ギリギリの鳥海山山行から一夜明け、我々は鶴岡市内のビジネスホテルにいた。
昨日の下山後に鳥海山麓を回り鶴岡まで来ている。
東北遠征最終日の今日、月山に登るためだ。
Wikipediaによれば「月山は、山形県の中央部、出羽丘陵の南部に位置する標高1,984mの火山。山域は磐梯朝日国立公園の特別区域に指定され、日本百名山、新日本百名山、花の百名山及び新・花の百名山に選定されている。」
月山も鳥海山と同様に2015年にも行っており、今回と全く同じルートで登っている。
前回の方が残雪も多く、花の種類も豊富である。
10日ほど前回より遅い日程での訪問であるが、同じ山とは思えない違いがある。
温暖化が進んだのであろうか?
できれば、前回の 2015.7.18 【月山 山行】ほぼ雨中。されどさすがは花の百名山
も参考にしていただきたい。
写真はすべてクリックで拡大します |
朝9時半過ぎに、月山麓の姥沢駐車場に到着。
月山も登山ルートは数多くあるが、今回は月山リフトを使うメインルートのため、駐車場は混んでいる。
登山準備をしている人たちも多くいる。
登山準備をしている人たちも多くいる。
姥沢駐車場は混んでいた |
天候は全国的に晴れで、基本的には雨の心配はないが、さすがはガス山と呼ばれる月山。稜線上に雲が湧き出ており、山頂方面はガスで覆われている。
駐車場から月山を見上げる |
リフト乗り場まで結構あるよ |
安全楽ちんリフトでGO! GO! |
リフト上駅(1,520m)に到着 |
ここから月山登山開始 |
今日は、昨日のハードな鳥海山と比べれば楽な行程であるが、登りは500mほどの標高差もあるので侮れない。
まずは月山リフトで300mほどの高度を稼ぐ。
標高1,520mのリフト上駅から、登山スタート。
本日のルートは、最初に姥ケ岳に登り高度を稼いだ後、なだらかな稜線歩きを楽しみ、最後に月山を攀じるという快適なコース。
ところが、今日もいきなり雪渓が登場し、SM君をビビらせるが、今日の雪渓歩きはこれにて終了でした。
つまんないの。
だが、稜線の先にある月山は雲に隠れたままである。
月山への稜線は雲に覆われたまま |
振り返ると姥ケ岳 |
姥ケ岳からの稜線は高山植物の群落の中を行く気持ちの良い稜線。
牛首分岐で休憩すると、残りはワンピッチ。
ガスが晴れるのを期待しながら、歩を進める。
足が痛いだの、豆がどうのだの朝からうるさい歩荷候補生もここまでくれば登るしかないのである。
いよいよ最後の急坂に取り付く。
ここを越えればもう山頂であるが、登る人降りてくる人で、混雑していてペースが上がらない。
鳥海山も登山客が多かったが、月山はさらに老若男女で大混雑。
「密です密です!」と百合子が叫ぶが、誰もマスクなんてしてやしないし。
頂上直下のお社 雲が迫る |
頂上稜線の標識まで到着(なんの標識かは不明) |
月山神社はもうすぐだ |
本宮前には行列も |
境内は神域のため撮影禁止である。
月山登山記念3点セット(合計1,800円) |
この本宮内に1,984mの山頂があるが、境内は撮影禁止のため、少し下にある頂上小屋のところで記念撮影。
実は三角点が本宮裏にあるのだが、そこは1,980mであり、山頂ではありません。
今回も、2人の人から山頂はどこですか?と聞かれる。
「山頂は本宮の中ですが、撮影禁止ですよ」と答えるしかないのである。
しかし、事前に調べて来ないのかい?
最近、我がパーティでも「山頂はいずこ?」ってなことが頻繁に発生していることを憂い、歩荷候補生においては事前に十分下調べをするよう命ずるものである。
絶対にここは1,984mではないだろ |
晴れていれば、月山山頂からは、朝日連峰、飯豊連峰、鳥海山、栗駒山などが見えるはずだが、今回も展望は皆無。リベンジはならなかった。まあ、土砂降りよりは百倍ましであるが。
今日のランチはおにぎりとコーヒー |
本宮裏の広場で昼食を摂り、下山することとする。
今度は牛首分岐から直接リフト駅に向かうルートを取る。
やはり天気は基本晴れなのだが、月山には雲がかかったままだ。
下りの方が足が痛いとか、ゴニョゴニョ言ってる歩荷候補生も元気そうで安心。
花咲く登山道を行く |
月山を振り返る。山頂付近は未だガス |
雪渓から雲が湧くのかな〜 |
まだまだ元気そう |
爽快な夏空の登山道 |
月山だけはどうしてもガス山 |
リフト駅も間近になる頃、ヘリがこちらに向かって飛んでくる。救難ヘリだ!
何度も旋回したのち、姥ケ岳の山頂付近でホバリングを始める。
「これより救助に入る!」とのスピーカーを通した声も聞こえてくる。
遭難救助だ!
我々がリフト駅に着く頃、要救助者を乗せたヘリは飛び立っていった。
どうやら足を怪我して動けなくなった人がいたようだ。
リフト駅には山岳レスキューも到着していて、山での事故は多くの人に迷惑を掛けるということを再認識した次第です。
救難ヘリだ |
頭上を旋回し始める |
リフト駅近くには救助隊が集結 |
我々の月山登山は午後3時に無事終了。
実歩行時間は3時間35分と、前回とほぼ同じであった。良かった〜〜
遭難問題など、どこ吹く風の歩荷候補生は、リフト駅周辺の探索に出かける。
すると、なんとコーラ(しかも、ダイエットとか0とかいう紛い物でない赤いコーラ)が販売されていることを発見してくる。
でかしたぞ歩荷候補生!「登山後に飲みたい飲料第1位!」の冷たいコーラを見つけてくるとは殊勲甲!
実歩行時間:3時間35分 (コースタイム:4時間00分)
ということで、なんと至福のリフトコーラ三昧。砂糖たっぷりの毒コーラ、うまいよ〜〜
麓には救助隊が待機 |
登って来た山々を振り返る |
無事に駐車場に到着 |
随分空いたなあ |
今回の東北遠征を総括すると、
鳥海山、月山の2座(羽黒山も入れて3座?)をほぼ計画通り登ることができた。
懸念された体力もギリギリではあるが、なんとか保った。
2日連続登山の場合、やはり2日目の方が調子が上がることを再確認できた。
天候はまずまずであったが、2座とも遠望が利かなかったのは残念であった。
夏の雪渓は基本的にアイゼンは不要であることも再確認できた。
最後に同行してくれた歩荷候補生のSMさんに感謝である。
鳥海山の雪渓歩き終了後に歩荷候補生卒業を希望していたが、コーラ発見の功績もあり、候補生は卒業とする。
晴れて一人前の「専属歩荷」として認定することにしよう。
<山行記録>
日程:2022年7月29日(金) 日帰り
同行者:SMさん
天候:基本は晴れ 1,800m以上はガス
当初計画;姥沢駐車場(9:45)-月山リフト下駅(9:50)-発(10:00)-(月山リフト)-リフト上駅(10:20)-発(10:20)-姥ケ岳(10:50)-牛首(11:40)-発(11:50)-月山(12:50)-(本宮参拝・昼食)-発(13:20)-牛首(14:10)-牛首下分岐(14:30)-リフト上駅(15:00)-発(15:10)-(月山リフト)-リフト下駅(15:30)-姥沢駐車場(15:40)
日程:2022年7月29日(金) 日帰り
同行者:SMさん
天候:基本は晴れ 1,800m以上はガス
当初計画;姥沢駐車場(9:45)-月山リフト下駅(9:50)-発(10:00)-(月山リフト)-リフト上駅(10:20)-発(10:20)-姥ケ岳(10:50)-牛首(11:40)-発(11:50)-月山(12:50)-(本宮参拝・昼食)-発(13:20)-牛首(14:10)-牛首下分岐(14:30)-リフト上駅(15:00)-発(15:10)-(月山リフト)-リフト下駅(15:30)-姥沢駐車場(15:40)
コースレコード;姥沢駐車場(9:40)-月山リフト下駅(9:50)-(月山リフト)-リフト上駅(10:00)-発(10:00)-姥ケ岳(10:25)-発(10:30)-牛首(11:05)-発(11:20)-月山(12:10)-(本宮参拝・昼食)-発(13:00)-牛首(13:45)-発(13:50)-牛首下分岐(14:30)-リフト上駅(14:50)-(月山リフト)-リフト下駅(15:00)-姥沢駐車場(15:15)
実歩行時間:3時間35分 (コースタイム:4時間00分)
夏山JOY 花の山旅 |
付録;月山の花(前回より花の種類が少なかったので、今回は控えめに)
アサギマダラが見えますか |
ニッコウキスゲ |
ミヤマウスユキソウ |
みんな大好きチングルマ |
ミヤマキンバイ |
ミヤマリンドウ |
キンコウカ |
爽快! リフトコーラ! |