだに終わらない。
今年は「おさるし山デイ夏合宿」も中止とした。

こんな中、歩荷志願兵のSM君が日帰り特訓を所望してきた。
まあ、最初は「奥多摩なら、都内なので問題なかろう」と奥多摩・川苔山を目的地としたが、連日34度の猛暑日では、奥多摩は無理。熱中症に罹りに行くようなもんだ。
ということで、「武州は東京でしょ」とかSM君が訳のわからないことを言い出し、瑞牆山、大菩薩嶺などを検討したが、最終的には、「大弛峠(おおだるみとうげ)から金峰山」に目的地を決定。
いずれの山も武州ではなく、甲州ではなかろうか。ま、いいや。

早朝、中央高速を勝沼ICで降り、一般道をひた走り、大弛峠へと向かう。
大弛峠は、山梨県と長野県の境にある峠で、標高は2,360m。自動車が通行できる日本最高所の峠である。

峠自体が高所にあるので、暑さとは無縁の快適登山ができるのである。
通常、6月から11月までしか通行ができないが、今年はどうなっているのだろうと調査。
前の日にウェブ検索すると大弛小屋でソフトクリームを販売しているとある。
小屋が営業しているなら、峠までは行かれる。と、当然のように思い込んでいた。

自宅から4時間ほど走り、川上村を抜けて、いよいよ峠への分岐地点に到着。
ガビーーーーーーン!!!
なんと!「通行止め」の立て札があるではないか。
この道を20分行けば大弛峠だ
ガビーン!! 「全面通行止」って、どういうこと?
前日、ソフトクリームを食っていたオヤジは一体なんなのだ。
茫然としつつも、いろいろ調べると、なんと長野県側からは通行不可(全面通行止め)であるものの、秩父側からは通行可である。
かと言って、いまさら秩父側から入り直すのは論外である。
本日、金峰山は諦めざるをえない。
なんのバチが当たったのか。
悔しいので、これまでの金峰山山行を貼って退散することにする。金峰2018金峰2019

時刻は午前9時30分。
目的地を変更するにも、もう大菩薩は通り過ぎ、瑞牆山は時間的にちょっと無理。
しかたなく、霧ヶ峰方面へ車を向ける。

一度、中央道へと戻り、諏訪ICからビーナスラインへ。
快適なドライブとなる。
人気のない霧ヶ峰ファミリーゲレンデ
ニッコウキスゲも何も咲いていない霧ヶ峰をビーナスラインで一巡りし、八島ヶ原湿原に行ってみることとした。
写真はすべてクリックで拡大します
八島ヶ原湿原に着いたのは、もう12時前となっていたが、まずは湿原周回。
天然記念物なのだ
高層湿原なので尾瀬っぽい
木道を行く歩荷SM君
まあ、尾瀬を小さくしたような湿原である。
花の最盛期は終わりかけていたが、それでもまずまずの種類をみることができた。
ニッコウキスゲ
アカバナシモツケ
シモツケソウ
シシウドの向こうに見えるのが鷲ヶ峰か
コオニユリ
オオマツヨイグサ
キオン
ハクサンシャジン
ヤマホタルブクロ
ノアザミ
キンミズヒキ
キリガミネヒオウギアヤメ
イブキトラノオ
マツムシソウ
標高も1,600mとそれなりに高く、それほど暑くもなく、快適ではあったが、雲量が少し多くなってきた。
1時間ほどで湿原周回を満足裏に終え、手近にあった鷲ヶ峰(1,798m)を登ることにする。
草原の稜線を快適に登る。
見通しの良い一本道をサクサク登っていくと、
「頂上につきました〜!」と先行するSM君が言う。
「おう、そうかそうか、随分と簡単に着いたものよのう。」
頂上はもうすぐだ! 実はニセピーク
もう13時も過ぎており、お腹もすいたので昼食とする。
展望は良いが、かなり雲が出てきて、遠望は効かない。
アルプスはおろか、すぐそばにあるはずの八ヶ岳もその姿を見せてくれない。
でも、風は気持ちいいし、清寿軒のどら焼きは美味いし、満足なのである。
不謹慎な歩荷要員 (ニセピークにて)
今日のランチは清寿軒のどら焼き付き
諏訪および北アルプス方面
景色を眺めていると、もうちょい先にさらにピークが2つほど見える。
一応、地図を出して確認するとなんと、いまいるここは頂上じゃないじゃん。
そういえば、昼飯を食っている時に唯一すれ違った2人連れが怪訝そうな顔でこちらを見ていた。
あの怪訝そうな顔は「あ〜あ、ニセピークに騙されちゃって、こんなとこで飯食っちゃってるよ。こいつら、パーじゃねえの。」って顔だったのだなあ、SM君よ〜〜。
気を取り直し真のピークを目指す
真・鷲ヶ峰のピーク
八ヶ岳方面
タカネナデシコ
ヤマハハコ
ハクサンフウロ
謎の実(特定希望)
ウツボグサ
気を取り直し、山頂を踏んだのは14時ちょうどであった。
真の山頂でも、得られる展望はニセピークと大差ないので、しばらく休んで下山開始。
下山をはじめるとポツポツと雨が降り始める。
鷲ヶ峰山頂にて
かなり雲が厚くなって来ましたよ
すぐに止むだろうと、そのまま下山を続けるが、雨足は強くなる一方。こりゃ豪雨である。
あわてて雨具を着て、駐車場へ急ぐ。
車に乗り込みようやく人心地がついたので、今回の山行は終了。
思い出してみれば、前に霧ヶ峰に来た時も天気悪かったなあ。参考までに。
避難した車の中から駐車場を見る
SM君とは2回連続で局地的豪雨に見舞われ、今回は通行止めまで食らってしまい、まことに相性が悪いのである。
次は「櫛形山へ行きましょう」とか言っていたが、果たして今度は予定通りとなるのであろうか。

歩荷の顔も三度まで

 <山行記録>
日程:2020年8月5日(水) 日帰り
同行者:SMさん
天候:晴のち曇りのち豪雨

当初計画;大弛峠駐車場(9:30)-朝日峠(10:00)-旭岳(10:30)-発(10:40)-金峰山(12:10)-(昼食)-発(13:00)-旭岳(14:00)-発(4:10)-朝日峠(14:40)-大弛峠駐車場(15:130)  <歩行時間4:30>

変更計画;八島山荘駐車場(11:50)-(八島ヶ原湿原周回)-鷲ヶ峰登山口(13:30)-鷲ヶ峰山頂(14:30)-(昼食)-発(15:00)-八島山荘駐車場(15:40)

コースレコード;八島山荘駐車場(11:50)-(八島ヶ原湿原周回)-鷲ヶ峰分岐(12:45)-鷲ヶ峰登山口(12:54)-ニセピーク(13:18)-(昼食)-発(13:45)-鷲ヶ峰山頂(14:00)-発(14:06)-八島山荘駐車場(14:36)

実歩行時間:2時間13分 (コースタイム:3時間20分)
八島ケ原湿原